TDM900リアブレーキパッド交換

 

2008/04

 

 

ブレーキパッド新旧比較。まだ古いのも使えないこともないけど・・・

 

0.リアブレーキは必要ない??

 

早速だが、本題から外れる。ライダーと会話していると、「リアブレーキなんて効きが弱いからフロントしか使いませんよ」という話を耳にする場合がある。確かに、フロントブレーキの効きに比べたら、リアのそれは非常に弱いものだ。しかし、使わない手はないと感じているのは、きっと管理人だけではあるまい。そもそも2輪に限らず、速度調整が思うようにできる技術は運転の極意と言っても過言ではない。それくらいブレーキ性能を使い切るということは困難を極めるということだ。その技術を磨くためにはどうあってもリアブレーキが欠かせない。そんなわけで、日々上手くライディングしたいと考える管理人はリアブレーキ多用ライダーである(実際に上手いかどうかは、別の話であることは言うまでもない)。通常のブレーキング時のみならず、ゼロ発進時にふらつく姿勢安定に用いてみたり、すり抜け、交差点、峡路、コーナリング中、使わないことなんて絶対に無いんですよ。

ところで管理人のTDM号、パッドの交換頻度はリアディゾン3回につきフロント1回ぐらいだろうか。前後輪で、なんでそんなに交換回数が違うのか。その理由はどこにあるのだろう。考えてみるとリアブレーキの特性による、使い方にその答えがあるようだ。

前輪の場合、まずブレーキをかけると、慣性の影響で車両前方に過重が乗り、つんのめるような姿勢となることはライダーなら経験的に知っている。さらにこのことをバイクの機械構造的に検証してみよう。

フロントブレーキングをかけると、パッドがディスクを挟み、タイヤの回転を止めるように作用する。すると、減速Gにより、テレスコピックフォーク採用車ならば、そのフォークが縮み、そのGを受け止め、前輪過重が増加する。このおかげで、前輪タイヤのグリップ力が相対的に向上するので、フロントブレーキを強くかけることができる。そう、制動の要はフロントブレーキであることはいまさら議論の余地は無い。しかし、ちょっと角度を変えると、主に完全停止だけに使用している感がある。

リアブレーキの場合はどうだろうか。リアブレーキをかけると、リアタイヤの回転を止めるようにブレーキが作用する。この際、スイングアームとリアサスペンションには、アクセルを開けた場合、すなわちエンジンの駆動力がチェーンを通して、リアタイヤにかかる時と同じ現象が起こる。それはつまり、エンジン駆動力がチェーンを通してリアタイヤにかかり、タイヤの回転軸からスイングアームがピボット方向に押し付けられ、その結果、アーム後端が引き上げられるような状態となる。この際リアサスが縮み、車体の後ろ側が沈み込む(スクワット〜ォというそうだ)。

バイクが、前述のような加速状態にある時、車体は非常に安定している。リアサス収縮時の反発力により、リアタイヤが路面に押し付けられているからだ。これはフロントブレーキをかけた時、フロントタイヤが過重を受け、相対的グリップが向上している状態と似ている。

まとめてみると、

 

 

.螢▲屮譟璽をかける→

▲螢▲織ぅ箍鹽昭瓦茲蝓▲好ぅ鵐哀◆璽爐鯀以に押し付ける力が発生

リアサスが収縮

ぜ崑慮緝瑤スクワットォ〜

ゥ螢▲織ぅ笋サスの反発力により路面に押され、車体が安定

 

ということだ。

2輪の運転技術に、リアブレーキを舐めつつもアクセルを開けるというものがある。一本橋で行うあれだ。どちらの操作も車体を安定させる作用を生み出すので、極低速でもふらつかずに走行できるわけだ。2輪免許をお持ちの方なら経験的にご存知のはずだ。また、前輪、後輪ブレーキを組み合わせて用いると、前につんのめろうとする車両の姿勢を、前述のリアブレーキによるスクワット(沈み込み)でいくらか緩和できる。そうすれば、フロントフォークの収縮によるキャスター角の変化を小さくできるし、だいたい感覚的にも安心感が増すというものだ。

