北海道に向けてKDX整備

 

2009年6月28日

 

管理人在住アパート 2番ピットで整備中のKDX

 

0.さて困ったぞ

 

2009年も渡道できることになった。全くもって嬉しいことである。だって、2年連続で休暇を取ることに成功し、機材も一応ON、OFFから選ぶことができる状態にある。まあ通常ならばTDMを選択するところであるが、今回はかねてからの思いである「北海道のオフロードを体験したい」という理由からKDX125SRを大抜擢することにした。125ccで大丈夫か?とお思いの読者の方々。KDXの心配されていると想像できるが、こちらは生粋のモトクロッサーでエンデューロレースもこなす本格派である。機材の走行性能には不足無しと考えての決定なのである。ということは・・・、そうだ、問題は管理人の体力だ。いくら週に何回かジムに通い、エアロビクス2本を消化しているとはいえ、通常200卍の林道ツーリングから帰還すればヘトヘトだ。残念ながらKDXの快適性能はTDMに比べて著しく劣っていることは認めざるを得ない。さらに劣る管理人の体力、早速困ったぞ。

 

それはそうと、今から15年前の夏に管理人は初めて北海道を訪れた。その帰路であることに気がついた。「北海道へ行くならばツアラーかオフ車だ」。その後TDMで2回渡道したわけだが、これでその思いはますます強くなり、「次はオフ車か」という意思が芽生えてきた。そういう心理状態での休暇取得。まあ今回は4回目の北海道ツーリングでもあるし、ひとつ目的地を絞りつつ、ゆったりと北の大地を感じてくるという計画を立案したというわけだ。それに加え、相互リンクいただいているローホー氏主宰の放浪のページ、こちらのツーリングリポートがさらに管理人の衝動を駆り立てた。特に道北スーパー林道、加須見峠から分岐する箱岳スーパー林道、そしてその箱岳から望む景観についての記載は秀逸であり、是非とも自分の目で見てみたくなったというわけだ。さらに、125佞竜‘偉呂魍茲して礼文島、利尻島についても同様に訪れてみたい。こうなると北海道行きたい病の発作は止まらない。

 

うーん、しかし前述のように管理人の体力が問題だ。さて困った。しかし、ナンダカンダ言ってもフェリーにバイクを載せて、北海道の港に降りてしまえば走行する他はない。いや、走行したくてウズウズしてくる。これはマシンの機種に拠らず当てはまることだろう(と思う)。いつも懇意にして下さるR1-Z氏は2006年に250ccエンジンの愛機、R1-ZでTDMの管理人と堂々2600劼旅堋を走破しているし、モンキー等の50cc車などで精力的にツーリングをこなす方々もたくさん見えるからだ。この機会を逃してしまったら、次はいつになるのかわからない。

 

少々悩んだが、案ずるより産むが易しということでKDXでの北海道行きにGOサインを出した。

 

1.機材の整備計画

 

そうなれば行動するしかない。まずは渡道の第一歩、フェリーの予約だ。まあ一ヶ月前で十分だろうと考えていたら、甘かった。ホームページで空席照会をするも、いきなり敦賀−苫小牧東航路はバイクのスペースが一杯だ。とりあえず新日本海フェリーに電話して確認するも、やはり一杯ですとつれないお返事。舞鶴−小樽なら空いてますよだって。とりあえず往路はこちらを予約にして、復路は苫小牧東−敦賀で確定。こまめに空席照会をして、空きが出たら変更の予定だが、まあ小樽に降り立つことも何かの縁だろうかと考えてあまり期待しないことにした。

 

→7月7日、何気に空席を確認したところ、○印がついている。速攻でフェリー会社に電話したところ「10台空きが出てます」ということで、使用航路を敦賀〜苫小牧東港へ変更。やれやれ、助かった。

 

フェリーの予約が完了したならば、早速機材の整備に取り掛からないといけない。KDXはしばらく手入れをしていないから大々的に、特に車体周りを中心に整備が必要だな。それはそうと、今シーズンはTDMの50,000勹曚┐砲茲蝓▲侫ークのオーバーホール、ステアリングステムベアリング交換、さらにはエンジンのタペットクリアランス調整と重整備が重なってしまっている。もちろんこちらは管理人の手に負えないので、YSP天白に依頼しているのだが、今年は整備の当り年となってしまった。懐が寂しいが、そこを埋めるのも自家整備の役目だと告白せざるを得ない。

 

