トリデニ校作戦第4弾

~ 俺はターミネーターになる~

 

2011年4月20日~7月27日

 

平針のけん引車両 401号車

(長さは約11m)

 

0.ここまでやれば変態の道まっしぐら

 

うつ病で入院したのが昨年11月。それから既に半年以上経っているが、まだ復職が決まらない。こうなったら行く所まで行ってやろうじゃないの。ということで、 けん引第二種免許に挑戦することにした。

 

まずはコースの解 説から始めよう。

 

1.1. A コース概要

 

平 針試験場のけん引Aコース

 

0.  まずは車両に乗り込み、シートベルト装着。座席位置調整、ミラー位置調整を行う。試験では既に車両のエンジンがかかっているので、ギアを2速に入れて、パーキングブレーキ解除、ウインカー左、ルームミラー、アンダーミラー、左ミラー、左後方、右ミラー右後方確認で車両周囲を チェックし、コース左右を確認。

 

そ してゆっくりと発進し左ミラーを確認しつつ、発着所の縁石に沿って引かれた白線に沿って左後輪が抜けようてくるにハンドル操作をする。尚、ハンドル操作の基本はやや遅れて切り、やや遅れて戻すということだ。これは、台車の動きにあわせるというか、こうすると台車が丁度狙った所を通 ることになる。

 

ところで、試験車は最初は右へ折れ曲がった状態で駐車されているので、なんだか気持ち悪いが気にしないでいこう。また上記ハンドルの操作の目安 として、コースに合流する際に左車線と右車線通行帯区分線ギリギリを、右前輪が通るようにしておけば左後輪の乗り上げはなかろう。むしろ、上 記コース図のように、コース本線と発着所は鈍角で繋がっているので、大回りしないように注意が必要だ。

 

この後、やや遅れて戻してきたハンドル操作で、ヘッドを車線中央に収めつつ加速して3速へシフトアップするのだが、けん引の試験車両401号車 はギアの入りが悪い。特にこの3速は最悪だ。ほぼ必ず「ギー」と音がする。シンクロが壊れているとしか思えない(T教官は「メカニカルトラブ ルがある」と故障を認めた発言をしていたよ)。3速はニュートラルの上にあるので、余計な力を入れずに軽くレバーを押し上げよう。ここで4速に加速しておきたい。

 

①  そんなことを考えた後、「慣らし走行停車位置」の看板付近に停止するので、左ウインカーを出して、左ミラー、左後方を確認し、左へ寄って静かに停車する。エンブレを効かせながら減速することはもちろんだが、エアブレーキ車なので「カックンブレーキ」にならないように、早めにク ラッチを切ってジワリとブレーキを踏みたい。尚、停車位置は厳密なものではなく目安にする程度でよい。

 

* ワンポイントアドバイス その1

け ん引車は文字通り、台車をトラクターヘッドがけん引している。そこには連結部があり、多少の「ガタ」がある。低速だと気にならないが、あ る程度速度が出てくると、ブレーキをかけた時に台車の慣性力が大きくなり、ヘッドを押してくるので「ガン」と振動が出る。そこで、一旦 「ガタ」を取り除くブレーキをかけてそのガタをとり、もう一度停止するためのブレーキをかけるようにするとよい=早めの対処が必要だ。

 

そしてここからがいよいよ試験本番である。ミラー位置やクラッチの繋がる位置なんかを再度確認しておく。因みに401号車は割合早めにクラッチ が繋がる傾向があると感じた。

 

②  ギアを2速に入れて右ウインカーを出し、車両周囲チェック、安全ならば出発する。ところで、発着所を過ぎると道路が左、右、左とS字に曲 がっているので、やや頭を突っ込み気味で後輪が白線を踏まないように、チラチラと両ミラーで確認しつつ走行する。上記のやや遅れたハンドル操 作が有効と思われる。関係ないが、当方はパンチラも大好きだ。

 

軽快に加速して、3速、4速とシフトアップしていくと最初のカーブにさしかかる。ここは速度を35km/h程度を維持して、頭を入れ気味にハン ドルを操作していく。そして左ミラーを路端左白線に沿わせるように走行し、右後輪が車線の区分線を踏まないように注意する。また、走行ライン がぶれ ないように、ハンドルをカーブに合わせて慎重に操作していくことも必要だ。また、当方は目線が近くなってしまいがちなので、カーブの入り口で 目線を遠くへもっていく様に意識しておくとよいだろう。

 

③  すると障害物が目に入ってくるので、コースのメインストリートと外周路の交差点手前でウインカーを右に出し、ルームミラー、右ミラーと右後方を確認後、交差点を越えた辺りで車線変更をする。さらに、車体を右車線に収めたらすぐに左ウインカーを出し、今度はルームミラー、左ミラーと左後方を確認 する。余談だが、当方はこの障害物越えで、左車線に戻るウインカーを出すタイミングが遅くなる傾向にある。障害物を越えて左車線に戻る際に は、ウインカー点滅開始から2、3秒は経過していなければならない。ということは、障害物を通過する前に既にウインカーを点滅させておく必要 がある。

 

④  車両が障害物を過ぎ切ったら滑らかに左車線に戻り、右カーブを曲がり、カーブを抜けたら加速していく。そして50km/hを弱で5速へシフトアップする。というのも、裏の直線は指示速度が50km/h@ギア5速なのだ。しかし、あまり早くから加速してしまうと、カーブでの横G超過とい う減点を食らうことになる。気をつけよう。まあ、けん引の試験車は大型二種のバスに比べれば、車体も小さく軽量なので動力性能は多少良い。焦 ることなくアクセルを踏んでいこう。

 

速度を50km/hに到達させつつ、右折予定の④交差点の一つ手前の交差点手前で右ウインカーを出し、お決まりのルームミラー、右ミラー、後方 確認後、交差点を通過つつ右車線に車線変更する。この際、ついでに右折準備として右へ車体を寄せておくことを忘れずに。また、右折する④交差 点前は微妙にコースがカーブしているので、ハンドル操作も適切に行うよう気をつけたい。

 

