けん引第一種免許取得記

〜トリデ二校作戦第三弾 やはり次はけん引でしょう〜

 

2011年3月24日〜4月7日

 

今回の主役、けん引車(ショート仕様)

 

0.予想外の展開

 

先日平針直接受験による大型二種免許の取得を断念し、さっさと自動車学校の門をたたいて3週間。3月17日になんとか卒業検定にも合格し、晴れて旅客輸送のバスを運転する資格を得たわけだが、第二弾レポートには免許が掲載されていなかったことにお気づきだろうか。

 

実は試験場に行かずに、卒業証明書を寝かしておいたんですよ。理由は簡単で、当方の38回目の誕生日が、丁度合格の一週間後の3月24日でなんですわ。ご存知のように、運転免許証には有効期限が設定されており、これは誕生日が来る毎に「1年」と数える。通常は3年ないしは5年が有効期限であるのだが、仮に3月24日を過ぎないで大型二免種入りの免許を交付してもらうと、誕生日で1回(=1年経過)とされてしまう。

 

よって誕生日翌日に新免許交付を受けようと企んでいたのだが、

 

「せっかくだから勢いでけん引も取得してしまおうか」

 

と欲が出てきてしまったのだ(相変わらず懲りてません)。ただ、金銭面などで少々悩んだが、この機会を逃すと何時になるかわからない。ということで、誕生日まで考えた結果、同日に大型二種免許を取得した「名古屋自動車学校天白校」に入校申し込みをした。

 

さて、この決断にはもう一つの要因がある。通常自動車学校へ入校すると「教習料金」の他にも「入学金」やら「適性検査料」といった雑費が加算される。ところが、卒業後3ヵ月以内ならば入学金から30,000円、適性検査は行わないので料金が発生しないというとで4,200円、合計で34,200円を割引いてくれるということだったのだ。これで教習費が合計で111,500円になったのだが、高いか安いかと尋ねられれば「やっぱり高い」。しかし、けん引車両を運転してみたいという欲求に負けてしまった。

 

余談だが、上記の適性検査の結果であるが、当方は「行動の速さ」と「気分の変わりやすさ」がやや難ありということだ。たしかに動作は俊敏ではないし、些細なことで引きずる傾向があると思う。だが基準が判らないので、真偽の程は不明だ。

 

また、当方は丁度20年前の2月末に、人生初の運転免許である「原付免許」を取得しているのだが、この際に「けん引免許」のことなど考えたことも無かった。また、普通免許(現中型免許8t限定)を取得時に「ああ、あんな変な車もあるのか」と思った程度だ。それどころか、まさか自分が乗ることになろうとは、つい最近まで全く考えたこともなかった。勢いというものは怖いものだ。

 

さらに余談だが、結婚も「勢いが必要」とよく言われる。当方はこれでひどい目に遭ってしまった(もちろん責任は当方にある)。同じように、けん引免許は勢いで取得するのだが、痛い思いをしないように大事に付き合いたいものだ。

 

1.教習開始

 

このようにして、けん引第一種免許の取得に乗り出したのだが、今回は入校時の説明などは全て省略され、随時入校という形態であった。また、大型二種の教習時と同様に、あらかじめ教習予定表を作成してもらい、それに従って全部で12回の実技練習を行う。

 

ということで、教習予定を作成してくれた担当者から、「今日空いてるけど、早速乗ってく?」と提案があったので、「もちろんです」と二つ返事でもって教習が開始された。

 

1.1.第1回教習(3月24日)

 

誕生日に入校申し込みをし、そのまま第一回の教習を受ける。教官は管理職のY氏であるが、この方は経営者側の立場なので教習は年に数回しか行わないとのこと。事実けん引の教習は「一年振りか」なんて言っていた。

 

この時間ではけん引車の特性を観察した後、教習生が実際に車両を動かすというねらいがある。ということで、最初は当方が助手席に座り、教官が運転する様子と車体の挙動を観察する。まずはこて試しというとで、右回りの外周を回る。カーブでハンドルを切ることは当然で、それに合わせてトレイラーのヘッドは向きを変える。ところで、バスなどではそれと同時にリアタイヤが連動するが、被けん引の台車は3拍ほど遅れて動き出す。なんとも不思議な感覚だ。また、ハンドルを切るタイミングをほんの少し変化させたり、切る量をほんの少し増減するたけでも、台車の車輪は全く違う場所を通ってしまう。かなり動きは敏感だ。

 

これは、2輪車と4輪車のハンドル操作量と似ている。つまり、2輪車はほんの少しだけハンドルを切る(実際には車両自体がハンドルを切るように体重移動などを行う)ことに対し、4輪は大きく回転させる。結局減速ギアを介しているかどうかという事実に由来するのだが、トレイラーの回転軸は当然直結であるので、2輪車のハンドルに近い動きをするのだろう。

 

さらに傑作なことは、3車線程の道路幅があれば楽々Uターンできることだ。Y教官もだんだん調子に乗ってきて、「俺の腕も落ちていないなぁ」なんて言いながらUターンを披露してくれた。さらに、「これは教習では使わない」という前置きをして、重い荷物を台車に搭載している時に、やむを得ず急ブレーキをしなくてはならない場合に用いる「シャシーブレーキ」を引いてくれた。これは機械的に台車に装備された独立ブレーキで、台車とヘッドの結合軸がブレーキ時の慣性力で強く押される、いわゆるジャックナイフ現象を防ぐことができるというものだ。