さて、KDXの整備、欽ちゃんではないがどこまでやるかを検討した結果、エンジンは腰上整備から3000卍しか走行していないし、また調子も抜群に良いからプラグ交換とミッションオイル交換まで。車体はリアサスリンクは先日グリスアップ済みということで、ステアリングステムベアリングの状態確認とグリスアップを兼ねて分解整備を施し、さらにはフロントブレーキパッドが残り少ないので交換(2ヶ月前に購入済み)ということにした。おっと、TDMのフォークオイルを交換しようと思って、購入しておいたオイルがある。ええい、フォークオイルも交換だぁ。

 

ところで、冒頭の写真は「2番ピット」で整備中の機体であるが、1番ピットもあるのかと質問されそうだ。もちろんある。玄関を出て左手が1番ピット、右側は2番ピットだ。尚、現在は隣の住人がいないので、3番、4番ピットとして登録してある(勝手に使用している)。そして、TDM置き場は兼用で5番ピットだと報告しておこう。

 

2.作業開始〜ステアリングステム分解・給油

 

まずはフォークオイル交換とステアリングステム分解から着手する。フォークオイルは以前に交換しているので、脱着要領は心得ている。リアスタンドで後輪を上げておいて、先日から活躍中のアストロP製の2輪用ジャッキを用意する。おっと、リフトアップする前には余計な力がかかるといけないので、主要なボルト、ナットは緩めておくことは常識だよ。

 

その後ジャッキアップしてからタイヤを外し、ブレーキキャリパー、フォークガードやウインカーといった小物をドンドンと外していく。すると冒頭の写真ようなお姿になる。そしていよいよフォークを外すわけだが、ここでキャップボルトを緩めておかないと後で苦労することになる。車上で緩めておけば、力がかかりやすいので簡単に緩めることができるのだよ、ヤマトの諸君。

 

さて、ここまではメンドクサイだけで難易度は低い作業であったが、ここからは未知の領域だ。ステアリングの三叉なんて外したことはないからだ。別に無理して外すこともないし、妊娠・出産したリアディゾン周りの分解結果から推測するに、ステアリング周りもおそらくグリス切れはないと容易に想像できる。まあ止めとくかと思ったが、やはり好奇心には勝てない。休息を兼ねて近所のホームセンターでプラグ、ミッションオイルを購入がてら30mmのソケット(12.5sq)も入手した。そう、いざ分解する時になって、工具が足りなかったというわけだ。

 

買い物と昼飯で休息した後、作業を再開。まずはハンドルバーを外して、ケーブル類に負担がかからないように車体にかけておく。さてここで秘密兵器登場。修正ペンである。これでナット類の位置をマークしておけば、トルクレンチが無くとも元通りに復元できるというわけだ。あれ、あんたトルクレンチ持ってるんじゃあないの?持ってるよ。だけとね、所有しているものはソケットの口が9.5sq(9.5mm仕様)のもので、12.5sqではないのさ。ああ、そうだったのね。12.5のトルクレンチも欲しいが、使用頻度が少ないのでこのように対処しておりますですハイ。

 

マーキング後、トップブリッジを外す

 

そして購入してきた30mmソケットをスピンナハンドルに取り付けて、コンコンとトップブリッジのナットを緩める。するとその下にはステムナットが現れた。だいだいこの時点でステムとナットの間からグリスがあふれている。ここで先に述べた推測は確信へと変わったが、工具まで購入したので作業を続行する。ところで、このステムナット変な形をしており、特殊工具で緩めるものだがそんなものは無い。ただ、ドライバーとハンマーで十分代用が効くので、問題なく作業を続けていく。

 

いよいよナットも緩んで、水侵入防止のキャップとナットを外すわけだが、ここでも注意が必要だ。ナットを外したならば、車体と三叉を繋ぐものがなくなり、当然落下するからだ。ここはバレリーナよろしく左足で片足立ちし、右足で三角形を形成して膝でフェンダーを押さえつつ、ナットを外した。いよいよステムベアリングとご対面。ベアリングといっても、受け皿に鋼球が乗っていて、グリスがまぶしてあるだけのものだ。因みに下側のものはテーパーローラーベアリングである。この差はコストダウンの影響だろうか。

 

                                   

                                                          上側のベアリング                                下側のベアリング

 

