エアロビクスインストラクターが誕生するまで 

〜管理人自らが挑戦した、120日間+∞のドキュメント〜

 

第11回講義(7月15日)

 

0.大変なことになってきた

 

今週はいよいよ、アップのパートを発表する日だ。実は、同期生のO氏と時々練習していたのだが、当方はよく解っていないのであまり助言をしたり、頂いたりすることができなかった。つまり、一番良くない「こんなものか」という状態で今日を迎えてしまったのだ。だいたい、当方は皆に遅れているので開き直っているところもある。さて、今日の講義はどんなことになるのだろうか。

 

1.  筋力トレーニングの目的別プログラム

 

ところで、我々インストラクターは、初歩のトレーナーとしての役割も担っているし、それに関する知識が無いとインストラクター業は成り立たない。以前に、「エアロビクスの動きに意味を持たせる」=「振り付け師になってはいけない」、という記載をしたが、それはトレーナーとしての知識に拠る部分が大きいのだ。

 

さて、筋トレにも一定の法則というか、やり方がある。例えば、ラクラク持ち上げられる重りを持って、何十回も上げ下げしても意味が無い。概ね40%程度以上の筋力が必要な負荷をかけないと、筋力は向上しない。また、筋肉を肥大させようということになると、もっと負荷が必要だ。

 

というわけで、筋トレの方法を3例、以下に記載する。おっと、その前に、用語の解説を。最大反復回数(Repetition of Max)=RMという言葉で、ある一定の抵抗を用いて関節運動を行う時、連続して行うことができる回数(最大反復回数)のことである。また、そのトレーニングでの抵抗(負荷の重量)や回数を決めることには大きな意味があるのだ。だいたい、8RM以上の負荷を設定すると、筋肥大に効果があるとされている。因みに*1RM=100%、4RM=90%、8RM=80%、12RM=70%の負荷率である。

 

  筋力アップのプログラム

 

最大で2〜6回の動作を繰り返すことができる負荷を設定する(=高負荷・低回数)

・ 負荷を1RMの80%とする

・ トレーニング回数は、1〜8回程度とする

・ セット数は4〜6セット

・ セット間インターバル・・・・2〜3分程度

・ トレーニング頻度・・・・・・週2〜3回

 

  筋肥大のプログラム

 

我らが師匠も行っているおすすめのトレーニング方法で、筋肉の成長を助けるための、成長ホルモンの分泌を促す(=インターバルを短くする)効果がある。

・ 1RMの70〜100%の負荷

・ 1セットのトレーニング回数・8〜12回

・ セット数・・・・・・・・・・3〜5セット

・ セット間インターバル・・・・30〜1分30秒程度

・ トレーニング頻度・・・・・・週2〜4回

 

尚、師匠の話によると、セット間インターバルにはごく軽い負荷で運動を続け、再び正規の負荷で運動をすると、翌日は鍛えた部位が1伉度肥大したと思われる程度の成果が得られるそうだ。

 

  シェイプアップ・減量のプログラム

 

タイプIの遅筋を刺激する、有酸素性の筋トレであり、脂肪燃焼効果も期待できる。

・ 1RMの70%以下

・ 1セットのトレーニング回数・12〜20回

・ セット数・・・・・・・・・・2セット以上(やれるだけ)

・ セット間インターバル・・・・20〜30秒程度

・ トレーニング頻度・・・・・・週2〜3回

 

  自身に適した負荷の具体的測定

 

筋力トレーニングを行う際には目的を明確にし、自分の体力を測定・把握してからメニューを考えることが必要である。仮に筋肥大を目的とする場合・・・、

 

・ 正しい姿勢で、弾みをつけず、呼吸を切らさず、13回(負荷率70%以下)を超える動作ができてしまった。

  →漸新性の法則に従い, 負荷を5〜10%増加する。つまりは、12RM程度の負荷となるようにする。

 

・ 7回しか繰りかえすことができない、8回目は弾みをつけ姿勢を維持できない、また息をこらえてしまう。

  →負荷を減らして、目標回数をこなせるようにする。

 

また、通常フィットネスの場合は、全身をバランスよく鍛えることが望ましいので、少なくとも10種類程度の、異なる部位を鍛える種目を選択すること。

 

最初は比較的大きな筋肉から鍛えるとよい。

 

例:

 

 〜遼攻

◆〇鯵儷

 上腕二頭筋

ぁ‐縅啝案筋

ァ‖膓散

Α(筋群(腹直筋・腹斜筋)

А‖臑椹容筋

─‖臑榮麁筋

 腓腹筋

 脊柱起立筋群(背筋)

 

当方の場合は、このあたりを重点的に鍛えている。

 

2.解剖学

 

解剖学の授業も随分と進み、何となくではあるがある法則を考えた。全般的に屈曲・伸展・内転、外転など、動く方向にある筋が主動筋となることが多いように思われる。また、内旋、外旋は少々難しく、その主働筋の停止がある方向へそれぞれ動くことが多いのだろうか??