 

これらデモンストレーションの後、教習生である当方の運転する番が回ってきた。Y教官は「もっと運転したい」という表情をしていたのだが、彼の仕事は教えることなので致し方無かろう。

 

まずは外周の右回りで車両に慣れていく。ところで、このY教官は気さくでお喋りな方で「けん引車が一番面白く、バスが一番苦手(つまらない)」などと、やや興奮気味に持論を展開していた。なるほど、道理で楽しそうにデモをしてくれたわけだ。また、当方が「うまくいったら、平針で二種免にも挑戦したい」とボロッと話した所、「それじゃあそういうように教習しよう」と細かい所まで指導してくれた。その内容であるが、

 

・カーブは一定の曲率を維持して、コーナーのRにきっちりと合わせること

・カーブでの目線は、コーナー外側の前輪と内側の後輪(対角線上にあるタイヤ)をチラチラと確認して、一点に留めないこと

 (わき見運転で減点になる可能性あり)、またこれらの情報を基にして、走行ラインをイメージすること

・直線では、車線中央を維持すること

 

ということであった。なるほど、バスの教習でも縁石とコーナー内側の後輪が一定間隔を保つように、何回も指導をされたっけ。こうしてみると、またまたフェデラル、いや難関になりそうなことは想像に難くないのだが、車両幅についてはバスよりも2、30cmは狭く感じる。また、デモで見せてもらったように小回りが効くので、これらについては幾分気が楽だ。

 

こんな感じで初回教習は終了した。次回が楽しみだ。

 

1.2.第2回教習(3月28日)

 

今日はS教官というややお笑い系キャラの方に教わる。前回の教習で習ったこと、つまりカーブを曲がる際に、外側前輪と内側後輪の位置を瞬時に把握して走行ラインをイメージするようにし、直線に入ったら車線中央を維持、後輪が縁石に沿っているかを巻き込み確認の時に同時チェックなどを実践する。ところで、カーブ内側の後輪はミラーで確認できるが、外側の前輪は見えない。しかしよくよく考えれば、キャビン内にホイルハウスが張り出しているので、席よりも40cm程後ろにあるものと推測できる。また、切れ角が大きくなった際には前輪はミラーにも映るので、安心だ。

 

そして何よりも、車幅がバスよりはかなり狭いので気分的に楽である。ただ、エンジントルクが3割位は少ないようで、ギアチェンジは割合とこまめに行う必要がある。あと、なぜかアイドルに近い回転数ではやたらと振動が大きい。ちょっとエンジンを吹かせばピタッと収まるのだが、教習所内ではほとんどアイドルプラスアルファの状態なのでやや不快である。

 

だいたい右回り、左回り共にできるようになったので、次は右左折の練習と踏み切り通過、坂道発進の練習へ移る。なぜか知らないが、問題なく上手くできているので、いよいよ後退の練習へ進むことになった。

 

まずは直線での後退である。一応申し上げておくが、直線の後退と言っても台車はまっすぐ下がってくれません。路面の凹凸などを拾っては敏感に反応してしまうのだ。さて、その後退時の車両の運動特性と理由については、予習しておいたのだが、「自分が台車のおしりを向けたい方向と逆にハンドルを切る」という操作が全くできない。どうしても今までのように向けたい方向へハンドルを切ってしまう。さらに、台車が大きく向きを変えてからハンドル操作をするものだから、ぜんぜんまっすぐに進めない。いわゆる「ハンドルの切り遅れ」というやつだ。全く関係ないが、当方はおしりフェチである。

 

これに対して教官から、「ほんの少しでも台車が向きを変えたら、即座にハンドル操作を行おう。つまりは、台車が動くよりも先回りして、ヘッドを動かして台車とのまっすぐの関係を維持する」という助言をもらった。なるほど、台車に振り回されるのではなく、台車を振り回すくらいの感じで積極的に操作するということか。

 

こうして何回か練習するも、本来操作すべき方向と逆にハンドルを切ってしまったり、操作そのものが遅かったりと、台車は最後まで言うことを聞いてくれなかった。

 

結局うまくいかないまま時間終了。ああ、情け無い。

 

1.3.第3回教習(3月29日)

 

教習はだんだんと本格化してくる。今日はH教官の指導を受けるのだが、この方は大特一種の教習をここで受けた際に、一度お世話になっている。もっとも、当の本人は「ああそう」という様子で全く覚えていなかった。そりゃそうだ、仕事の内容を何時までも覚えているようでは、世の中渡っていけないだろう。

 

さて、「いっぱい免許持ってるねぇ」というお決まりの台詞を聞きつつ外周路右回りを走行する。そして、昨日は直線のみバックを練習した旨伝えると、「今日はS字を練習する」ということになる。

 

けん引のS字コースの考え方は基本的に大型と変わらないのだが、頭をおおげさに振っていくことが必要だ。つまり、大型車はカーブの外側の縁石に前輪を沿わせていき、内側後輪を引っ掛けないようにするのだが、これはカーブの左右が切り替わる時に結果として車両の頭を振っている形になる。ところが、けん引車の場合は頭を自由に振り回すことができる構造になっているので、カーブに対して外側前輪を意識して寄せてやる必要がある。この操作を行わないと、内側後輪が引っかかって「ニッチもサッチもどうにもブルドック」状態に陥ってしまうわけだ。

 、

この教習所の場合は左折進入のコースのみが設定されていることを前提に、S字の左折進入手順をまとめておこう。

 