こうして徐行レベルまで速度を落とし、ギアを3速へ入れてルームミラー、右方向+右ミラー、(右後方、)左ミラーを確認する(ブレーキ操作の注意点については、前述のワンポイントアドバイス1を参照)。ここでもギアレバーに余計な力を入れないように気をつけておく。さもないとギアが入らないこと になりかねない。


ここで徐行の確認をしておこう。今更だが「すぐに停止できる速度」である。要するに歩くほどの速度ということだ。平針の技能試験はメリハリを重視する傾向があるので注意しよう。


この徐行速度を維持したまま、交差点中央の三角マークいっぱいで、車体が通過するような位置を走行することは基本中の基本である。

 

さらに、次の交差点も右折するので右折後は右車線に入る。ゆえに、件のハンドル操作方法で右後輪が中央線を踏まないように右ミラーで確認しつ つ、右車線の入 り口付近に左前輪を当てるようなイメージでヘッドをもっていき、区分線に沿わせた後、右後輪が中央線を抜けそうな地点に来たら、ヘッドを車線 の右側へ寄せていく。因みに、トレーラーのヘッド前輪は、ややボデーの内側に位置しているので、アンダーミラーで区分線に車体にかかっていて も、前輪が線を踏んでいることはない。

 

この後、右ミラーでチラリと後輪が通過できそうだと確認したら、引き続きウインカーを右に出してルームミラー、右方向+右側ミラー、(右後方)と左方向+左ミラーを確認する。 ところで、この交差点は信号があるので、それに従って通行しよう。大体は黄色点滅が多いことが多い。もしも赤信号で停車したら、ギアを2速へ入れ、ウイン カー点灯確認、車両周囲チェックやら歩行者の確認などを待ち時間に行っておくと青信号になった時の発進で慌てないで済む。また左右の確認は、停止線までに終えておこう。

 

* ワンポイントアドバイスその2

も しも交差点がオールクリアならば、半クラッチを使用しないて徐行した方が滑らかな走行ができるだろう。

 

交差点に進入し再 び徐行速度で、ルームミラー、右方向+右側ミラー、(右後方)と左方向+左ミラーを確認後、交差点中央のひし形マーク内側いっぱいを右折し、コース のメインストリート左車線に入る。このときも同じで、ヘッドの左前輪を横断 歩道の端へ持っていき、右ミラーがセンターラインを踏まないか確認して、左側いっぱいで車線に合流する。その後は基本通りにヘッドを車線中央へ収めてから 落ち着いたら加速する。この次の交差点は赤点滅であることが多いが、4速まで使用して加速しておこう。

 

⑤  中央交差点を通過しつつウインカーを右へ出し、ルームミラー、右側ミラーと右後方を確認して右車線変更を行う。この時もついでに中央線に車 体を寄せておき、右折に備える。尚、この交差点は赤点滅の場合が多いように思われる。

 

この次の交差点を信号に従って右折する。お決まりの徐行速度で、ルームミラー、右方向+右側ミラー、(右後方)と左方向+左ミラーを確認する。もちろん、右後輪がセ ンターラインを踏まないようにミラーで動きを追っておく。この後も、次の外周路との交差点も右折するので、右車線に入る。ここでも右ウイン カー点灯、3(4)点確認を実行し、左前輪が区分線を踏むくらいの勢いで回り込んでいき、右後輪が中央線を踏まないように、右ミラーで注意をしつつ 走行する。


交差点を抜けたら3速、4速とやや大げさに加速していき、北側中央交差点付近で右ウインカーを出して3(4)点確認をして車線右へ車体を寄せて、減速する。もちろんこの後、S字コースへ進入なので、徐行速度にする。


⑥  いよいよS字コース課題だが、再三申し上げている「徐行速度で、右左折時は車線幅を活かして一旦コーナー外側へヘッドを振り、後輪が車線 に収まるちょっと前に都合良い場所へ持っていく」という方法が、S字では特に大切だ。まずは徐行速度で3(4)点確認を行ってからS字コースへ進入 していく。ここではあまりヘッドを左へ振らないで、あくまでも右後輪が右縁石ギリを通るようにする。丁度 コース入り口の雨水口が右タイヤの内側が通るくらいだろうか。これは、次の切り替えしで左後輪が楽に通過できるようになるための技である。

 

S字入口

(真ん中の排水口を目安に)

 

さて、右後輪がコースへ入ったらヘッドを右に振り、右前輪を右縁石に沿わせつつソロリ、ソロリとゆっくり走行していく。先ほども述べたように、 けん引車のヘッド前輪 は結構車体の内側に入っているので、乗降用ステップが縁石と重なって見えるくらいに寄せておくと丁度よい。また、S字には時間制限は無いの で、焦る必要も無い。慎重にハンドル操作を行い、左から右へ切り返していく。この時は左カーブを抜けるちょっと前に、ヘッドを滑らかに左側へ もっていき、左前輪と左縁石を沿わせていく。こうすると右側後輪は楽に抜けてくるはずだ。

 

ここで「ちょっと前ってどのくらい前だ」と突っ込みが入りそうだが、ハンドルを切ってから台車後輪が反応する時間差分前である。大体2拍くらい かなぁ。こればかりは運転者本人の感覚を養うしかなかろう。

 

⑦  右カーブを脱出する時に右後輪がカーブを抜けてきたら、ウインカーを出して車両右側右方向+右側ミラー、(右後方)と左方向+左ミラーを確認しつつ右へ車体を寄せておく。そして一旦停止し、 ギアを2速に入れ車両周囲チェック。さらに見通しが悪くなるようにした意地悪な鉄板の障壁からちらりと頭を出して、左右確認した後、ブーメラ ンストリート、いやメインストリートを横断して、センターラインを越えたあたりからハンドルを切り、一番向こう側の車線に合流して右折する。この時も他の場所と同様に、左タイヤと左縁石を沿わ せるようにして合流するのだが、次の踏み切りの交差点を左折するので、やはりついでに車体を車線左側へ寄せておく。

 

⑧  信号に従って(だいたい赤点滅の場合が多い)、今度は左折である。徐行速度で3(4)点確認をし、左折しながら右車線へ進入していく。しかし、そ の先は踏み切りがあり、その先を右折するのだから大変だ。左折方法は小回り気味にハンドルを切り、その後踏み切りから伸びている中央線 に右前輪を沿わせるように右折する。「ここで大回りする奴がいっぱいいるんだよなぁ」とはSK教官の談。どうやらミラーなどが対向車線に出る ことの方が危ないようだ。尚、踏み切り手前ではハンドルをまっすぐにしておきたいので、その心つもりをしておこう。