 

そんなこと考えながら、各筋肉の名前や機能を覚えると、ちょっと面白い。ただ、大切なことは、どのように実際にそれらの知識を活かしていくかが大切なのであるが、正直そこまで考えることはできていない。

 

3.  実技

 

小休止を挟んで、いよいよ実技へ移る。まずはウォーミングアップのおさらいから。基本的事項は以下の通りだ。

 

・ フットワーク、アーム共に強度の低い順に行う

・ 徐々に可動域を大きくしていく

・ 構成を考える場合は、動かしてもらいたい筋肉を並べ、それを基に流れの良く動作を行う。決してただ動きを並べるようなことはしない。

・ ウォーミングアップの目的をしっかり自分で認識し、それを参加者にどう伝えるか、何をどのように提供するか、訴えるものをしっかりと持っていなければ意味が無い

・ 日頃の生活では動かす頻度が低いものを多い目に採りいれる(体の後面)。

・ 自分がおこないたいことも採りいれていく。

 

ということで、いろいろと考えた。一応練習もした。しかし、自分でも何をしているのか、よくわかっていない。動きを並べているだけのように思える。やばいかなぁ、と思いつつ、最初のE氏のアップが披露された。

 

いつも思うのだが、彼女はにっこり笑っていることが多く、周囲の雰囲気を明るくしている。さらに、時々天然な発言により、周囲の人達が呆気にとられたり、爆笑の渦に巻かれたりすることもしばしばだ。しかし、いざリードを開始すると目が超真剣になり、口調もインストラクター様になる。そして、最初に指摘されていた動作の小ささは徐々に改善されていて、関節の可動域を最大に使った大きなものになりつつある。

 

彼女にリードされながら、「俺はもっともっと頑張らないといけないな」と反省の念が湧き出てきたし、同時に「本当にインストラクターになれるのだろうか」、という焦りも感じていた。

 

複雑な思いを抱きつつ、リズミック・リンバリングのパートからダイナミックストレッチへ移行する。こちらの流れも自然であった。

 

こうして、E氏のリードが終わり、師匠の講評が発表される。当然の如く、「とてもおもしろい、楽しいアップだ」と絶賛されていた。んー、どうしよう。最初にこのような上手なアップを見せられてしまったら、俺なんてケチョケチョにいわれること、120%だよ。しかし、今となってはもう、やれることをやるしかない。

 

2番目のO氏も工夫を凝らした、楽しいアップだ。特に、「投げキッスです」と上腕二頭筋を動かす動作には、思わず萌えてしまった。いやいや、そんなこと考えてる場合じゃあない。この時になると、「俺はどうするんだ」という焦りがさらに増幅されて、O氏のアップを楽しんでいるどころではなくなってきた。

 

このO氏もソツなくこなしていたが、師匠からは「ダイナミックストレッチとリンバリングのパートを混ぜてはいけない。しっかりと線引きをするように」と指摘を受けていた。また、発表後には倒れ込んでしまい、「どうしたんだ?」と心配したが、どうやら緊張から気持ちが動揺していたようだ。それほどにも緊張度合いが高かったということだろう。こんなO氏は今まで見たことがない。

 

そして次はK氏で、途中でわからなくなるも、最後までやりきった。さすがは現役のインストラクターである。

 

で、最後の俺・・・。

 

一言で言うと「玉砕」だ。

 

当時の記録を見てみると、最初のおさらい事項をすべて破っていると言ってもよいくらいだ。いきなり腕を挙上していたり、バックタッチをしてみたり、正直メチャクチャだ。また、動作の順番もわすれてしまい、途中リタイアだ。これでは話にならない。一応リンバリングとストレッチのパートは分けられていたようだが、そんなことはへの足しにもならない。師匠からも「こんなことでは、来週から予定している付き人研修に移行できないわよ!!」と半ばキレ気味のコメントまでいただく始末・・・。いつも優しい師匠だが、あまりに出来具合が悪かったのだろう。

 

もっとも、当方は師匠の視線の鋭さから、言われていることが整理できない程に緊張してしまうこともあり、この件によりさらにそういう傾向が強くなってしまった。もちろん、この責任は当方にあり、解決策は当方が繰り返しの練習をあと3倍は積むこと以外に方法はない。ただ、あまり無理して疲れ果てて養成コースを最後まで受講できなくなっては元も子もない。結局できることを最大限にやるしかなかろう。今日だって、一応自分で考えてきて、実践した結果がこれなのだ。