まずは左ウインカーを出し、中央線いっぱいに車体を寄せる。狭路への進入だから左に寄せないのだが、その分巻き込み確認など車両の周辺確認をしっかりしておこう。そして、右側前輪を右側縁石に当ててやるくらいの勢いで、慎重にS字コースに進入する。そして右前輪を縁石に沿わせるようにハンドルを戻しつつ、左後輪が内側縁石を抜けそうになるまでその状態を維持する。

 

ここで注意することは、左後輪が内側縁石を抜けてしまってはいけないということだ。教習初日に教わった「被けん引車は3拍子遅れて追従する」原則に従う必要がある。つまり、3拍子後に備えてけん引車を操作する必要があるということだ。

 

この後、左前輪を左縁石いっぱいまで寄せてから、同輪を縁石に沿わせるように、右へハンドルを切っていく。ここで後輪の様子をミラーで確認しておくと、丁度左後輪がコースに入ってきていて、右後輪が右側縁石に寄っている。しかし、既にハンドルは右に切っているので、この3拍子後には左後輪は左縁石へ寄り、右後輪は右縁石から離れていく。

 

このまましばらくは、左側縁石に左前輪を沿わせてゆっくりと走行していく。ここで焦ると理想の走行ラインを外してしまい、右後輪が縁石に乗ってしまったりする。とにかく、左縁石と左前輪をいっぱいまで詰めていく。ミラーで確認すると、ちょうど乗降用ステップと縁石が重なっているように見える状態だ。

 

そして、カーブの左右が変化する地点では、「頭を大げさに振る」原則に従ってハンドルを右に切り続けて、右前輪と右縁石が当たる直前でハンドルを左へ切り返す。ここも焦ってハンドルを切る必要は無い。あくまでも縁石に当たらないようにすることだ。一方、後輪を確認すると、丁度右後輪が内側の縁石を抜けようとしている所である。「3拍子遅れて追従」の法則で考えれば、問題なく通過できる。

 

さて、S字最後の締めであるが、右前輪を右縁石に沿わせつつ、S字を抜けた後のことを考え始める。この後は左折するので、このまま前述の状態を維持しつつ左ウインカーを出して車両周囲状態を確認する。因みにこのままいくと、左側が空いて左折しやすい状態になる。

 

こうしてS字コース走行を何回か繰り返した後、後退の練習へ移る。今日は直線ではなく、実際に駐車スペースへ車体を押し込む練習だ。「いきなりか?」と驚いたが、実は大型一種の車両が後退する場所なので、幾分広い。実際に卒検で使用する場所は、大型2種の場所だ。ただ、入り口の縁石の曲率が違うので、後付けの可動式半径変更装置を使用する。実はこれ、当方が大型二種免許教習時に目印にしていたものだ。

 

操作は車内のリモコンボタンで行う

 

まず最初は教官の指示通りに行う。何がなんだか解らないが、ピタリと凹部に車体が収まった。「????」と思っていると、今度は教官の助言無しで操作をする。早速、一番最初のハンドルを左に切る場所で、誤って右へ回してしまう。当然台車のおしりが方向転換場とは反対方向に向いてしまった。

 

気を取り直してもう一回、今度は最初に教わったようにハンドルを左へ半回転回す。やれやれ、車体後部が車庫の方へ向いてくれたが、そのまま放置しすぎてヘッドと台車が大きく曲がってしまった。これを教習用語では「折れ過ぎ」と言うそうだ。

 

「これでは折れ過ぎで、伸ばしきれない(=ヘッドと台車をまっすぐにできない)ぞ」と言われてしまった。試しにハンドルを右にいっぱいまで切って伸ばしていくと、まっすぐになる前に台車後部が凹部のポールに当たってしまった。

 

「けん引はヘッドと台車に3拍のズレがあるので、後退の場合は3泊先読みをしないといけない」と助言されたが、自分が何をしているのか全く解っていないので、どんな助言を受けても上手くいくはずも無い。

 

こうして、今日はS字のみが何とか通過できるようになった所で教習終了。ポイントとしてS字関連では、

 

・ヘッドを左右に大きく振って、台車後輪とコーナー内側縁石に余裕を持たせよう

・コーナー外側の縁石にタイヤを沿わせるのだが、タイヤは運転席のちょっと後方にあることを認識する

 

方向転換関連では、

 

・台車を向けたい方向と逆にハンドルを切る

・ハンドルを切ったら、台車が反応するまで様子を見て待つ

・速度は可能な限り遅くする

・車体を折り過ぎない(角度をつけ過ぎない)

 

というところだろう。方向転換はかなり苦戦しそうだが、試験では、右側が内側になる後退(右バック)のみを行うとのこと。いや、それでも難しい。

 

1.4.第4回教習(3月30日)

 

今日は大型二種でも教習を受けたN教官の指導を受ける。「また来ました」と挨拶をしたら、「まだ先週だったね」と覚えていてくれた。この人は言動は素っ気無いが、案外人間味があるのかもしれない。

 

さて教習であるが、外周を回って右左折をした後、方向転換の練習へ移る。昨日は全く決まらなかったが、「今日は決めたい」と意気込んでいたのだが、相変わらず全くダメである。そもそも、「行きたい方向と逆にハンドルを切る」ということができない。

 

ここで、「なぜけん引車の後退では、乗用車と逆向きにハンドルを切るか」を、当ページと相互リンク頂いている「めざせ!試験場一発合格」のサイトの記載を参考に、当方の解釈で説明をしよう。