 

そして踏み切り手前の停止線で停止するのだが、この際に車体がまっすぐに伸びていなくても気にすることはないと補記しておく。この後、ギアを2 速に入れて右ウインカーを出し、窓を開け、ルームミラー、左右確認、警報音が出ていないか確認する。

 

その後速やかに発進し、台車後輪が踏み切りを越えた辺りで3速へチェンジ、そして外周路の左右確認+左右ミラー確認4点確認を忘れずに。

 

⑨  今までと同じように徐行しつつ右ミラーで中央線を踏まないように右折する。そして今度は大型特殊車両が方向転換後に通る挟路へ入っていくの で、右車線の右側をキープする。しかし、ここで 言う右キープとは、台車の右後輪が中央線に寄っていることを意味する。同タイヤが中央線を踏んでは話にならん。

 

4 点確認、ルームミラー、右方向+右ミラー、左ミラー、進入路に他の車両がいないこともチェックし、徐行速度で左縁石目一杯まで頭を入れながら狭路へ入ってい く。そして、縁石に左前輪をしばらく沿わせて、台車の右後輪が中央線を踏まないようにする。後輪が中央線を踏まないことを確認しつつ右ウイン カーを点灯させ、また4点右方向+右ミラー確認。車体を中央線に寄せて右折に備える。

 

狭路入口

(右方から来て進入するが、ちょっと行き過ぎるくらいで丁度良い)

 

⑩  さらに方向転換路へ右折するのだが、ここは案外広いので、後輪が右縁石に乗らない程度に小回りする。そして道路の右端を70cmくらい空け るように右側へ寄っていくついでに、方向転換場が空車であることを目視確認する。この時には「空車確認」などと声を出して顔を向けておくとややおおげさに転換場へ顔を向けると試験官への意思表示にもなる。

 

こうして、左右の安全確認後、方向転換路に直角に交わる狭路の片側車線分車体を出し、ギアをRへ入れる。

 

カメが歩くようにソロソロと後退しよう

 

⑪  いよいよ技能試験の頂点、後退による方向転換だ。一応基本はへの字に車体を折まげて台車を転換場の方向へ向け、その角度を維持してある程度進入 し、最後にハンドルを目一杯切って台車とヘッドをまっすぐにするのだが、こればかりはその時の状況によるので、文章にすることは難しい。ただ、上手くやるコツがあるので、それを以下に紹介しよう。

 

ワ ンポイント(ではないが)アドバイス その3

・  ハンドルは台車を向かせたい方向と反対に切る(Aコースの右バックでは 折る=左、伸ばす=右)。

・  台車後輪車体とその進行方向である方向転換場を交互に見て、後輪を通したいラインをイメージし、それに寄せるように上記のようにハンドル操 作を行う。

・  決して方向転換場入り口の角を狙わずに、真ん中を弧を描くようなラインで車体を押し込みたい。

・  ドンピシャリでまっすぐに車体を入れたいが、折れすぎを伸ばすのではなく、伸ばして折ってとする方がやりやすい。

・  ゆっくりと、微速で後退し、ハンドル操作に対する台車の反応を聞きながら操作していこう。別に制限時間があるわけではない。

・  角を狙うな!角から2,30㎝内側を後輪が通るように狙え!

・  大型二種と違い、後方のポールギリギリまで下がる必要はない。

 

後輪のイメージライン

 

うまいこと車体を収めたら、「入りました」と試験管に宣言し、ギア2速、左ウインカー、車両周囲確認、左右確認で再出発する。この時ヘッドを右 へ振って出る必要はなく、前方の縁石ギリギリまで出しておいてからハンドルを切る。さらに、これは次の狭路左折の際に必要な事項である。

 

そして左ウインカー再点灯、4点確認ルームミラー、左右確認+ミラー確認をした後、元来た狭路へ徐行速度で左折する。この際、 左後輪が縁石に当たらないように、狭路中央線ギリギリのところで右タイヤを沿わせていき、後輪が抜ける見込みが立ったら左へ車体を寄せてい く。もちろんこの次も左折するので、ウインカーを出しておく。さらに、ハンドルをまっすぐにして停車したいので、そのことも考えておこう。

 

さらに止まれの位置で一旦停止し、車両周囲と左右確認し、少し前に出てもう一度外周路に車両が来ていないと確かめたら、徐行速度で左後輪が白線に沿っ ていくよう に、左側の2車線を使い切るような感じで左折していく。ここでも、やや遅れてハンドルを切り、やや遅れてハンドルを戻すという定石を忘れては ならない。まあ、目安として、ハンドルを切り始めるのは車線区分線手前くらいがよかろう。

 

⑫  車体を左車線に戻し大きく加速していき、大型二種の鋭角付近で左ウインカーを点灯させてルームミラー、左ミラー、右ミラーの3点確認、徐行速度まで減速後ルームミラー、左方向、+左ミラー、(右ミラー)を見て、4点確認をし、原付講習場の交差点 を左折する。ここは特に大回り する必要も、小回りする必要もなく、無難に左折していこう。というのも、ここは複合コーナーになっているからだ。SK教官も「ここはカーブが いやらしいからなぁ」とおっしゃっている。

 

さて、次の信号交差点を右折するので、ウインカーを右に変えて、右側車線の右側へ車体を寄せつつ左折してきたら、信号に従って交差点を右折する (ここの信号は黄色点滅の場合が多い)。ルームミラー、右方向+右ミラー、(右後方、)左方向+左ミラーのお決まりの確認をし、徐行速度維持のまま、中央のひし 形縞模様いっぱいで右折。同様に、中央線を右後輪が踏まないように気をつけよう。

 

⑬  そして次の交差点も右折するので、やはりそのまま右車線右側を維持しつつ進入し、右ウインカーを継続点灯させておく。そしてルームミラー、 、右方向+右ミラー、(右後方、)左方向+左ミラーを確認する。そして、やや急ぎ気味に外周路左車線へ合流する。もちろん、この後は発着地点へ戻るので、 車線合流後左ウインカーを出し、ルームミラー、左ミラー、左後方を確認したらガードレールに沿うようにコースを離れていく。