つまり、リアブレーキは姿勢制御、速度微調整など用途が制動のみに限られない。フロントブレーキに比べて圧倒的に使用回数が多いからよく減ってしまうのだ。

稚拙な説明ながら、以上のことからリアブレーキの特性、用途の広さをお解りいただけると嬉しい、また、併せて有用性、いや、必要性を少しはご理解いただけたものと思う。リアブレーキを使わないということは、そのマシンの持つブレーキ性能を引き出せていないということになり、非常にもったいない話だ。

前置きが長くなったが、そんなわけで、TDM900の2回目のリアブレーキパッド交換をリポートしよう。

 

1.交換と清掃

 

 まずはキャリパーを固定しているボルトを外すわけだが、TDM900の場合、サイレンサーとブレーキホースが邪魔になって一本しか外すことができない。しかし、これだけでも作業ができてしまう。

 

 混み入っているリアブレーキ周り

 

黄色い円で囲んであるボルトを外し、赤い矢印で指してあるボルトを軸にキャリパーを持ち上げ、パッドを外す。新品と比べるとだいぶ減っていますなぁ。しかし限界まではまだ少し余裕がある。おや、磨耗限界を示すインジケーターが新品と違うぞ。旧品は摩擦財が一部凹んでいて、その凹みが無くなると限界ということだろうが、新品はベースメタルに突起が出ていて、その突起がディスクに当たり、スキール音が出るということか。管理人は旧品の方が好みだ。だって、ベースメタルがディスクに当たると、ディスクに悪影響じゃん。

 

     

                           こちらが旧品。若干の残りがある。                こちらは新品。ピンボケでわかりにくいが、突起がある。

 

さて、どうでも良い観察をした後に、キャリパー全体を軽く清掃しておく。本来は、中性洗剤をぬるま湯に入れて、ブラシでこすると良いらしいが、先に述べたように、キャリパーが外れません。外すにはタイヤごと外す必要があるんだな、これが。とりあえずは、ブレーキクリーナを布にしみこませて、ブレーキカスをふき取っておく。ピストンも同様にしてきれいにしておくわけだが、イマイチ裏側に手が入らない。そこで、布を細長く切り、両端を持って交互に引っ張り、清掃しておいた。おっと、この機会にディスクもブレーキクリーナーで拭いておこう。けっこう汚れているものだぞ。

ひととおり清掃が終わったら、今度はピストンにシリコングリスを塗って、数回揉んでやる。本当はもっと柔かく、手触りの良いものを揉みたいが、今はそれは叶わないし、今後もあまり機会は無いだろう。こうすることによってピストンの動きが良くなり、ブレーキの感触が良くなるというものだ。尚、今回はそれほどキャリパー動きが悪くなかったことを追記しておこう。

 

 けっこうきれいになりました。

 

次はいよいよ組みつけに入る。その前に、新品パッドのカドを削っておくとよいそうだ、あいにくヤスリがなかったので、地面でこすっておいた。本当はもっとベースメタルの方までやる必要があるだろう。

 

 今回はこの程度でご勘弁を

 

パッドを組み付けたら、ブレーキペダルを何回か操作して、入れ込んであるピストンを正規の位置に押し出しておこう。これを忘れるとえらい目に遭うことは必至だ。

 

2.ついでに

 

ホイールがブレーキカスとチェーンオイルでかなり汚かったので、ユニコーン・カーワックスで清掃しておいた。この製品は安いので、たっぷり使っても苦にならないし、案外少量でも有用だ。

 

  

                                    BEFORE                                                                                  AFTER(艶が違います)

 

3.まとめ

 

ブレーキパッドはそうそう交換があるものではない。今回は4万kmで2回目だ。それ故に、外した部品は丁寧に清掃したり、その周りもきれいにして、性能維持を図りたいものだ。管理人は「常に新車の性能を!」を合言葉に、純正部品の定期交換を行い、楽しいツーリング生活を目指している。今後もその方針に変わりはないので、このあたりでまとめとしておこう(意味わからん)。

 

 

ブレーキパッド:4630円

工賃:0円

  

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