 

まずは4輪普通車において、進行方向、ハンドルの切り方、そしてタイヤの向きを考えてみる。例えば、前進時に右へ頭を向けるとしよう。ハンドルを右へ切れば操舵輪は右方向へ動いて、頭は右方向へ動く。一方左右を前進方向へ固定して考えて、後退時におしりを右方向へ向けるとする。ハンドルは右へ切っている。

 

 

 

 解説図 

 

つまり、4輪普通乗用車では、タイヤを進行方向に対して、行きたい方向へ向けるようにハンドルを切ることが必要だ。余談だが、後退の場合は、進行方向に対して前輪が後輪よりも外側を通る(=外輪差が出る)ことを考慮しておく必要がある。

 

しかし、今教習に使用しているけん引車の場合は、ヘッドとの連結点を軸に、自由に動くことができる台車が存在する。ここがミソになる。と言うのも、前進時は台車のタイヤに時間的な遅れがあるにせよ、上記の乗用車の理論が当てはまる。しかし、後退時は台車の重量によりその連結点を軸にして、ヘッドの操舵輪が生み出す車体の向きを変える力を逃がしてしまう、という現象が起こるのである。

 

例えば、後退時にハンドルを右へ操作するとしよう。するとタイヤも右へ向くことになり、右へおしりを向けるように動くのだが、重量のある台車はいつまでも現在位置に留まろうとする力が働く。これにより、台車とヘッドの連結地点では、ヘッドは右へおしりを向け続けようと動き、連結軸付近のみを右へ引きずっていく=台車のおしりは相対的に左へ向くことになる。これが「左へ折れる」と呼ばれる現象だ。

 

解説図

 

逆にハンドルを切った場合は左右が逆になるだけである。ややこしいが、結論をまとめると、

 

後退時には、台車のおしりを向けたい方向と逆へハンドルを切ることが必要

 

ということだ。なんか冗談みたいに思うが、現実こういうことになるので逆らえない。当方の胸囲が井上和香のバストのトップまわりに及ばないようなものだ。

 

また、上記の状態のように、一回台車に折れ角がついた後に今度は左へハンドルを切りなおしてみると、今度は台車のおしりは右方向へ戻ろうとする。これを利用すると、ヘッドが押す力と台車が右へ向こうとする力が釣り合うところでは、折れ角が一定になるポイントがある。この状態を維持すれば、ヘッドと台車は一定半径の円を描くことができる。さらにハンドルを左へ切れば台車は右方向へと折れていく。

 

解説図

 

つまり後退する手順は、

 

 々圓たい方向へ車体を折る=行きたい方向と逆にハンドルを切る

◆々圓たい方向にハンドルを切り直す=折れ角を一定にする

 台車とヘッドをまっすぐにするために、ハンドルをそのままいっぱいまで切り、まっすぐになる直前に中立へもどす。

 

が基本になる。

 

このようにして、決まった場所へ後退しながら車体を収めるのだよ、ヤマトの諸君。と言われても、理屈は解っているが、体が動かない。俗に言うところの「頭では解っているのだが・・・」という状態が続いて、なかなか台車が言うことを聞いてくれない。結局教官の助言に従って、なんとか方向転換スペースへ車体を押し込むことが精一杯の状態だ。そもそも、その助言の意味が理解できていないので、その場限りの操作で終わってしまい、次の時にはまた同じことを言われる。情け無し・・・。

 

ひとまず今日のポイントは、

 

・方向転換には時間制限はないので、ゆっくりやればよい=操作する→車体の反応を見る→修正操作する→車体の反応を見る・・・の繰り返し

・3軸目(台車のリアタイヤ)が通る理想ラインを描き、できる限りそれに近い位置を狙え!=イメトレが効果有

 

という技術以前の「心構え」的なもので終了した。まだまだ先は長いぞ。

 

1.5.第5回、第6回教習(4月1日)

 

当方の通っている教習所では教習原簿を出してもらった後、配車券という乗車車両と指導教官が記された切符を発行してもらう。今日の指導教官はと、SG氏か。実はこの人、大型二種の時に結構ブツブツ言われていて、あまり良い印象が無い。しかも2時間連続だぜ。まいったなぁ、教官変更できないものだろうか。そう思っているうちに教習時間となった。まあ、おとなしくしていればよいかと車両に乗り込み、外周を回る。そしてS字へ向かうが、早速右内側後輪を縁石に引っ掛けてしまった。解っているけど、進入後に一旦外側へヘッドを振ることを忘れてしまった。

 

その後、方向転換へ向かうのだが、まったく台車を押し込むことができない。そこでSG教官から「広い所で集中的に練習しよう」と、普段は大型車が駐車している広い場所へ向かう指示を受ける。

 

これで丸々この時間は後退の練習となるのだが、とにかく後退しながらハンドルを切って再び車体を伸ばす、という練習を延々と続ける。ここで当方は「ハンドルの切り方と台車の動きの関係がイマイチ解っていない」ことが判明した。つまり、まずは右バック(運転席側へ折る)場合、折る時は左、伸ばすときは右へハンドルを切るのだが、これらがゴチャゴチャになっているのだ。これができていないと、ちっとも台車は言うことを聞いてくれない。また、初心者にありがちな「ハンドルを中立からどちらへ回しているか解らなくなる」という現象がこれに拍車をかける。