全く関係ないが、バレリーナは案外身近にいるものだ。というのも、ジムでエアロビクスのレッスンに参加していると、手の挙げ方や呼吸方法なんかがそれらしい方々がたくさん見えるからだ。また、以前教えていただいていた、インストラクタの芳江ちゃん(推定38歳)も「フリエ=フィニッシュ?」とか、「ロングレバー=ストレッチされた?」などそれらしい用語をたくさん用いていたと追記しておこう。いまでもシーシー言っているのだろうか。

 

さて本題に戻るが、予想通りポマードベットリ、グリスでバッチリ、問題なし。ただ、上側はやや錆が出ているせいか、茶色くなっていたと報告しておこう。さて、ここまできたらベアリングの受け皿のチェックもしておきたい。とりあえず鋼球がバラバラにならないように細心の注意を払いつつ、ウエスに置いて、残存グリスをきれいに拭き取る。うーん、きれいなものジャン、と思っていたら、やや、左側に打痕がついている。まあそんなに深くもないのでこのまま使用することにしよう。本来はこの受け皿を棒とハンマーで叩き外して、新しいものをフレームに均等に打ち込んでいくわけだが、生憎部品も用意していないし、技術も無い。一方下側のテーパーローラーベアリングもグリスビタビタで問題なし。受け皿もうっすらとローラーの跡がついているだけで、段差は無い。こちらは交換の必要もないくらいにきれいなものだ。さらにステムにも余計なグリスがたくさん残っている。これは工場で生産時に流れ作業の都合上、付着しているものだろう。

 

                

                                 上方の受け皿(矢印部分に打痕あり)                          下側の受け皿

 

これを指ですくいとって、ベアリングに塗りたくって終了。結局分解の必要も無かったわけであるが、状態を確認できたとういうことで満足である。後は復元するだけであるが、上側のベアリングが厄介だ。なかなかうまく円形に並べることができない=フタを閉めることができないというわけだ。結局相当な時間バレリーナになっていたが、なんとか収めた。汗だくである。

 

この後はステムナットを締めるのであるが、これも手順がある。まずはそれなりにきつく締め込み、一旦緩めて規定のトルクで再度締め付けるのだ。これはおそらく、中のベアリングの位置を決めてから規定トルクで締めるという意味があると思われる。一応サービスマニュアルでは規定トルクが0.4kg・mとなっているが、前述の通り特殊なナット形状なので測定しようがない。ここで先ほどのマーキングが活きてくるのだよ、フッフッフ、古代、俺の負けだ。

 

とりあえず適当に緩く締めておいて、最終的に規定通りに作業をしよう。どうせフォークを組み付けないと三叉とトップブリッジの位置が決められないんでね。真田ミヨ、私の姪だ。

 

3.フォークオイル交換

 

バレーを踊っていた?せいでかなり疲れたので一服する。こういう時は麦茶が染み渡る。カァ〜、うまいとか言いながらフォークオイルについてサービスマニュアルを再確認しておく。本来はフォーク底のドレインボルトを緩めてオイルを抜き取るらしいのだが、これは分解時の手順であるので、今回は省略しておく。だいたい万力がないと作業が大変だ。そろそろこういったものを揃える時期がやってきたのであろうか?あと、油面の高さも確認しておく。この車両は左右で高さが違うんだよな。右はダンパーが装着されているが、左はただのスプリング+αの機能しか持ち合わせていないことが理由である。この件については、中古のフォークからダンパーを移植する純正部品流用が頻繁に行われているので、いずれまた挑戦してみたいと思っている。

 

そろそろ作業再開しますか。まずはダンパーの無い方から。フォークキャップは緩めてあるので、問題なくオイルを排出する。案外きれいジャン。まあそりゃそうだ、前回の作業から5000kmくらいしか走行していないなからね。そう思いつつ、かなり疲れてきたので、適当なところでオイルを注入、インナーチューブをストロークさせてエア抜きをして、油面を合わせておく。このときにはステンレス製定規と自作特殊工具を用いることは、TDMのフォークオイル交換でも述べた通りだ。ところで、この作業もだいぶ数をこなしてきているので、わりあいとすんなり行うことができるようになってきた。まさに鞍数である。

オイルはそれほど汚れていない

 

この後はダンパーを装備してある右側の作業をする。内容は変わらないのだが、一つだけ作業が追加される。それはダンパーユニットのエア抜きだ。ん?左側でもエア抜きしただろ?ああ、そうだよ。それはインナーチューブとアウターチューブの経路がメインのエア抜きであって、ダンパーロッドを収縮させてダンパーユニット内のエア抜きはまた別で行う必要があるのさ。この際には本当に特殊工具か必要だ。これについては以前作業した時に純正工具として入手済みであると補記しておこう。