 

今までは何気なくリードされるがままにエアロビクスを楽しんできたが、正直リードする側がこれほどにも大変とは思いもよらなかった。ただ、それはそれでよいのだが、

 

「いったい何が大変で大変に感じるか、さえわからない」

 

これは高校時代に数学で赤点を取った時と同じ感覚だ。なんだかかなり凹んでしまって、力が出ない。一方、養成コースのカリキュラムは折り返し点を過ぎており、これからは実践がメインになってくる。ああ、俺はどうしたらよいのだろうか。

 

かなり落ち込んだまま、引き続きメインのパートを披露し、ご指摘をいただく。順番は上記アップと同じなのであり、後の人は披露している方のリードに乗って踊っていく。

 

最初のE氏はもはやこのまま「インストラクターです」と言って、レッスンを行っても問題ないのではなかろうか。口頭、体を使った指示、ブレイクダウンから動きを完成させていく過程、全てにおいて完璧といっても良いほどだ。また、師匠からも「よく頑張ってます」とお褒めの言葉をもらっており、少々の指摘事項飲みで終了。指示を受けていた我々も楽しんでしまった程だ。しかし、なんで上手なのか、理由がわからない。

 

O氏、K氏は無難にこなしており、指摘事項はあるものの、それなりに褒められる要素も持ち合わせていた。で、当方は・・・・。一応2ブロックを流していくことはできるようになったが、ブレイクダウンの過程や節、ブロック間の動きの繋ぎ方、お話にならない。でも、何でそうなるのか、理由が解らない。いったいどうすればよいのか、さらに落ち込んでしまった。

 

4.ブレイクダウン時の注意事項

 

実践が終了して、その補強のために理論の講義を受ける。内容は以下の通りだ。

 

・ 難度変化は左リードで見せていくことが基本である。

・ 強度変化は右リードでおこなう=一目瞭然で理解できる動きで。

・ 同時キューも利用して、一緒に連れて行こう!

・  トラベル方向の変化は、前節が始まってすぐにボディキューなどで伝えるとよい。

・ 難度変化か、強度変化か、自分でしっかりとした認識を持ち、難度変化を先に、それから強度変化をつけていく。

・ 床反力を明確にするために、ハイ・インパクトのステップを利用するとよい。

 

この中で、4番目のトラベル変化の所は当方の動きが題材である。つまり、グレイプバインのトラベル方向を左右往復ではなくL字型にする時、横に移動中にボディキューで後方を示すということだ。ただ、それ以外は理屈ではわかるのだが、その実践の仕方がわからない。正確にはそこに至ることができない、と言う方が正しいだろう。

 

ついでにダウンについても説明があった。当方が講義を受けたコースでは、ダウンは2種類あると学んだ。一つはウォームダウン、一つはクールダウンだ。それぞれの説明は以下の通りだ。

 

 ウォームダウン

 

・ 最後のブロックを利用して、強度、難度を落とした動きで行う。 →メインの変化の逆を行うことを基本にする。

・ エネルギーレベルを落とす=小さく動く

・ 2〜3分程度で終わらせる。5分では長い。

・ 体の後面にある筋肉を多い目に動かす=アップと同じく、普段使わない筋肉を使う。

 

クールダウン( ストレッチ)

 

・ 腰、臀部、ハム、腸骨筋、大腰・小腰筋を特に重視しておこなう。

・  座位でも仰向けでもよい。

・ ハムストリングスは片方ずつおこなう(腰の負担が大きくなってしまう)。

・ 呼吸3〜4回程度が概ね20秒くらいである。

 

5.理論は教わったが・・・

 

こうして今日の講義は終了した。いつも通りに理論を学び、頭の中で整理していくことはできているようだが、肝心は当方のコリオが定着していない。理由は簡単で、当方が動きを決定出来ていない上に練習不足なだけだ。

 

しかるに、まず行うことは一応一通り最後まで流すことができるベースの動きを固定し、これに対してレイヤーをかけていくこと。これをしっかりと確定してから練習を積む必要がある。回数はとにかくできるだけ多くだ。他の先輩方にお聞きしてみると、みなさんとにかく回数をこなしているようだ。当方に欠けていることは、この2点。だけど、動きを決めることは難しい。だって、重心の位置や体の向き、足運びによる次の一歩の制限等、数え上げたらキリがない。

 

こうして悶々とした一週間を過ごして、不完全なままで発表していては上達などありえない。いったいどうするべきなのだろうか。自分でもどうしたらよいか、まったくわからない。

 

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