 

ここで教官が、「こういう時は一度ハンドルを据え切りして中立にし、そこでどちらへ台車のおしりを向けたいかを考えてハンドルを切りなおす」、と助言があった。なんだ、SG教官って親切で理にかなった助言をくれるじゃん。大型二種のあの日は機嫌が悪かったのだろうか。

 

こうして広場で直角バックを繰り返して時間一杯となった。

 

この次の時間もSG教官と広場で直角バックの練習に明け暮れる。「首や腰が痛くないか」と気を遣ってくれたのは意外だった。もちろん「あ、大丈夫です。このままバックの練習をお願いします」と練習を継続した。

 

いっぱいに折ってみたり、伸ばすタイミングを早めたり、様々な試みを時間いっぱいに試すことができたので、ちょっとだけよ、とハンドルの切り方と台車の制御が結びついてきた。

 

ここで今日の教習は終了。最後にSG教官が「私ぐらいの年齢では10分もすると首や腰が痛くなる」とのこと。俺ってまだまだ若いってことか?

 

余談だが、教習の帰り道に近所のおもちゃ屋を訪れて、「トミカレーシングトランスポーター」というけん引車のミニカーを購入した。これをみてみると、伸ばし遅れとか、折り過ぎに陥るとどういうことになるか、ということが一目瞭然に理解できる。これは、車体の動きを客観的に観察することができるからだろう。

 

トミカトランスポーター

 

1.6.第7回、第8回教習(4月2日)

 

最初の時間は再びお笑い系のS教官、次の時間はH教官の指導を受ける。内容はどちらも同じだったので、まとめて記載する。まずは外周を走行し、そこから指定コースを周回する。S字は楽々通過したが、バックに関しては前よりはマシだが、相変わらずダメ。昨日の特訓は何だったんだろうか。結局動きは理解できたのだが、方向転換場に車体を押し込むにはハンドルを切るタイミングの理解、微調整操作が必要となるわけだ。ともかく練習を重ねる。

 

まったく入らない理由は、折り始めが遅い、折り過ぎる、伸ばしきれないという連鎖だ。だいたい台車が路面の切れ目のタールの部分に来たらハンドルを左へ半回転切り、台車が折れてきたら、タイヤがコーナーアペックスから15〜20cmくらいで通過するように微調整する。さらにこの辺りではもう車体を折らないように右へハンドルを切りなおしており最後に台車と凹部が15度くらいになったらハンドルを右に目一杯切って後退し、そのまま方向転換スペースに押し込む。尚、微調整は、「やや伸ばし気味にして、細かく折っては伸ばしを繰り返す方がやりやすい」とアドバイスをもらう。

 

方向転換場の様子

 

何とか台車を凹部に押し込むことができるようになってきたが、伸ばし遅れからいつも台車の右隅が右側へ寄ってしまう。これについては、「なんとか方向転換ができればよいのだから、ひとまずこれでOK」ということになった。

 

ひとまず今日のアドバイスを

 

・速度はできるだけゆっくりと

・できるだけ早く走行ラインを見極め、修正舵をあてつつ台車の反応を見てから次の行動へ移る

・あまり大げさに修正をしてはならない

・当たり前だが、ケツを振りたい方向と逆の方向へハンドルを切る

 

1.7.第9回、第10回教習(4月5日)

 

残り教習時間もあと4回を残すのみとなった。こんなんで卒業できるのだろうか。

 

バックの集中練習をしてくれたSG教官の指導だが、最初にS字で指導が入る。またヘッドを振ることを忘れてしまった。もう一回記載するが、左折左折進入で右縁石に右タイヤを当てるくらいの勢いで進入し、そのまま縁石に沿わせる。そして左後輪が縁石角を抜け切る頃に左へヘッドを振り、左縁石のカーブに左前輪を沿わせて進行していく。すると、今度は右側の後輪が余裕をもって抜けてくる。また、次の左カーブも同様で、カーブの変わり目で右側にヘッドを振り、縁石に沿わせていくと左後輪は余裕をもって通過できるということだ。

 

S字入り口の様子

 

そして方向転換の練習へ進む。さすがにここまでくれば、ハンドルを切る方向を間違えることはないのだが、台車を狙った位置へ持ってくることができない=方向転換の凹部へ偏って入ってしまう。

 

ここで教官から、うまく入らなかった際の入れなおしについて指導が入る。仮に台車が左へ流れてしまった場合(ハンドルを右いっぱいへ戻す時期が早かった場合)、ハンドルを左方向へ(折る方向へ)切りつつ、後退する。後方スペースに余裕がないならば、右方向へ前進してからやり直すしかなかろう。

 

そして、逆に台車が折れすぎてしまい、右側が詰まってしまったらどうするか。後方に余裕があるならば右へハンドルをいっぱいに切ったまま、車体が伸びてくるのを待ち、伸び切ったところで今度は左方向へいっぱいにハンドルを切る。後方に余裕が無い場合は、左側へ前進しなるべく縁石に近い所まで出て、そのままハンドルを左へ少し切った状態で後退していく。もちろん伸ばしすぎたらハンドルを右へ切って、台車の位置を微調整していく。

 

これで何とかかんとか、「方向転換には目処が立ってきた」との評価を頂く。どうやら、最初は基本通りに台車を押し込むことを教え、後からこういう小技を教えるというカリキュラムになっているようだ。確かに、当方のようなヘタクソには順を追って追加技術を教えてもらった方が良い。

