バッテリー交換

 

2008年12月

 

0.すっかり忘れておりました

 

申し訳ありません。バッテリー交換をUP忘れてた。

ところで、当方のTDM900は購入後5年が過ぎたわけだが、多少タペット音が大きくなったことと、クラッチの調整しろが少なくなった(クラッチが減った)以外は絶好調と言えましょう。しかし、段々寒くなるにつれて朝一番のセルモーター回転が遅くなり、加えて最近では時計がリセットされる(それだけの余剰電力がバッテリーに無い)ことが散見されるようになった。ついにバッテリーも寿命がきたようだ。そこで、完全にダメになる前に交換を決意した。

 

1.なにそれ??

 

そういうわけで、バッテリー購入を画策するわけだが、どうせ規格品なのでできるだけ安く手に入れたい。それが人情ってもんだろう。とりあえずは近所の用品店、ホームセンターを当たってみる。GSユアサの場合、TDM900の規格はGT12B-4というものであるが、なんと2万円以上もするではないか。えー、いくらなんでも高すぎないか??まあ、確かに2輪車のバッテリー規格は、ほぼその車種毎に専用と言ってもいいくらい細分化されている。ということは、様々な規格があるので当然量産効果も薄い。メーカーとしては高い値段を付けざるをえない。それは仕方ないが、何か良い手はないか??そうだ、インターネットショップならもう少しは安く手に入れることはできそうだ。

 

ということで、ネットショップをいくつかあたってみると、どこも用品店と同等か少し安いくらいだ。一番安いところでも1万5千円以上はする。とその中に、上記の規格相当のCT12B-4という商品が目に入った。値段は3980円。安すぎる。大丈夫か?液漏れしてえらい目に遭ったりしたらやだなぁ。とりあえず一晩寝てからもう一度考えることとした。

 

2.やってしまった

 

一晩では考えがまとまらず、数日間悩んだ挙句に「どうせ3980円ならすぐにダメになってもいいか」、「液漏れ等の不具合はこまめに点検しよう」、「もしも良いものだったら儲けモノだ」、「しかも一年保証付かぁ」とセコイ考えばかりが浮かんできて、結局3980円のGT12B-4相当品、CT12B-4を某ネットショップから購入した。

 

商品が届いたので、純正品を取り外して早速比べてみる。余談であるが、バッテリー配線を取り外す際はマイナスを先、プラスを後に外すという順番がある。これはなぜか。その前にバッテリー(電池)とはそもそも何か。

 

管理人が高校生だった時の記憶を辿ってみよう。バッテリーが生み出す電気とは、はそもそも希硫酸の中にイオン化傾向の違う金属が浸してあり、イオン化傾向の高い(=この場合硫酸に溶けやすい)側の金属が硫化される時に放出される電子が源である。電子はマイナス表示されている。つまりマイナス極から発生して、プラス極に移動する。これが電流というわけだ。え、電気はプラスからマイナスに流れるのではないの??という疑問が当然のように浮かんでくる。これは私も良く知らないのだが、上記の電池の仕組みを学校で教わった時に「電子がマイナスの性質であることが最初はわからなかったので、便宜的にプラスからマイナスに流れるってことにしていたようだ」と先生が言っていた。真偽の程は不明である。一応Wikipediaによると、「逆起電力が発生するため電圧が下がる」と記載があった。つまり、マイナス極の電圧が下がるということであろう。ああ、そうか、つまり極の電圧という観点でみれば、プラスの方が高く、マイナスの方が低い。しかし、電気の源である電子の流れはマイナス極からプラス極ということかな?

 

このことを理解した上で考えてみると、先に電気の発生するマイナス極の線を外しておけば電気の流れは無くなる。万が一、プラス極とどこかが短絡しても電気は流れない。つまり不意の電流による故障を防ぐことができるというわけだ。因みに、取り付けの際は、先にプラス配線を接続する。プラスの線を接続しても、上記の理由により不意の電流発生による故障を防ぐことができるからだ。つまり、先に電気のもとを絶ち、最後まで電気を流さないようにしておけば安全というわけだ。

 

さらに余談であるが、野球のピッチャーとキャッチャーの組み合わせをバッテリーという。電池もプラスとマイナスの組だからバッテリーというわけで、同語源である。

 

ずいぶんと薀蓄をたれてしまった。本題の比較に入ろう。一見したところ何も相違ないようだが、よーく見ると端子の取り付け具合に相違があることが判明。

 

左が純正品、右がデスラー相当品

 

もともと搭載されていた純正品の端子はバッテリー本体から生えており、根元は本体と隙間がある。しかし、頑丈だ。ところが、今回購入したものは、端子の根元が赤色の樹脂で固めてあるが、なにか取り付けが頼りない。もっとも、抜けたり、折れたりする危険性はまったく無いと言い切れる範囲のものではあるが・・・。あと、普通はこの手のMF(メンテナンスフリー)バッテリーは、数珠繋ぎとなったバッテリー液の容器を逆さにして注入し、密封フタをして使用開始となるが、購入品は始めっから液が注入され、密封されている。しかも注意書きに「ご使用前に充電してください」という記載があった。

 

管理人はいろいろと推測をした。液も本体も一括大量購入し、工場充填とすることで価格を抑えてあるのか、内部の電極に純度の低い粗悪なものを使用しているのか、はたまた、クレーム返品物なのか。よくわからない。ともかく一度装着してみる。

 

3.いいじゃん

 

取り付けは問題無し。プラスとマイナスをしっかりと確認して配線を接続する。一度兄貴のCBR250のバッテリーを交換しているときにプラスとマイナスを間違えて、メインヒューズをふっとばしたことがあることを、ここで告白しておこう。さて、ヒューズも無事のようだ。まずは時計を合わせよう。エンジン始動はお預け。注意書きの充電を済ませていない。でも充電器が無い。とりあえず坂道を下りつつ、セルを使わないでエンジンを始動。もちろん、あらかじめ暖機してあるので最初から普通に走行する=オルタネーターの発生した余剰電力をバッテリーに充電というわけだ。今思えば、効果の程は非常に疑問だ。ECUや燃料噴射装置、各種のセンサーは結構電気を食う。しかもライトは常時点灯だ。せめてライト線は外しておくべきだった。

 

とりあえずエンジンを回し気味にして、10kmくらい走行。一度エンジンを切り、しばらくしてセルモーターを使用してエンジン始動。うん、セルモーターの勢いがずいぶんと良い。エンジンも問題なく始動したぞ。とりあえずOK牧場。そこらをブラブラしてこよう。

 

4.まとめ

 

とりあえず問題は無い。こまめに点検しつつ継続使用している。ただ、寒い日の一番の始動はかなりモーターが苦しそうだ。ボア92mmのツインエンジンなのでそのあたりは今に始まったことではないが、新車の時はもうちょっと勢いが良かったと思うが、当時の記憶が曖昧なので何とも言えない。ただ、時計の電力は確保されているようで、リセットされるようなことはなくなった。こんなもんだろうか?

 

それにしても8割程安いバッテリーでも一応使用可能なことが判明。あとは寿命がどのくらいかを観察しよう。

 

記 2009年1月17日

 

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