九州旅行記 (2007518日〜522日)

 1日目

天気予報によれば、ここ数日は天気も良いということなので予定通りに出発を決定。17時に大阪南港発の名門大洋フェリー新門司行きに乗船予定。当日は夕方からにわか雨があるということなので、早めの港入りを目指して午前9時に出発。パッキングの際に愛車TDM900の積載性の高さに毎度ながら関心する。座面幅が左右もう1cmずつ広いと完璧か。

途中奈良市内を寄り道する。荷物満載のバイクで市街地を走行すると意に反して目立ち度抜群。もともと目立ち度の高いバイクだけに通行人の視線が痛い。特に子供受けは良い。

第二阪和道路から阪神高速を抜ける。伊丹空港にアプローチするB777767などの旅客機を見上げて走行。一人で「Fly heading 270 rador vector to Nanko.」とか言ってみる。

注):JAL先得ジェット Boeing 777の図

 

あっけなく15時前にフェリー乗り場に到着。

  大阪南港にて

 

乗船までには時間があるので地図を見て時間を潰すこととするが、「地図を忘れた。」ロングツーリングにポカは付き物である。ポカに対してどうやって対処するかが重要なのである。近所の住之江区内を走って本屋を探す。思ったより難航して、通りかかりの巡査殿に尋ねる。普段は目の仇にしている警察だが、緊急事態なので、手段は選べない。「ツーリングですか?気をつけて」とやさしいお言葉。やはり人が悪いのではなく組織がわるいのであろう。通りを1km程走ったら本屋発見。地図に加え、温泉ガイドも購入。旅の時は気が大きくなっているので、気前も良くなってしまう。

荷物満載で市街地を走行する時もTDMはいたって扱い易い。鋭い加速、軽い切り返し、よく効くブレーキ、大きく切れるハンドル。申し分無い。

さて、今回は2等切符を購入。12,100円也。この際に「九州グランド割引証明書」を貰い忘れてはいけない。これは提携フェリー会社なら復路運賃が割引になる大事な金券である。

 

いつものことながら、バイクは4輪の隙間に固定される。今回は大型コンテナ間の1m程の隙間であった。二等船室へ向い、場所を決める。鉄則は「入り口付近は避ける」「荷物入れがあるところにする」「ガラの悪そうな人の近所は避ける」ナドナド。そのあとはやっぱり風呂でしょう。ここでややがっかりしてしまう。いやはや、大型トラックの運転手さんばかりだ。気にせず窓から見える港の景色にしばし見入る。「いよいよ初の九州だ」と実感が湧いてきた。次は飯だ。私はコンビニの弁当は大嫌いなので、多少高くても船内レストランを利用する。カツ定食を注文して食べていると、トラックの運転手さんの方々が自前の酒をもってどやどやとやってきた。大声で騒ぎつつ、なにやらレストランの従業員に注文をしている。かなりの常連で顔見知りらしい。そうして宴会が始まったようだ。私は早々に食べ終えて船室に戻る。落ち着いて食べられやしない。北海道行きのフェリーとはだいぶ勝手が違うようだ。船室は老夫婦、大学生と思われるグループが同居。さほど混み合ってはいない。乗船率60%というところだろう。2130分消灯。

本日の走行 250km

 

2日目

4時に起床し、洗顔。しばし甲板にて風に当たり目を覚ます。5時に新門司港接岸。下船開始。おや、鹿児島ナンバーのビラーゴが。バイク乗りが他にも乗船していたとは。九州情報を仕入れることができなく残念。下船後にパンでも買おうとコンビニへ。「さばメシ」というものがあり、こっちに変更。コンビニのものにしてはなかなか旨いではないか。早速九州の恩恵にあずかったのであった。関門大橋を横目に新門司駅を通過。古く威厳のある建物ですなぁ。海岸沿いに走っていると新日本製鉄八幡製鉄所が見えてきた。余談であるが、私は愛知県東海市出身で、そこには同社名古屋製鉄所がある。高炉や鉄を焼く煙は見慣れた風景だ。なにかホッとする。さらに小倉に入ってきた。某番組の「北九州小倉にアイドル顔の空手美少女がいた」というフレーズが浮かぶ。また、大学入試で北九州大学を受験したことも。結果は聞かないでほしい。

それにしても寒い。おかしいなぁ、もう5月だぞ。ひとまずマクドナルドに入り、熱いコーヒーを飲む。地図を広げ、金印の「志賀島」へ針路をとる。志賀島は細い半島の先にあり、実際島なのかどうか良くわからない。「ここが金印の志賀島か」と思っているうちに岬を回ってきていた。あっけない。福岡の市街地へ向かうことにする。途中で速度取締りにやられそうになり、非常に焦った。後日気がついたのだが、「春の交通安全運動」期間中であった。粗相のないようにと肝に銘ずる。福岡には会社の元上司が住んでおり、尋ねることになっている。5年ぶりに会った彼はかなり「おっさん」となっていた。当方もそれだけ歳をとったということなのだろう。昔話、裏話に花が咲いたのは言うまでも無い。その後、福岡空港を離陸するB777767MD8090を見上げつつ「Fly heading 090」。そろそろキャンプ地を決めないと。佐賀と福岡の県境の「山中キャンプ場」に到着し、利用料金200円を払う。「おんしぇんはこの先にある」と管理人のオジサン。定年後17年管理人をしているらしい。「どこから来なすったと」、「人質騒ぎのあった所です」。これで事足りるから今回のツーリングは楽だ。サイトは杉林の中だが、広場の方にテントを設営する。晩飯は「さばカレー」缶とパイン缶。早々に寝る。しかし、この日は寒いのなんのって。北海道ツーリングより寒かったのではなかろうか?

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本日の走行200km

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