 

そして徐行まで減速し、入りにくい3速にいれて右ウインカーを点灯させる。軽く右方向+右ミラー、(右後方、)左ミラーを確認した後、左前輪に発着場縁石を沿わせて、最 後はポールと前バンパー先端を合わせて停止する。あとは駐車措置として、パーキングブレーキを引き、ギアをニュートラルへ戻し、ウインカーも 戻す。これで終了だ。

 

1.2.B コース概要

 

平 針試験場のけん引Bコース

 

0.  まずは車両に乗り込み、シートベルト装着。座席位置調整、ミラー位置調整を行う。試験では既に車両のエンジンがかかっているので、ギアを2 速に入れて、パーキングブレーキ解除、ウインカー左、ルームミラー、アンダーミラー、左ミラー、左後方、右ミラー右後方確認で車両周囲を チェックし、コース左右を確認。

 

そしてゆっくりと発進し左ミラーを確認しつつ、発着所の縁石に沿って引かれた白線に沿って左後輪が抜けようてくるにハンドル操作をする。尚、ハ ンドル操作の基本はやや遅れて切り、やや遅れて戻すということだ。これは、台車の動きにあわせるというか、こうすると台車が丁度狙った所を通 ることになる。

 

ところで、試験車は最初は右へ折れ曲がった状態で駐車されているので、なんだか気持ち悪いが気にしないでいこう。また上記ハンドルの操作の目安 として、コースに合流する際に左車線と右車線通行帯区分線ギリギリを、右前輪が通るようにしておけば左後輪の乗り上げはなかろう。むしろ、上 記コース図のように、コース本線と発着所は鈍角で繋がっているので、大回りしないように注意が必要だ。

 

この後、やや遅れて戻してきたハンドル操作で、ヘッドを車線中央に収めつつ加速して3速へシフトアップするのだが、けん引の試験車両401号車 はギアの入りが悪い。特にこの3速は最悪だ。ほぼ必ず「ギー」と音がする。シンクロが壊れているとしか思えない(豊田教官は「メカニカルトラブ ルがある」と故障を認めた発言をしていたよ)。3速はニュートラルの上にあるので、余計な力を入れずに軽くレバーを押し上げよう。

 

①  そんなことを考えた後、「慣らし走行停車位置」の看板付近に停止するので、左ウインカーを出して、左ミラー、左後方を確認し、左へ寄って静 かに停車する。エンブレを効かせながら減速することはもちろんだが、エアブレーキ車なので「カックンブレーキ」にならないように、早めにク ラッチを切ってジワリとブレーキを踏みたい。尚、停車位置は厳密なものではなく目安にする程度でよい。

 

* ワンポイントアドバイス その1

け ん引車は文字通り、台車をトラクターヘッドがけん引している。そこには連結部があり、多少の「ガタ」がある。低速だと気にならないが、あ る程度速度が出てくると、ブレーキをかけた時に台車の慣性力が大きくなり、ヘッドを押してくるので「ガン」と振動が出る。そこで、一旦 「ガタ」を取り除くブレーキをかけてすぐに緩め、もう一度停止するためのブレーキをかけるようにするとよい=早めの対処が必要。

 

そしてここからがいよいよ試験本番である。ミラー位置やクラッチの繋がる位置なんかを再度確認しておく。因みに401号車は割合早めにクラッチ が繋がる傾向があると感じた。

 

②  ギアを2速に入れて右ウインカーを出し、車両周囲チェック、安全ならば出発する。ところで、発着所を過ぎると道路が左、右、左とS字に曲 がっているので、やや頭を突っ込み気味で後輪が白線を踏まないように、チラチラと両ミラーで確認しつつ走行する。上記のやや遅れたハンドル操 作が有効と思われる。

 

その後軽 快に加速して、3速、4速とシフトアップしていくと、最初のカーブにさしかかる。ここは速度を35km/h程度を維持して、頭を入れ気味にハン ドルを操作していく。そして左バンパーを路端左の白線に沿わせるように走行し、右後輪が車線の区分線を踏まないように注意する。また、走行ラ インがぶ れないように、ハンドルをカーブに合わせて慎重に操作していくことも必要だ。また、当方は目線が近くなってしまいがちなので、カーブの入り口 で目線を遠くへもっていく様に意識しておくとよいだろう。

 

③  すると障害物が目に入ってくるので、コースのメインストリートと外周路の交差点手前でウインカーを右に出し、ルームミラー、右ミラーと(右後 方)を確認後、交差点を越えた辺りで車線変更をする。さらに、車体を右車線に収めたらすぐに左ウインカーを出し、今度はルームミラー、左ミラー と左後方を確認 する。余裕があれば反対のミラーも見ておくとよいだろう。余談だが、当方はこの障害物越えで、左車線に戻るウインカーを出すタイミングが遅く なる傾向にある。障害物を越えて左車線に戻る際には、ウインカー点滅開始から2、3秒は経過していなければならない。ということは、障害物を 通過する前に既にウインカーを点滅させておく必要がある。注意しておこう。

 

④  車両が障害物を過ぎ切ったら滑らかに左車線に戻り、右カーブを曲がりつつ加速していく。そして45km/hを超えたところで5速へシフト アップして、裏の直線の指示速度、50km/h@ギア5速にもっていき維持。しかし、あまり早くから加速してしまうと、カーブでの横G超過とい う減点を食らうことになる。気をつけよう。まあ、けん引の試験車は大型二種のバスに比べれば、車体も小さく軽量なので動力性能は多少良い。焦 ることなくアクセルを踏んでいこう。

 

速度を維持させつつ、踏み切りから伸びる道と、カーブ手前の交差点の間で右ウインカーを出し、お決まりのルームミラー、右ミ ラー、(後方確認)をおこなった後、交差点を通過つつ右車線に車線変更する。この際にはエンジンブレーキを効かせておき、ギアは5速維持。ついでに右折準備と してやや右へ車体を寄せておくことを忘れずに。ここでは右後輪を寄せるという程度でよい。また、交差点手前は微妙にコースがカーブしているの で、ハ ンドル操作も適切に行うよう気をつけたい。