 

本日2時間目は大型二種で一度お世話になったW教官だ。この人はとても若い人で、20代と思っていた。ところが、「お上手ですねぇ。何も出ませんよ。私は40代ですよ」とのこと。いわゆる童顔の方であった。

 

さて、外周からS字へと進んでいき、問題の方向転換へ。ここまでくると、この辺りでハンドルを左へ切り、ここで戻して右へ1回転とおおよその目安ができているのだが、なかなか事がうまく運ばない。そこで教官から、壁を突破するきっかけになる一言が。「ちゃんと台車が進んでいく方向も見てくださいね。タイヤだけ見ていると上手くいきませんよ」と。そりゃそうだ。前進する時に行くべき方向へ視線を向けることは、半ばというか完全な常識と言える。乗用車の後退でも少なからず行っている。ただ、その場合は「慣れ」で途中までくれば、後退していくラインは見ていなくても解ってしまうので、ミラーで人や障害物が無いということに注意を向けることになる。

 

しかし、今はけん引車のバックである。きっちりと行き先へのラインをイメージしていないと、上手くいく訳がない。さらに、繰り返しになるが、けん引車はハンドル操作に対して3拍遅れて台車が反応する。先を見ておくことがさらに重要さを増しているのだ。

 

こんなことも理解していないで方向転換に挑んでいたなんて、俳優の東野英心ではないが、「おめぇの馬鹿さ加減には父ちゃん情けなくて涙出てくらぁ」という台詞がぴったりだ。関係ないが、初代黄門様は彼の実父だそうだ。

 

こうして、方向転換場の凹部に対して平行ではないが、なんとか台車をヘッドと一直線にして押し込むことができるようになった。あとはこの精度を上げていくのみだ。因みに、卒業検定では、斜めでも方向転換ができれば問題なしとのこと。だが、当方としては精度を高めて、なるべく凹部に平行にして押し込みたい。

 

今日のポイントは、

 

・ 後退時にタイヤの位置を確認することは当然だが、方向転換場の方へも交互に目線を向けて、想定ラインをイメージする

・ 車体を想定ラインに乗せるように、少し下がっては様子を確認、修正舵を当ててまた少し下がって様子を見る

・ コーナー頂点を台車のリアタイヤが越えると切れ込んでくるように見えるが、これがけん引車の特性

・ 上記あたりでハンドルを右フルロックへもっていき、台車とヘッドをまっすぐに伸ばす

 

1.8. 第10回、11回教習(4月6日)

 

いよいよ今日をもって最後の教習(となるはず)である。総仕上げという意味で、しっかりやろう。

 

教官は大型二種でよくお世話になったN教官。今日は幾分表情も穏やかで、機嫌が良いようだ。

 

さて、1時間目は検定Aコースを走行する。今までコース図はもらっていたが、検定コースについて記載が無かったので「おかしいな」と思っていたので、胸のつっかえも取れた。これについては、「試験コースはそれほど難しくないし、その都度試験官に確認すればよい」とのこと。いやいや、確認しているようでは上手く走れないので、きちんと覚えたい。

 

右折、左折、S字共に問題なく走行できているということで、問題の方向転換へ向かう。因みにN教官曰く「けん引は後退が勝負だ。落ちる人はほぼ100%ここで失敗する」とのこと。なるほどね。

 

昨日はやっと自力で車体を押し込むことができるようになったばかりで、精度については未知数だ。案の定、方向転換場を通過して安全確認する際に、道の端50cm程度寄せてから後退を開始するのだが、この寄せが甘くて、ヘッドの前輪が左側の縁石につまってしまった。

 

こういうときは一からやり直していく方がよいので、もう一度前進してから後退開始点へ向かう。そして昨日言われた「方向転換場と台車のタイヤを交互に見ながら、少しずつ後退して様子を伺う」というアドバイスに従って、台車を押し込んでいく。そして、なんとか入ったが、車体が斜めになってしまった。これはハンドルを右にフルロックする時期が遅かったこと=折れすぎを意味している。これに対してN教官は「折れを止めて、角度を維持していくところがまずい」というアドバイスをくれた。また、「折れを維持する角度を理解しているのか」と質問され、ギックゥ〜となって固まった。確かに、どのくらいか解っていない。

 

こうしてもう一度アドバイスに耳を傾けながら、慎重に後退していく。折れ角については「このくらい」と言われたところで、台車の下部にある斜めになっている補助フレームの見え方を覚えておく。ちょうど、ヘッドの後端から台車の斜めのフレームが半分くらい見える角度が目安だ。

 

こうなってくると徐々に精度も上がってくるので、やっと教習を楽しめる次元になってくる。それにしても最終日でつじつまが合ってよかったよ。N教官も、「この調子で」と激励してくれた。

 

次の時間は初めての教官だ(名前は失念)。この方は見た目は怖いが、心は穏やかな人であった。また、なかなかの熱血漢であり、方向転換では車から降りて、運転席側ミラーから助言をしてくれたので、とても解りやすかった。

 

こうして、「もう少し大きくハンドルを切っていっても良いかな」というアドバイスをもって、教習12時間は終了した。いよいよ明日は卒業検定である。ビシっと決めていきましょうか。

 

2.卒業検定(4月7日)

 

いよいよ検定日がやってきた。大型二種同様に、13時ごろには待合所に集合するようにと指示があったので、昼食を早めに終わらせてから車校へ向かう。

 

