2009年初乗り(その2)

2009年1月24日

 

姫街道の松並木

(静岡県浜松市北区)

 

 

0.また初乗り??

 

2009年になり、既に20日以上が経過している。管理人の本格始動(=初乗り)を先週報告した訳であるが、何故にまた初乗りなのか。ボケと突っ込まれそうだが、実は本日、僚友のR1-Z氏が初乗りする番であるのだ。氏は昨年末から仕事がたて込んでおり、本格的にツーリングをしていない。ところで、我々のような種のバイク乗りにとって、初乗りは大事な行事だということはあまり認識されていないものと思われる。世間一般に言えば、冬は寒いから乗らないという公式が存在しているからだ。確かに、我々でさえも同じようにツーリングしている方々はあまり見かけない。ましてや今日のようにこの冬で1、2を争う寒い日にバイクに乗るとは、免許を保持していない方々から見れば「変態」と思われても何も反論はできない。いや、当人であってもふと「なんでこの寒い日にバイクに乗っているのか」と自問自答することもあろう。バイクに乗ることに理由は無く、「無性に乗りたい、走りたい、どこかへブラッと出かけたい」という想いだけに駆られているだけでなのある。要は好きなだけであり、バイクに乗ることそのものを楽しんでいるだけである。

 

話が逸れたが、上記の行為を心底楽しむ人種が年が変わって、まだ一度もツーリングに行っていないとは自分の中でなにか納得できないものが残るといういうわけである。例えるなら、奥歯にものが挟まってシーシーやっても、舌でいじっても取れない。ああ、なにかもどかしい。それを解決する役目を担っている楊子がツーリングということになる。

ところで、我々の初乗りはなぜか浜松にうなぎを食べに行くことが定番になりつつある。これは上記の理由により、山のワインディングへ行くことができないので、海沿いで楽しみを見つけようと思案したことに由来する。

 

1.集合〜出発

 

前日は随分と暖かい日で、最高気温が15度近くまで上がっていたようだ。それにひきかえ今日の寒さよ。最高気温は5度と発表されている。ところで、当日は管理人宅に9時集合という予定であった。はたして氏は時間通りに到着。

 

プラン作成はR1-Z氏で、目的地は静岡県浜松市の藤田といううなぎ屋である。ここは以前、バイク店のツーリングで訪れたことのある店で、値段はそこそこ、味はOKというなかなか良い店である。候補となる走行ルートは国道301号線作手VORまたは、国道23号線蒲郡NDB経由で151号線そして姫街道の2種類である。前者は気持ちの良い速度で高速コーナー連続の楽しい道であるが、山間部を通っている故に凍結が心配だ。一方後者は海沿いのダラダラッとした道であるが、ソコソコの速度で距離を稼ぐことが可能だ。結局後者を選択、プラン提出・承認となった。

 

まずは県道56号線を南下して国道23号線を目指す。途中で黒箱なるT社の4輪車に乗るニイチャンがあおってきやがった。相手にならないことはわかっているが、ちょっと気分が悪いので遊ぶこととした(俺ってイヤラシイ奴だなぁ)。栄交差点を左折してさらに伊勢湾岸道、国道23号、同1号と枝分かれしている道の真ん中、国道23号線の誘導路を走行する。ミラーで後ろを確認すると、R1-Z氏の後ろからついてくる。トンネルを抜けて登りにさしかかり、いよいよ本線に合流だ。本線は案外空いているので、誘導路と本線を区分ける点線を早めに跨いでとりあえず左車線合流する。あの手の運転手は必ず追い越し車線に入って、わけも無くアクセルを踏むはずなのでミラーで動向を確認しつつも道路状況をチェック。Cleared for 全開。そう思うが早いか、黒箱が追い越し車線に入った。読みは的中、管理人も追い越し車線へ乗り換え、黒箱を少し引きつけて全開!!!。ミラーに映る黒箱はただの黒点と相成った。R1-Z氏の動向を確認すると、黒箱を後ろから追っかけているようだ。氏も熱い。

 

結局西中I.C.にて黒箱は国道23号を離れていった。何も考えずに車間を詰めたり、ジグザグに追い越しをかけたりしている御仁らしい。おおっと、そんな人を非難する前に、俺もいい歳なんだからそんな大人げないことは控えないとな。タイヤも真ん中だけが減ってしまうぞよ。

 