 

                         

                                     フォークの中身

                               (スプリング、スペーサー、キャップ)                         特殊工具を使用して、エア抜き

 

ところで、ダンパーユニットのエア抜きといえば、やはりRF900時代であろう。というのも、RF900はバリバリのスポーツマシンで(触れこみはツアラーであったが)あり、左右両側のフロントフォークに内臓されているダンパーユニットは効きが強力であった。当時からフォークオイルを自分で交換する習慣があった管理人は、当然のようにRFも自分で作業をしようとした。サービスマニュアルで別体ダンパーユニットの存在とそのエア抜きの必要性は確認していたが、まあそれなりにやればよいだろうと軽く考えていた。ところが、いざオイルを注入する段になって、件のダンパーロッドを動かしてみると・・・、どえらい重い。とてもじゃないが、特殊工具無しでは作業不可能だ。仕方ないので志半ばで作業を終了して試走してみると、ポンポンと跳ねまわる前輪にびっくり。結局特殊工具を買うこともなく、バイク屋で作業をしてもらった。さらに傑作なのがバイク屋の発言で、「こりゃ体力測定だな」というものだ。どういうことかというと、ものすごくダンパーが効いているので、エア抜きのためにロッドを収縮させると結構な力が必要だった、そしてそれを100回近く繰り返したということであったのだ。

 

さて、KDXの場合はそこまで重いこともなく、20から30回ほどの動作でエア抜きは完了した。 この後はスプリング、スペーサーを組み付けて、キャップを閉める。それで終わりでも問題はないのだが、ちょっと裏技を。フォークのダストシールを外して、その中にあるオイルシールにシリコングリスを塗り、作動性を向上させておく。

 

ちょっとした裏技を

 

この後はフォークを車体に組み付けて、トップブリッジの位置を確定し、ステムナットを本締めする。あとは小物を取り付けて元の状態に復元して終了だ。

 

ああ疲れた。今日の作業はここまで。アバンティどころか矢野雑貨店まで聞いてしまった。また明日作業しよう。

 

4.ブレーキ

 

今日も昼から作業開始。というのは、午前中は「いしのようこ」に少し似たインストラクターのエアロビクスでコッテリと絞られていたからだ。翌日からジムが月末休みになることだし、なるべく体力増強に努めておく必要があると感じて出かけてきた。この方はどちらかと言うとチビだけども、体力的にはかなりのものがあると推測される。やはりプロは違うね。

 

まずはブレーキパッドから。前々から残りが少なくなってきていたので注意していたので、ディスクを削るまでには至らないが、けっこう減っていた。だいたいKDXのパッドは薄いんだよなぁ。そのくせ一組4000円近くもするし、減りも早く6000〜7000kmが限界のようだ。

それにしてもオフ車のつくりは耐候性が高くされている。ベアリングのシール類はもちろんのこと、ブレーキについても例外ではなく、4輪車のようにピストンにゴムのカバーがかかっている。これならば清掃も樂だし、ピストンが錆びて固着する可能性もグッと減るだろう。その分放熱性が悪いので、オン車には向かないだろうな。

 

                   

                                お決まりの新旧比較                                      ピストンの図

 

ここで先日ツーリングにご一緒した廷遊号氏から電話が入った。氏はオイル交換をするのだが、どれがよいかと言うので、ホンダ純正ウルトラG2で決まりだと返答しておき、今KDXの整備をしているから一緒にやるかと誘ってみたところ、是非お願いしますとのことであった。

ブレーキパッドを交換してブレーキラインのエア抜きをしていると、丁度氏がOLD氏と共にやってきた。あれ、OLD氏は彼女のクレアスクーピーに乗っているぞ。オイル交換を頼まれて、亭遊号氏と一緒に作業することになったとのこと。そういうわけで、スティードを第2ピット、スクーピーを第3ピットに入れて作業を開始。当方は1番ピットを使用することとした。

 

この後、パッドはカドをヤスリで落としてから、キャリパーに取り付ける。その次はブレーキラインのエア抜きだ。だいたいエアが混入することはあまりないのだが、KDXはリザーバタンクの容量が小さく、転倒時なんかで油面が傾いた際にタンク内の空洞からエアを吸い込みやすいようだ。今日のエア抜きも、昨日ハンドルバーを外していい加減にぶら下げておいたので油面が傾いてエアを吸ってしまったようだ。