待合所で待っていると、大型二種の時に中型二種の教習を受けておられた方が見えた。彼は今日、大型二種の卒業検定だそうである。お互いに健闘を祈って、それぞれの試験に臨む。尚、試験コースは当日発表されるということなのであったが、Bコースだと告げられた。

 

今日の試験官は今まで一度も教習を受けたことが無い方だ。前回の大型二種の時は副校長だったので、おそらくそれに近い地位の方と思われる。

 

さて、車両の乗り込み、いつもの椅子位、ミラー位置調整、シートベルト装着を確認後、エンジン始動許可をもらう。さらにギアニュートラル、サイドブレーキONを確認後エンジン始動。緊張感が高まってきたと言いたいが、なぜか今日はリラックスできている。そりゃそうだ。1月に始めたトリデ二校作戦も第三弾である。いい加減試験慣れしてきたようだ。

 

まずは外周外回りを一周して、慣らし運転を行う。ギア2速、サイドブレーキオフ、右ウインカー、車両周囲確認、右後方確認後発車する。今日は検定日ということで、教習車両も少ないようだ。また、バスやトラックは路上試験に出ていった。コースはガラガラヘビなので、気が楽である。

 

外周走行を終えて、再び発着所に戻る。左ウインカー、左寄せ、ポールとバンパーを合わせてゆっくりと停車し、サイドブレーキオン、ギアニュートラル、ウインカーオフで駐車処置をとる。ここで、もう一度コースを確認させてもらい、いよいよ試験開始だ。

 

まずは発車手順に従って、ギア2速、サイドブレーキオフ、右ウインカー、車両周囲確認、右後方確認で発車する。この車両のクラッチの扱いにくさには最初は手間取ったが、さすがに12回乗ればそれなりにわかってくる。ギアも同様で、こいつは電子制御ではないので、ややは入りが悪い場合がある。まあ確実にやっていきましょう。

 

早速右へカーブしながら右ウインカー、車両右側確認、ついでに台車の肩の出っ張りに注意して交差点を右折する。この際、交差点中央の矢印を左タイヤで踏みながら走行することは今や当たり前だが、乗用車と違いぴったりと左側まで車線を使い、後輪が車線区分線を踏まないように注意する。そしてある程度目処が立ったらヘッドは車線中央へもっていく。つまり、ちょっとだけ左縁石に沿って通行する時間があるというわけだ。

 

この後中央交差点を横切り、左折して踏み切りへ向かう。この左折もなかなか難しい。台車の左タイヤを左縁石と20cm前後の一定幅を保ちつつ曲がるのだが、これにはヘッドの右タイヤを中央線にグッと寄せて沿わせつつ、後輪の様子をチラリと確認しながら通過する。そして、目処が立ったらまた車線中央へヘッドを入れていく。基本的に右左折はこの繰り返しである。ただ、バスのように、前輪が運転席から遠くない(30cmくらい後方)ので、自分が縁石に乗ったようになったり、中央線を越えたりすることが無いので、幾分楽かもしれない。

 

こうして右ウインカーを出してコース本線を外れて、踏み切りの方へ向かって入っていく。ここで注意することは道幅がやや狭いので、左の縁石に台車後輪を引っ掛けないことだ。これも右左折と同じで、右前輪タイヤを中央線ギリの所を沿わせていけば、これまたギリで通過できるようになっている。

 

踏み切りでは一旦停止してから左右確認後、耳で警報音がしていないかを確認する。窓を開けることは言うまでもないが、今日は気候が良いので窓は開けっぱなしで試験を受けている。一応顔を窓側に寄せて音がしていないかを確認する。問題無しで、車両周囲確認と対向車に大型が来ていないことを確かめて、ギア2速固定で踏み切りを通過していく。すると、台車が半分くらい通過したところで警報音が鳴り始めた。別に焦ることは無いので、そのままさっさと通過した。

 

そしてまた、きつい左カーブを踏み切り前と同様に曲がり、「止まれ」の標識で停車。左右確認と車両周囲確認後、もう一度左右確認をしてコース内回りに合流する。その後、発車後すぐに右折した交差点に逆方向からさしかかるので、ここを左折する。そして中央交差点を右折するからいきなり右側車線に入る。こういう場合も、中央線を踏まないように右へ寄り、ギリギリを右タイヤが沿うように通行する。そして、ここでは右折するので、そのまま右寄りをキープしておく。

 

信号待ちで交差点の様子や車両周囲の様子、さらには右折後の車線の様子もチェックしておき、信号青で発車、右折する。もちろん、右折後の車線左側縁石に左タイヤを沿わせて、台車が車線中央に来るように曲がる。

 

この後、発着地点に近い交差点を左折、そして左カーブを儀式に従って曲がったら、いよいよS字への進入準備である。S字は外周内回りから左折進入するのだが、入り口で左に寄せてしまうと通過不能に陥る。よって、中央線に寄せて右前輪と右縁石を当てるような感じで進入を開始する。

 

ヘッドがS字コースに入ったら、左折時と同様に右縁石に右前輪を沿わせて前進する。因みに前輪は車体幅よりもタイヤ1本分内側に入っているので、乗降ステップと縁石が重なって見える場所を進むと丁度よい。そして、台車の後輪が進入してくるところを左ミラーでチラリと確認する。

 