それにしても今日は寒い。下半身はフェンシングタイツと射撃の的プロテクター装備でとりあえず問題無し。上半身はJ-AMBLE社のジャケットとラフ&ロード製の首巻き装着でこちらも寒風を遮断。問題は手だ。グローブはTAKAI製の冬用であるが、どうしても指先だけは冷たくなってしまう。まあ時々に手を握り・開きしてしのぐしかなかろう。

 

2.ひとまず休息〜静岡県入り

 

 国道23号岡崎バイパスの暫定終点は国道248号線と合流している。ここを左折して新幹線高架橋をくぐり、すぐに左折。この辺りではついに雪がちらついてきた。もっとも、雲は切れているからにわか雪程度で済みそうだ。

 

さて、ここまではずっと直線ばかり走っているのでかなりアキアキしてきた。ここからは少しだけ屈曲路を楽しもう。デンソーの前を通り、ちょっと山里っぽい道を走る。ああ、やっぱりカーブだよなあと思っているともう終了でTの字へ当たる。ここを左折して三河湾スカイラインを抜けたいが、先週報告した通り、途中で通行止めで蒲郡市街まで通ることができない。仕方なく右折して、もときた国道248号へと戻る。その後国道247号へ合流して競艇前のミニストップにて休息を決定。

 

ミニストップは休息スペースを備えているので、我々ライダーにとっては艶姿阿弥陀如来、有り難いね。店内に入るといきなりミニスカの女性が立っている。しかし申し訳ないが、ひどく好みのタイプではないので目を背けて通過する。ミニスカヨウコサンタならよかったんだけど。仮にミニスカヨウコサンタが立っていてもそのまま通過していただろう。そんなことはどうでも良い。ともかく、真っ先に向かうはホットドリンクの棚だ。今回はホットゆずを選択して、ついでにアンマキ、ではなくあんまんを購入。R1-Z氏もコーヒーと細長い肉まんで一息入れるようだ。いやいや極楽だと今後のプランを確認しつつ蒸しまんじゅうをほお張る。蒲郡NDBには090のコースで接近し、その後は国道473号に乗り換えて少しだけワインディングを堪能してから国道1号線を浜松方面へ走行となった。

 

寒いのでコンビニで休息中

 

この後は国道1号を豊川まで走行。そこからは国道151号線、姫街道へと航路を辿っていく。そして本坂トンネルを抜けると静岡県突入だ。今日は雲があるので富士山は見えそうにない。そう思いつつ峠を下ると右手に浜名湖が現れた。遠くには東名高速も見えている。そんな光景をチラチラと眺めつつ気賀のコンビニで再度休息、というか暖をとる。R1-Z氏がかなり寒さを感じているようだ。もちろん管理人も寒いぞ。

 

寒さで凍えるR1-Z氏

 

3.いよいよ目的地へ

 

コンビニ休息で再び息を吹きかえした二人は、いよいよ最終目的地であるうなぎの藤田を目指す。姫街道を浜松市方面へ進んでいくわけだが、三方原あたりから冒頭の写真のような松並木が続く。これは旧くは街道であった名残であろう。国道1号線の旧道も知立や御油あたりでは松並木が残っている。そうしていよいようなぎの藤田辺りまでやってきて、地図を確認する。んが、営業時間が14時で一旦終了してしまうことが発覚(八角)部屋。八角部屋は元横綱北勝海の部屋であり、北勝海は旧四股名が保志であったことは有名な?事実であると付け加えておこう。

 

そうなれば仕方あるまい、街道を戻って適当な店を探してなだれ込むしかなかろう。そうして見つけた店がお食事処源氏旗さんである。早速入店すると、気の良いおばあさんが注文を取りにやってきた。メニューを見ると、うなぎ屋と定食屋の中間といった趣であり、我々はうなぎ定食松(1980円)を注文した。

 

うなぎ定食(松)

肝吸い、さざえの刺身、カニのフライ、煮物、茶碗蒸しと盛りだくさん

 

寒い中を走ってうなぎを食べる。いやあ、何とも言えない良い味じゃ。ところで、この店源氏旗さんではBGMに演歌が流れている。古いもの、新しいもの様々であり、ジェロも当然流れていた。なんか落ち着くんだよねぇとR1-Z氏。全くその通りである。おりしも外は雪がちらついている。この外と中の差を思うと、ついつい尻に根が生えてしまう。

 