 

さらに、カーブを曲がる際も5速維持で減速し(ブレーキ操作の注意点については、前述のワンポイントアドバイス1を参照)、右後輪が中央線に沿 わせるように走行する。これが案外難しいので気をつけよう。

 

⑤  こうして徐行レベルまで速度を落とし、ルームミラー、対向車線、右方向+右ミラー、(右後方、)左ミラーを確認して、ギ アを3速へ入れ、右ミラーで右後輪の動向を確認しつつ右折する。ここでもギアレバーに余 計な力を入れないように気をつけておく。さもないと「ギアが入らない」なんてことになりかねない。また交差点中央の三角マークいっぱいで、車 体が通過するような位置を走行することは基本中の基本である。

 

さらに、次の交差点も右折するので、右折しながら右車線に入る。ゆえに、右後輪が中央線を踏まないように、右車線の入り口付近に左前輪を当てる よう なイメージでヘッドをもって行き、区分線に沿わせた後、右後輪が中央線を抜けそうな地点に来たら、ヘッドを車線の右側へ寄せていく。例の遅れ てハンドルを切り、遅れて戻す原則に従うというわけだ。因みに、トレーラーのヘッド前輪は、ややボデーの内側に位置しているので、アンダーミ ラーで区分線に車体にかかっていても、前輪が線を踏んでいることはない。

 

こうして右ミラーでチラリとが交差点を抜けてくきたらウインカーを右に出して、ルームミラー、対向車線、右方向+右ミラー、(右後方)、を確認して右へ車体を寄せる。と ころで、この交差点は信号があるので、 それに従って通行しよう。もしも赤信号で停車したら、ギアを2速へ入れ、ウインカー点灯確認、車両周囲 チェックやら歩行者の確認などを待ち時間に行っておくと、青信号になった時の発進で慌てないで済む。

 

ルームミラー。右方向+右ミラー、対向車線、左方向+左ミラー確認後、再 び徐 行速度で交差点中央のひし形マーク内側いっぱいを右折する。このときも同じで、ヘッドの左前輪を横断歩道の端へ持ってい き、右後輪が内側に 入り過ぎないように遅れてハンドルを戻そう。この辺りで右折が連続するが、もしも交差点が空いているならばクラッチは使用しないほうが滑らか な走行になると思われる。

 

* ワンポイントアドバイスその2

も しも交差点がオールクリアならば、半クラッチを使用しないて徐行した方が滑らかな走行ができるだろう。

 

⑥  右折後は外周路内回りへ入るので、左折することになる。よって車体は左へ寄せたままにしておき、基本どおりに左ウインカー、ルームミラー、 左ミラーと左後方、そして右方向+右ミラーを確認し左折に備えよう。

 

外周路は交通量が多いので、安全確認にも念を入れたい。特に右側はカーブなので右後方気味を見て、カーブの先から車両が来ていないかをチェック し、左も確認する。

 

安全が確認できれば左折なのだが、左折は大型二種と同じように行う。つまり、ルームミラー、左ミラー、左後方目視、右ミラー確認の4点確認後、 左後輪が縁石から30cmくらいのところを維持していくようにする。これには右折時と同様の考え方を応用する。つまり、右前輪が車線の区分線 を踏む一歩手前を通るようにし、その後しばらくその線に沿わ せるようにハンドルをやや戻す。そして左後輪が交差点の角を抜けてきたらヘッドを車線中央に戻すという具合だ。因みに速度は徐行で ないとこん な操作は行えないと思うが、それは当方だけか。ハンドル操作的に言うと、遅れて切りはじめ、遅れて戻すということになる。

 

外周内回りへ乗れたら大胆に加速して、中央北交差点を通過後に左ウインカー、ルームミラー、左ミラー、左後方を確認して車体を左へ寄せる。そして 交差点お得意の徐行速度に減速し、ルームミラー、左方向+左ミラー、右ミラーを確認してからで交差点を左折するのだが、ここも先ほど同様に右前輪と左後輪の位置を確認 しながら、左後輪が白線に沿うよう に曲がる。

 

裏ストレート 大事な加速ポイントである

(Aコースでは向こうから来て右折、Bコースでは左から来て左折)

 

この後、メインストリートの進入に備えて左後輪が交差点角を抜けてきたら左ウインカーを点灯、、ルームミラー、左方向+左ミラー、右方向+右ミラーをして、左折ついでに車体を左側へ寄せて おく。

 

そ して信号に従って、徐行したままルー ムミラー、左ミラー+左方向、左後方、右方向+右ミラーを確認してから左折していく。ところで、この先、中央交差点手前で右折するので、まずは中央車線へ合流 する。このため、左後方は先ほどよりも甘くなってもよい。また、中央車線には右寄りで合流し、右ウインカーを点灯させてルームミラー、右 ミラー、(右後方)を確認して、右車線の右寄りへ車体をもっていく。そして尚もウインカーを右へ出しておき、ルー ムミラー、右方向+右ミラー、左方向+左ミラーを確認してから一番右の車線へ入る。


⑦  速度を徐行レベルに落とし、ルー ムミラー、右方向+右ミラー、左方向+左ミラー確認後、大型特殊車両が方向転換時に用いる挟路へ入っていく。まずは左縁石目一杯まで頭を入れ、縁石に左前輪 をしばらく沿わせて、台車の右後 輪が中央線を踏まないように注意し、進行する。さらに、後輪が中央線を踏まないことを確認しつつ右ウインカーを点灯させ、ルームミラー、右方向+右ミラー、左ミラーチェック後、車体を中央線に寄せ て右折に備える。

 

右手前の白線を踏まないよう、左信号柱のある縁石ギリギリを目指す

 

こうして方向転換路へ右折するのだが、まずは左側いっぱいまでヘッドを出して曲がり、次に方向転換の凹部へ後退していくため、右路端を70cm くらい空けるように右側へ寄っていく。そのついでに、方向転換場が空車であることを目視確認する。この時に、顔 をやや大げさに向けておくと試験管への意思表示にもなる。

 