上記事項を確認後、左前輪を左縁石に寄せ、それに沿わせてゆっくりと断続クラッチ等で速度を調整しつつ、車両を進めていく。ところで、当方はハンドルを早く回してしまうところがあるので、こういう時は特に慎重にいこう。上記のように、乗降ステップと縁石が重なって見えることを確認する。

 

そして、右カーブをゆっくりと進み、カーブが右から左へ切り替わる所では、台車右後輪が右縁石に接触しないことを確認の上、除々にヘッドを右側へ振っていく。そして、右縁石と乗降ステップが重なるように見えるように維持、ハンドル微調整を続ける。この後、左後輪がカーブを抜けることを確認しつつ、「止まれ」標識で一旦停止を行い、左折してS時は終了だ。まあ、可も無く、不可もなくというところか。こうして、中央交差点を通過して、再び左折、左カーブを抜け、今度はけん引試験の頂点である、方向転換へ向かう。

 

方向転換場は踏み切りの隣にあり少々狭い場所に入っていくのだが、そこの所は全く問題なく通過。そして転換場所の安全を確認後、だいたい50cmくらい道路端の縁石と距離をとり、車両後方を確認後後退を開始する。

 

教習の終盤でやっと独力で車体を入れることができるようになったので、ある程度の自信を持ってハンドルを回していく。また、おおよその折れ角やハンドルを切り始める場所を覚え、イメトレを重ねてきたので特に失敗もなく、コーナー角から30cmくらいの場所を後輪がかすめていった。

 

「よっしゃ、ラインに乗ったぞ」と心の中でつぶやき、ハンドルを右いっぱいに切って台車とヘッドをまっすぐになるように伸ばしていく。大体上手くいったが、やや伸ばし遅れた。そこで、一度前進して、再びまっすぐに後退、「入りました」と宣言する。

 

この後は左ウインカーを出して方向転換を終え、元来た道を戻り、外周外回りへ合流する。ところで、この最後の直線での指示速度が35km/hだったのだが、前に教習中の普通車がいたので30km/h程しか出せなかった。ちょっと残念だが、減点にはならないので気にしない。

 

こうして発着場で停車し、パーキングブレーキ、ギアニュートラルの駐車措置をとり、試験終了だ。ここで試験管からコメントが出されるのだが、その内容が拍子抜けだ。「ま、大きなミスは無かったから大丈夫だね。ただ、方向転換は別に入れなおさなくてもよかったよ」と。無駄なことをしてしまったということだ。ま、わかっていたのだけどね。

 

3.卒業式

 

こうして14時30分前に口頭で「合格」の発表があった。そしてまたまた大型二種の時と同じく「書類作成に時間がかかるから、15時に指定教室へ集合」の指示があった。ひとまずこれで安心したので、コーヒーを飲みながらロビーでテレビを観て過ごす。するとそこへN教官がやってきて「発表は終わったの」と尋ねられた。「はい、おかげ様で合格です」と告げると、N教官は少々照れつつ「いや、管理人さんの実力だね」と言いながら歩いていった。なんだ、最後の最後で人間らしいところを見せてくれるじゃん。

 

さて、15時前に指定された教室へ行くと、既に副校長が来ているではないか。ちょっと焦ったが、「まだ時間前なので、教習課程別に着席して下さい」と指示があった。因みに当方は「けん引課程」の札が出ている所へ座る。

 

こうして、副校長から賛辞と今後の安全について話を聞く。その内容だが、震災で生き延びた人が交通事故で亡くなったというものだった。あれだけ多くの方が行方不明になったり、死亡が確認されているのだが、それをくぐり抜けてきても交通事故で亡くなるとは、なんとも無念と思ったというものだ。なるほど、確かに。安全には今までのように気をつけていきたいものだ。WRT憲章やDX憲章にも謳っている「帰宅することが究極の目標」の実践である。

 

後は卒業証明書を1人ずつ手渡しで受け取り、気分良く帰宅した。

 

4.まとめ

 

これで自動車教習所で取得できる免許は全て揃った。無駄と言われればその通りだが、いいんです。

 

趣味ですから

 

今回のけん引第一種免許取得であるが、予想通りの苦戦であった。今までは一度も自動車学校の規定時間を越えたことは無かったのだが、正直今回はオーバーもあり得るかと覚悟していた。特に後退時のハンドルの切り方、後輪のライン、台車とヘッドの動き、どれをとっても全くダメだったから。しかし、集中特訓の甲斐もあり、ギリギリで後退のコツを掴み、何とか合格できた。このように考えると、自動車学校の規定時間は案外良く考えられて決められているものなのかもしれない。つまりは、「標準的な人が丁度卒検に合格するくらいの時間数」と言えるのではないか、ということだ。

 

何にしても、技術を身につけるということは非常に気分が良い。本当ならばこれを使って、さらに磨きをかけたいところだ。それはそうと、何かのマンガに「お金は使えば無くなるけど、技術は使えば磨かれる」なんて台詞があったなぁ。

 

こうして翌日試験場に出かけ、先日教習が終了した「大型二種」と、昨日卒検に合格した「けん引」をまとめて申請した。卒業証明書の有効期間内に複数の免許を申請するならば、この方が安上がりだ。免許の申請費用は各々2,000円ずつ払わねばならないが、交付手数料は1車種だと2,100円で、後は1車種追加毎に200円加算されるという仕組みになっている。

 

これにて、トリデ二校作戦第三弾〜やはり次はけん引でしょう〜を終了します。お付き合いありがとうございました。

 

今回は「大二」と「け引」をまとめて申請

 

 

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