 

エア抜き作業については特に難しいことはない。しかしいくつかの小技を効かせておく必要があるのだ。それはレバーを握る際にブレーキフルードがリザーバタンクから飛び散らないように半分くらいフタをしておくことである。またフルードがこぼれたら即座に拭き取ること、そしてタンクが空にならないようにすることを忘れてはならない。と思っていても一回は空にしてしまうんだよな。こういうときは直ぐに液を補給して、ホースを軽く振動させてブレーキレバーを握るとリザーバタンク側からエアが抜けてくることがある。こうなればラッキーであるが、それに失敗すると一からやり直しである。まあ、そんな感じでレバーを数回握り、キャリパー側の排出口をレンチで開放し、古いオイルを抜きつつ再び排出口を閉めてからレバーを戻す。これを地味に繰り返す。すると出てくる出てくる、こんなデッカイ泡は初めて見たよ。 

 

エア抜き中

 

5.ちょっと息抜き

 

ところで、亭遊号氏は整備に関する知識があまりないそうなので、不肖管理人が手ほどきをした。それにしても管理人もスティードについては知識が無いので、最初によく観察する。オイル量は2.1Lか、案外少ないな。ふむふむ、どうやらドレンボルトは4輪車のようにオイルパンに対して横向きについているようだ。それにしてもラジエターのホースが邪魔だ。ホンダは整備性が悪い傾向があるからね。おいおい、機体の最低地上高が低いので、道具も入れにくいジャン。これは初心者ではきついだろうし、当方もきついぞ。となんとかボルトを緩めてオイル排出に成功した。はたして出てきたオイルはかなり汎用黒色になっており、しかもショビショビだよ。どうやら車検を出した部品量販店の石鹸玉(仮名)がケチりやがったようだ。やっぱりこういう店は信用できない。作業依頼をするならば、バイク屋に作業の明細を指定するべきであろう。亭遊号氏もこの件については骨身に染みて理解したようだ。

 

スティードのオイルを排出中にOLDスクーピーのオイルを排出。お、今やスクーターもインジェクシュン時代だなと暫しエンジン周りを眺めてしまった。さて、スティード号のボルトを締めてからオイルを注入する。この作業は亭遊号氏自身にお願いした。その間に当方は他の部分をチェックする。そいういえば、前回のツーリングでチェーンオイルがカラからになっていたことを思い出した。注油をしようと思うと、チェーンがやや伸びていることも判明したので、亭遊号氏に手伝ってもらいチェーン調整と注油を行っておいた。

 

一方OLD氏は自家整備大好きなDIY人間であるので、管理人が監視せずともサクサクと作業をすすめていた。しかも「オイルが余っているからフラッシングするか」と一度オイルを注入して、エンジンをかけて、再び抜いている。ブルジョワ〜。

 

6.もう少し

 

なんとか第2、第3ピットの作業も終了したので、第1ピットに戻りKDXの作業を再開する。といっても残りはミッションオイルの交換とプラグ交換のみだ。それにしてもKDXはミッションオイルの汚れが激しいなぁ。各ギアの減速比が接近しているので、どうしても頻繁に変速するし、林道では半クラ使いまくりだし、仕方ないと言えば仕方ない。幸いに冷却水の混入という持病は発生していないので白く濁ることはないと報告しておこう。

 

この後はプラグの交換だ。前にプラグを交換したのはいつだったか。2年前のエンジンオーバーホール以来かも。3000kmは放置していた計算だ。まあ、きれいに焼けているし、電極もそれほど消耗していないが、ここは新品を奢るとしよう。

 

こちらも新旧比較

(旧品の状態も非常に良い)

 

これで機械関係の整備は終了した。さらには配線の絶縁テープが剥れてきている部分があったので、こちらも巻きなおしておいた。残りはタイヤ交換のみだ。別に店に出してもいいのだけれども、ツーリング中にパンクし、一回もタイヤを外したことがないのと一回だけはタイヤをはずしたことがあるのとでは大きな違いがあるので、来週か再来週には作業をする予定だ。この際、OLD氏が技をご教授下さるという事であったので、お願いすることとした。

 

7.タイヤ交換

 

翌週末はW氏とツーリングに出かけるので翌々週にタイヤ交換を予定していたが、天気も良く、なるべく早めに準備をしたいという気持ちから7月5日にタイヤ交換を行った。

 

