KDX125SRチェーン交換

今年は重整備が重なる年だ。TDMはタイヤ、チェーン、スプロケを交換して、おまけの車検まである。欲を言うとタペットクリアランスもチェックしたいところだ。もっともTDMは直打ち式のバルブリフタを採用しているので、それほどクリアランスが変化することはないらしい。以前乗っていたRF900も同様で、23000km走行時にSBSブルースカイさんに点検を依頼したら「16本分、全て規定値以内」ですけど」と点検表を見せていただいた。その内2番と3番シリンダにやや詰まり気味の数値が記載されていたので、圧縮漏れを懸念、そして周りとクリアランスを極力合わせる意味合いからもやや広げてもらった。因みにその前のGPX750Rも名古屋南カワサキさんにてタペットクリアランスを調整してもらっている。こちらはロッカーアーム方式であったので、結構狂っていた模様。音が格段に静かになった。

 

ここで豆知識だが、直打式バルブリフタを採用している車種は摩耗するところ=部品点数が少ないのであまり狂うことは無いらしい。ただ、調整はシムを用いるのでカムシャフトを外す必要があるので、めんどうくさい。一方ロッカーアーム式は部品点数が多いので狂う量は直打式より多くなる傾向があるそうだ。大人気車種のNnジャなんかは圧縮漏れ等のトラブルがしばしばあるということを聞いたことがある。

 

         

使用した工具、部品、その他必要なモノ。蚊取り線香も必需品。

 

大きく話が逸れてしまった。何でチェーンからバルブクリアランスなんだ!とお叱りをうけそうだ。さて、本題に入る。チェーン交換は後輪を外すので、サイドスタンドのないKDXはスタンドで支える。その前にナット類は緩めておくことは常識である。もっともニューギニア6級整備士の私はしばしば忘れてやり直しが多いことを告白しておこう。また今回はスプロケットも交換するからフロントのスプロケットのボルトも緩めておく。

スプロケットを外した後はチェーンの切断。ここで前もって用意しておいたチェーンカッターを使用する。カシメ式ならカッターとカシメ器がセットになったものを用意する必要がある。これがKTC製だと4万程する。安いやつでも1万、しかし耐久性に不安がある。よってTDMはYSP天白に依頼した。今回のKDXはクリップ式なので、特殊工具はカッターのみだ。これなら少額の投資で済むのでDIYに挑むことになったのだ。

チェーンを切ってバイクから外したら各部の清掃。特に普段手の入らないところはチェーンオイルが飛散して層をなしているので、パーツクリーナー等を用いてきれいにする。別にやらなくてもいいが、その方が気分がいい。ここに趣味としてバイク整備をする意義がある。

 

キレイにしましょう。この時に

 

あとは逆の手順で新品を組みつけていくわけだが、スプロケの新旧を比べてみよう。どうです、この歯。フロントなんか斜めになっちゃってますよ。もっと早く交換すべきだね。リアも尖がっているじゃああ〜りませんか。

 

                                 

リアスプロケの新旧比較                                                                   フロントスプロケの比較

さて、スプロケットを取り付けたら次はチェーンだ。チェーンもKDXは128リンクなので駒数を数えてカットする。ええ、もとは140リンクだから10個くらい切っておこう。因みにチェーンのカットは駒を繋ぐピンを押し抜いて連結を切ることを意味する。このピンは何工程かの焼入れ、焼きなましを施してあり、最高級品だと瞬間4トンもの過重に耐えられるということだ。大型バイクの場合でも、瞬間1トンちょっとの力しか掛からないので、余裕強度は十分らしい。

                                           

                     チェーンを切る図外したチェーン                                                                         ピンが錆びてます

さて後輪を仮に取り付けてチェーンをスプロケに通す。手を挟まないように十分気をつける。そして連結だ。連結には付属の連結用コマを用いる。あれ、???一コマ足らないぞ????どうやら切るコマ数を間違えたようだ。仕方なく連結用のコマを買いに行った。お目当てがないので、仕方なく代用品になりそうなものを購入した。しかし、ご覧の通りなので、後日やり直しとする。とりあえす、連結コマを取り付けておこう。この際、かなりの力を要する、、と思ってバイスプライヤーを購入しておいたのに。スッとはまってしまった。因みに同プライヤは一方の柄を固定しておくことができるので、握る力がかかりやすい。よってより強固なものでもがっちりと挟めるわけだ。それからクリップを取り付ける。方向があるので間違えてはならない。スイングアームの上に連結部を持って行き、回転方向に対して後ろ側を合い口とする。

                                    

                                                   だめだこりゃ!                                                              連結コマで繋いだけどまあ大丈夫だろう。

 

何とか終了。連結コマで繋いで長さ調整することもあるから多分大丈夫であろう。

まとめてみると、管理人レベル(ニューギニア6級)程度で作業可能なものは「非圧入式のクリップ留めで、フロントのスプロケがセンター留めでないもの」に限られる。圧入式のクリップ留めや、カシメ式、そうでなくともフロントスプロケがセンター留めでは難しいかもしれない。まあ、工具さえそろえばなんとかなろうが、当面予定は無い。というところであった。

 戻る