この後、左右の安全確認後、あい路の線が引いてある狭路の片側車線分車体を出し、ギアをRへ入れ、車両周囲と後方を確認する。尚、あい路に進入 する車両は、繁みの向こうにある通りから既にハザードを出しているので、この場合は道を譲ること。

 

⑧  いよいよ技能試験のフェデラル、いや難関の後退による方向転換だ。一応基本は車体を折り曲げて台車を転換場の方向へ向け、その角度を維持し てある程度進入し、最後にハンドルを目一杯切って台車とヘッドをまっすぐにするのだが、こればかりはその時の状況によるので、文章にすること は難しい。ただ、上手くやるコツがあるので、それを以下に紹介しよう。

 

ワ ンポイント(ではないが)アドバイス その3

・  ハンドルは台車を向かせたい方向と反対に切る(Bコースの左バックでは 折る=右、伸ばす=左)。

・  台車後輪とその進行方向である方向転換場を交互に見て、後輪を通したいラインをイメージし、それに寄せるように上記のように

   ハンドル操作を行う。尚、左バックはある程度折れてこないと後輪が見えないので、左ミラーを最大限に活用する。

・  決して方向転換場入り口の角を狙わずに、真ん中を弧を描くようなラインで車体を押し込みたい(ポールの内側30㎝に後輪が来るとベストか?)。

・  ドンピシャリでまっすぐに車体を入れたいが、折れすぎを伸ばすのではなく、伸ばして折ってとする方がやりやすい。

・  ゆっくりと、微速で後退し、ハンドル操作に対する台車の反応を聞きながら操作していこう。別に制限時間があるわけではない。

・  大型二種と違い、後方のポールギリギリまで下がる必要はない。

 

左バックは折れ過ぎに注意し、こまめに折り、伸ばしをする方が確実か?

 

うまいこと車体を収めたら、「入りました」と試験管に宣言し、ギア2速、右ウインカー、車両周囲確認、左右確認で再出発する。この時ヘッドを左へ振って出る必要はなく、前方の縁石ギリギリまで出ておいてからハンドルを切れば問題ない。

 

⑨  そして右ウインカーを再点灯し、ルー ムミラー、左ミラー+左方向、左後方、右方向+右ミラー確認、をして右ミラーで後輪の動向を確認しつつ方向転換は終了。さらに右ウインカーを出して ルームミラー、左ミラー+左方向、左後方、右方向+右ミラー確認後、合流していく。この際、ヘッドをあまり右へ寄せていく 必要は無く、右ミラーが車線内にある程度でよい。また、右折したら一旦停止し、後さらに右折するので、右折しつつ、中央線へ寄っておく。ウイ ンカーは点灯継続させておこう。

 

そして止まれの位置で一旦停止し、ルー ムミラー、左ミラー+左方向、左後方、右方向+右ミラー確認をし、少し前に出てから本線外周路と右方向の繁みから来る車両がいないことも確認する。 O.K.ならば徐行しながら、右前輪が狭路のセンターラインを踏まないように注意して、外周外回り右車線右側へと合流する。 

 

この後すぐの交差点を右折するので、ルー ムミラー、対向車線、右方向+右ミラー、左ミラーを確認後に車体を右に寄せる。だが、次の交差点手前は道が左右に軽いS字形状になっている。もちろん右折 するのだから、中央線に車体を寄せて おくことは言うまでもない。しかし、右後輪が中央線を踏むようなことがあってはならないので、ミラーでこまめに確認しつつ交差点手前まで進行 する。

 

⑩ 徐行速度まで減速し、ルー ムミラー、左ミラー、対向車線、右方向+右ミラーを確認後、中央の三角マーク内側目いっぱいを右折したら左車線へ合流し、交差点手前付近で右ウインカーを出した後、ルー ムミラー、右方向+右ミラー確認して、左右方向に注意を払いつつ、交差点を通り過ぎつつ右車線右側へ合流する。そして再び外周路外回りへ合流するので、ルー ムミラー、左ミラー+左方向、右方向+右ミラーを確認する。ただ、 この時の左右確認では、特に左側の カーブを走行してくる車両がいないかを注意する。きちんと頭を右後方へ振って確認しよう。

 

⑪  こうして、3点確認プラス左ミラーを見て、右後輪がセンターラインを踏まないように注意しつつ外周路へ合流し、S字コースへ向かう。S字手 前の交差点手前で右ウインカー、ルー ムミラー、右方向+右ミラー確認で車体を右へ寄せて、コース手前で徐行しつつ、ルー ムミラー、左ミラー、対向車線、右方向+右ミラー確認でS字へ進入していく。ここで気をつけることは、「車線幅を活かして、一旦コーナー外側にヘッドを振り、後輪が車線に収まるちょっと前に都合良い場所へ持っていく」という方法が定石である。しかし、ヘッドを左へ振るといっても、あくまでも右後輪が右縁石ギリを通るようにする程度だ。これは、次の切り替えしで左後輪が楽に通過できるようになるための技である。

 

S字入口

(真ん中の排水口を目安に)

 

さ て、ヘッドを右に振った後、右前輪を右縁石に沿わせつつソロリ、ソロリとゆっくり走行していく。先ほども述べたように、けん引車のヘッド前輪 は結構車体の内側に入っているので、乗降用ステップが縁石と重なって見えるくらいに寄せておくと丁度よい。また、S字には時間制限は無いの で、焦る必要も無い。慎重にハンドル操作を行い、左から右へ切り返していく。この時は左カーブを抜けるちょっと前に、ヘッドを左側へ振り、左 前輪と左縁石を沿わせていく。こうすると右側後輪は楽に抜けてくるはずだ。

 

こ こで「ちょっと前ってどのくらい前だ」と突っ込みが入りそうだが、ハンドルを切ってから台車後輪が反応する時間差分前である。大体2拍くらい かなぁ。こればかりは運転者本人の感覚を養うしかなかろう。

 

右カーブを脱出する時に右後輪がカーブを抜けてきたら、ウインカーを出して車両右側を確認しつつ右へ車体を寄せておく。そして一旦停止し、ギア を2速に入れ車両周囲チェック。ところで、この停車時はハンドルをまっすぐにして停車すること。

 