まずはKDXをジャッキアップし、前後輪を外す。ここまでは問題ないが、ここからはほとんど未知の領域である。実は管理人はオートバイのタイヤ交換をしたことが1回しかないのだ。それも10年以上前にスクーターのものを交換したのみ。

 

タイヤを外したらムシを外して、空気を全部抜き取る。ムシの具合は至極良いので、交換する必要はなかろう。次にリムからビードを落とす。どうやらこれが結構大変らしいので、気合を入れてそっとタイヤに乗っかる。

 

ふざけているのではなく、真剣にビートを落としています

 

ポンポンという音と共にビードが落ちた。やれやれ第一関門突破である。次はリムプロテクターを当ててタイヤを外していく。この際にタイヤレバーを突っ込みすぎてチューブを傷めないように注意する。んん、結構な力を必要とするな。テコを用いて「ヨッコイショ」とタイヤをめくり外していく。最初は慣れないせいでなかなか進まないが、そう簡単にリムに傷が付くことがないと解ったのでサクサクとタイヤをめくっていく。この時にあまり焦ってたくさん外そうとすると、なかなか進まないので、少しずつ確実に作業することが大切だ。

 

苦労しております

 

やれやれ、やっと片側が外れた。しかし、リムからタイヤを外すので、まだ半分だ。もう片方はめくり出すような格好で外していく。まあ多少は傷になっても仕方ないとプロテクターにこだわらずにドンドンとレバーを突っ込んで、タイヤをめくり出していく。

やっとタイヤの分離に成功した。汗ダクダクである。ところで、タイヤチューブを見るとやってみたくなることがある。

 

何してるの??

 

話は逸れるが、今を遡る事23年、時は1986年のことだ。この年は管理人が中学2年生であったのだが、丁度ハレー彗星回帰(近日点通過)の年だった。この前の回帰は1910年であるから、管理人の父方の祖父が10歳の時であったらしい。それはともかく、1910年の回帰は彗星の尾が地球を通過するというとても珍しい現象が起きたのだ。そして、当時は「空気が無くなる」という噂が広まって写真のようにチューブをくわえて彗星通過を過ごしたということがあったらしい。

 

因みに1986年の接近は大したことなく、ちょうど彗星の尾は地球と正反対に向いてしまっていたので、ほとんど彗星らしい姿は見えなかった。次回は2061年だから、あと52年先だ。管理人は89歳になっている予定だから、おそらく姿を拝む事はできないだろう。

 

さて、この後はフロントタイヤも外していく。こちらはタイヤ自体が細く、また全体に柔らかいので後輪ほど苦労することはなかった。この後、近所のバイク用品店にタイヤを購入に出かける。この際、新品を買う条件で古タイヤを引き取ってもらうことに成功した。ところで、タイヤの銘柄であるが、今回も同様のダンロップD605とした。

 

          

新旧タイヤの比較。山の高さが全然違うね。

 

ここでOLD氏が作業に合流してくれた。氏は先日内定をもらい、就職活動を終えたばかりだ。おめでたう。

 

装着作業に移るが、ここではOLD氏のアドバイスを受けながら作業を進める。まずはビード部にビードワックスを塗り、手で挿入できるところまで目一杯入れ込む。その後はタイヤレバーで片方を押さえつつ慎重にリムにはめていく。おっとと、一方を装着しようとがんばると、もう一方の装着部の押さえが疎かになって外れてきてしまう。なかなか難しいぞ。

 

そうじゃなくて、先に手前から手で押していくの!!!

 

というわけで、前後輪を装着完了。やはり前輪は後輪よりも随分と簡単に作業することができた。

 

ああ、腰が痛い。しかしまだ空気を入れていかないと。もうひと踏ん張りだ。あれ??前輪の一部のビードがリムにはまっていないぞ??まあ明日考えるか。

 

なんか食い込んでますよ

 

翌日、もう一度タイヤを外したりしたが、うまくビードがはまらない。ええい、チューブが破裂してもいいから空気を目一杯いれてやれ。とがんがんポンプを押していく。すると、「撃てぇ〜。ボン!」という感じでビードが出てきてうまいこと収まった。タイヤ交換時は一度パンパンにしてやることが必要らしい。

 

これで北海道に向けての全ての作業を終えた。いよいよさ来週なので楽しみだ。また、作業のアドバイスをしてくれたOLD氏に感謝。

 

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