食事をしながら今年の活動計画や業務のありかたを語り合う。昨今の不況で、日本経済はかなりの打撃を受けている(ように見せている向きも否めないが)。ところが、幸いにも我々の業界は今のところ大きな影響は出ていない。今後どうなるかは誰にもわからない。まあまずは決められたことをきちんと遂行するのみである。それさえも難しい状況であることは今更言うまでもない。

 

4.帰路

 

すっかりと長居してしまった日が暮れると急激に気温が下がるので、帰路に就く。帰りの飛行計画は少し姫街道を戻り、東名浜松西I.C.から東名三好I.C.まで、R1-Z氏はもうひとつ向こうまでである。途中寒いので、適宜暖をとることとする。尚、管理人は高速に乗る前にガソリンを補給しておいた。詳細は380km走行で17.4L=約22km/Lと街乗りメインでは標準的な数値であった。

 

高速に乗ってから、浜松S.A.にて休息。おお、寒い。しかし、我々の他にも駐輪場には、V-MAXが置いてある。我々みたいな物好きもいるものだなあと関心しきり。トイレに行き、R1-Z氏は一服する。そうすると管理人がこの夏に購入した上着を着るライダーとその友人と思われる方がやってきた。その二人はオーバーパンツを履いてはいるが、上半身は寒くないのかな??

 

さて、R1-Z氏給油後、再び東名高速を走行する。幸いなことに、流れが良く100kmプラスアルファで走行可能である。もっともバイクはもっと高速で走ることが可能だが、人間はやや伏せ気味にしてやっとこの速度である。その間に陽が落ちて、夕焼けから夜の帳が降りはじめた。一番星である金星が輝き、我々が西に向かって走行していることを確認させてくれる。何べんも申し訳ないが、寒い。気温も4℃の表示が出ている。R1-Z氏がたまらず美合P.A.に入ろうと合図を送ってきた。合点承知之助ということで、同P.A.になだれ込む。

 

R1-Z氏はある自販機でコーヒーを購入したいようだ。それがこれ。

 

           

                                                                      結構喜んでます                               癒されます

 

まずお金を入れて商品を選ぶ。ここまでは普通の自販機であるが、ここからが面白い。おもむろに「コーヒールンバ」が流れ出す。この曲は短調であるので、夕刻の寒い時にこの曲を聴くとなにか哀愁を感ずるのは管理人だけであろうか。さらにミルで挽いた豆からコーヒーを抽出する様子が写真のモニターに表示される。特に「あなたのために・ドリップ中」っていうのは何か癒される。誰か私の私生活でも癒して欲しい??

 

ところで、コーヒールンバといえば管理人は荻野目ちゃん(妹)であるが、R1-Z氏はそのさらに前のオリジナルをご存知のようだ。そんな話で盛り上がり、鋭気を取り戻して再び本線に合流する。

 

念のために次は上郷S.A.を休息ポイントとしておく。ん??この直前で軽い渋滞が発生している。ははあ、湾岸道との分岐・合流点の豊田J.C.だな。みな速度を適宜落としてスムースにいけばこんなことにはならないのになぁ。ブレーキは基本的に踏まないで、エンブレでスムースに減速、またはギアを一段低くして速度をうまく調整して合流すればさほどのことにはならないのではないだろうか。そう思っていると上郷に到着。

 

ここでは寒さ対策のホットドリンクの外に、名物と称されたカレーパンを購入することとした。

                                                   

             

                                                                     必死になってる                         上の層がカレー、下の層が半熟卵

 

カレー自体はあまり辛くなく、下の方ではなく下の層の半熟卵がまろやかさを演出している。パンは香ばしく揚げてあり、胃にもたれない。油は定期的に交換しているようだ。何よりS&B食品が絡んでいることが本気を感ずる。尚同社はマラソンの瀬古選手が活躍した時に所属していたことは有名な???事実だ。それにしても、最近のS.A.やP.A.はサービスが充実している。昔はタダのお茶とちょっとした軽食くらいしかなかったのに、各所でこのような高速グルメが誕生している。利用者はうれしい限りだ。

 

上郷を離れた後も順調に走行を重ね、当該のI.C.で各々降り、帰宅した。管理人は帰宅後すぐに風呂を沸かして体を温めたことはいうまでもないことである。R1-Z氏も無事帰着ということで連絡を頂いた。

 

5.まとめ

 

今頃は暦の上でも一番寒い時期であるが、やはりバイクは止められない。このような初乗りができたので、今年も今後が楽しみである。

 

本日の走行 210km

 

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