ルームミラー、左ミラー+左方向、右方向+右ミラー確認後、さ らに見通しが悪くなるようにした意地悪な鉄板の障壁からちらりと頭を出して、左右確認した後、ブーメランストリート、いやメインストリートを横断して、一番向こう側の車線に合流して、センターラインを越えたあたりでハンドルを切り、右折する。この時も他の場所と同様に、左タイヤと左縁石を沿わせるようにして合流するのだが、次の踏 み切りの交差点を左折するので、やはりついでに車体を車線左側へ寄せておく。

 

⑫  信号に従って今度は左折である(ここは赤点滅が多い)。しかも踏み切りがあり、その先も左折するのだから気が抜けない。大変だ。まずはルー ムミラー、左方向+左ミラー、右方向+右ミラー、さらに踏切手前に車両がいないかを確認、そして左ミラーで左後輪が白線に沿うようにゆっくりと、丁寧にハンドルを切る。もち ろん、次の踏み切りを渡った直後の交差点も左折するので、車体は左側寄りにしておく。この後、ハンドルをまっすぐにして停車することをあ らかじめ考えておく。

 

そして左折が終わるかどうかというところで踏み切り手前の停止線で停止する。この後はギアを2速に入れて左ウインカーを出し、 窓を開け、車両周囲と左右確認。左右確認と警報音が出ていないか確認する。

 

こうして速やかに発進し、台車後輪が踏み切りを越えた辺りで3速へチェンジ、そしてルー ムミラー、右方向+右ミラー左ミラー+左方向を確認して、丁寧に左折する。そして車体を車線に収めたら加速していく(例の遅れて切りはじめ、遅れて戻す原則に従う)。そして原付講習場の交差点手前で右ウ インカーを出し、ルームミラ、右ミラー、(右後方)をチェックして右車線の右側に車体を持っていく。

 

⑬  最後の締めである発着場へ戻る右折だが、ルームミラー、右方向+右ミラー、(右後方、)、左ミラーを確認して、3速に入れがてらに、カーブの向こう から来る対向車をカーブミラー使用してよく確認し、右折後は2輪コースとの仕切りになっているガードレールにヘッドを沿わせて徐行する。さら にここで右ウインカー点灯、軽くルームミラーを見て右側を目視、左ミラーを確認した後、右ウインカーを出して、発着場の後方にあるマンホールを跨ぐようにプラッ トホームへ寄せていく。左前輪を発着場縁石を沿わせて、最後はポールと前バンパー先端を合わせて停止する。あとは駐車措置として、パーキング ブレーキを引き、ギアをニュートラルへ戻し、ウインカーも戻す。これで終了だ。

 

2. 教習

 

実は教習を受けないでそのまま二種を受けてやろうと思っていたので、大二とけん引一種を同時申請した日にそのまま二種の試験申し込みをしておい た。ところが、練習しないで合格はあり得ないという当然の原則を忘れていた。

 

試験については後述するとして、今回は秘密兵器も投入して合格を勝ち取りたい。また、どうせ仕事の復帰は未定なので、ゆっくりとイメージを作り 上げて、着実に技術を身につけるつもりだ。

 

さて、その秘密兵器をここで紹介しておこう。当方だけでは製作が難しいので、OLD氏に協力をお願いした。いつもありがとうございます。

 

                         

タイヤの取り付け金具を製作するOLD氏                                当方の4輪機材に取り付けた模擬けん引装置

 

2.1.  第1回教習(5月27日)

 

久々に平針自動車練習所の門をたたき、練習の予約を2回とっておいた。「うまくいけばこの2回で合格できるかな」と思っていたのだが、当然そんな 考えは甘すぎる、希望的解釈であった。

 

ここで教習を受けるのは実に3ヶ月振りだ。少々緊張して平針運転免許試験場を訪れると、バスやら大型、中型のトラックやら、普通車やら数多く教 習車が走っている。これだけの不況だから金をかけないで、資格取得を目指す人が増えているということか。それでも「一時期に比べれば教習時間 に余裕がある」とは、ムチムチの受付嬢H氏の話だ。

 

おっと、バスの教習車が発着場に戻ってきた。おや、教官はST氏だ。「この人には随分悩まされたからなぁ」と少々腹が立つが一応会釈をしておく。 すると、向こうも当方を覚えてくれていたのだろうか、会釈を返してくれた。悪い人ではないんだけどね。

 

けん引の教習車も走行している。やはり方向転換でかなり苦労しているようだ。まあ、けん引免許の試験で一番難しい課題だからね。「あれだったら 当方の方が上手いかも」とか思っていたが、果たしてその推測は正しかったのだろうか。

 

こうして前の時間の教習が終わり、いよいよ当方の時間がやってきた。けん引の教習車である401号車の前で待っていると、大特二種でお世話に なったSK教官がやってきた。「こんにちは」と挨拶をすると、「なんだ、あんたまた来たのか」という顔で「こんにちは」と応えてくれた。この人は口は悪いが、的確な助言を必要な時だけにしてくれるので、案外やりやすい人だ。

 

ま ずは助手席に乗るように指示があり、試験のAコースを走行しながら、「右左折時には後輪が道路の中央線を踏まないよう注意する」とか、「コー ナーでは内側の後輪が車線をはみ出さないようにする」、「踏み切りの所へ入っていく左折は大回りせず、小回りをする。踏み切り一時停止時に は、車体がまっすぐでなくとも問題ない」といった基本的な事項を教わる。この辺りは第一種免許を取得した時に教わったのだが、如何せん平針の 試験車の方がかなり長さがある。まずはここに慣れないといけない。

 

そして圧巻は方向転換だ。まるで前進しているかの如く、スイスイとハンドル操作をして一発で転換場のど真ん中に、まっすぐ車体を押し込んでしまった。当方は思わず「さすがですねぇ」と言うと、「俺上手いもん」とSK教官。「確かに上手いです」と返すと、「これで飯を食ってるんだか ら当たり前だ」と半ば友達のような返事をしてきた。確かに、大特二種の時には4回も教習を受けているのだから、友達みたいなものか。

 

こうして発着場に戻り、「バンパーにポールを合わせて停車する」という事項を教わった後、当方が運転席に座る。そしてミラー位置確認・調整、 シート位置合わせを行い、出発準備を整えて、ギアを2速に入れてウインカーで発車する。すると、早速教官から「大回りだねぇ」と突込みが。 「すいません」と軽く返して運転続行だ。運転免許の試験には度胸も必要だから、練習の時から度胸をつけることも心がけなくてはならない。

 

そして「慣らし走行停止位置」の看板付近で停車して「この辺でよいですか」と尋ねたところ、「看板が出てるんだから、そこに合わせりゃいいじゃん」ときたもんだ。大特二種の時と全く同じ口調なので笑えてきて、「確かに、その通りです」と答えた。

 

その後外周を回り、順調に周回をして、S字もクリアできた。そりゃそうだ、まだ一種免許取得して1ヶ月ちょっとしか経ってないからね。といい気になって踏み切りを越えて、方向転換場へ向かう。ここでも「大回りだ」と突っ込みが入るが、「次はもう少し早めにハンドルを切ります」と答え て方向転のための後退を開始する。

 

「最初はハンドルを左へ1回転回して・・・」と独りで手順を確認しながら後退していくが、敢えなく台車の左角がポールに当たりそうになる。「やり 直します」と宣言してからもう一回最初の位置へ戻り、再度挑戦するもダメ。次もダメ。結局教官からの指示に従ってハンドルを操作してなんとか 車体を押し込むことができた。

 

「いかんなぁ。ついつい我慢できなくて口を出してしまった」と突っ込みが入ったので、「いやあ、ヘタクソなもんで習いに来ちゃったんたんですよ」 と応戦してその場を凌ぐ。今年に入って4つ目の免許取得だから、今更いい子ぶっても仕方ない。こんなことで怯んでいては本番で雰囲気に呑まれ てしまうからね。

 

こうして2周目に入り、またもや方向転換で手間取ってしまった。SK教官曰く「車体のケツの動きを予測して、それに合わせてハンドル操作をしな いといけない。こればっかりは自分で覚えてもらわないとなぁ」と。「確かにその通りですね。僕が感覚を覚えないと始まりませんね」なんて大特 二種の時と同じような会話をしてしまった。歴史は繰り返すってか?

 

しかし、ここで当方が一種免許取得時にW教官からもらった助言を思い出した。

 

「前進の時と同じように進行方向を見よう。タイヤだけ見ていてはダメだ」

 

ああ、そうだよ。思い出した。次は見てろよ、と後退を開始する。お、いいラインに乗ってきたよ・・・、と思ったが、途中で折り足してしまってア ウト。結局この回も教官の指示に従ってハンドル操作を行い、なんとか車体を入れるだけになってしまった。

 

ここで当方がひらめいた。「角を狙ったから失敗したんだよ、転換場のRに沿って一定間隔を保ちつつ押し込んでいけばいいんじゃん」ってそういえ ばそうだ。次こそは、と思ったがここで時間切れ。また次回へ持ち越しとなった。

 

発着場へ戻り、教官から講評をもらう。すると予想外にも「初回にしてはまあ、上手い方だ。バックでは言った通りに操作できない人もいる からなぁ」とお褒めの言葉が出てきた。当方は思わず、「初めてのお褒めの言葉、ありがとうございます」とネチッコイ嫌味を言ってしまったが、 「誤解しないで欲しいが、合格の技量があるということではないぞ」と。そんなことは解っているよ、ただ、いつもケチョケチョに言うあんたの口 からお褒めの言葉が出たもんで驚いてしまっただけさ。

 

あと、ブレーキはケチョケチョに言われて、「あんなブレーキじゃあ正座したバアサンが吹っ飛んでしまうぞ」と。ごもっとも。

 

初回の教習はこれにて終了した。今日の課題は

 

・  右左折時は、後輪がコーナーを抜けてくる直前までは外側前輪を白線なり、中央線なりに沿わせるようにする

・  後退は転換場の入り口のRに沿って、一定間隔を保ちつつ後退すること。入り口の角を狙っているようでは素人だ。

・  後退時、台車の角とポールの角が一致する辺りまでは一定の折り角で。

・  後退時も車両の行き先を見ること。タイヤだけ見ていてはダメだ。

 

と いうところだろうか。まだまだ先は長いぞ。

 

2.2. 第2回教習(5月30日)

 

前回の教習から今日まで、イメトレをやっていて気がついたことがある。

 

・ 平針の試験車両はロング仕様(約11m)なので、ハンドル操作からの台車の反応時間が長い。

・ ハンドル操作後の台車の反応はゆったりしていて、かつその反応がゆっくり進行していく。焦ってはいけない。

 

また、明日の31日が技能試験指定日だったのだが、延期して6月14日とした。この状態で試験を受けても金の無駄になるからね。やはり、当方は そんなに器用ではないので、きっちり練習することが必要だ。中4日くらいで練習していこう思う。

 

さて、今日は早めに試験場に入り、練習車がいなくなる休息時間を狙って後退のライン取りを研究する。前回は「入り口の角」を狙っていたので失敗続きだったのだが、今回はうまく決めてやろうと理想のラインのイメージを目に焼き付けておく。丁度轍ができているところに台車のタイヤをもっ てくれば、うまいこと車体を押し込めることができるはずだ。

 

そして当方の教習時間の前の練習生の走りを見て、見習うところとそうでないところ、またどうして失敗しているのかの理由を考えたりしてみる。特 に方向転換の後退は当方の見解(要するにケチ)を独り言として述べつつ、理想のイメージを創りあげていく。

 

こうして当方の時間になったのだが、今日はI教官という、この練習所に入って初顔合わせの人の教習を受ける。とりあえず、前回の教習事項の内容を尋ねられた後、当方の意向で前回の続きであるAコースを周回する。

 

コー スに合流すると、大型特殊の50トンフォークリフトが前方を走行しているので、仕方なく裏ストレートの指示速度50km/hは達成できない。 まあ、最初は慣らし運転みたいなものなのでちょうどよかった。こうして外周路から右折、右折でコースの中央通りに入っていくが、ここで

 

「後 輪が中央線踏まないってことは聞いてる?」と質問されたので、「はい、聞いてます(俺、今中央線踏まなかったよなぁ?)」と答える。そういえば、この教官は随分と無口な人だ。前回のS教官とは正反対なので、自分の運転が良いのか悪いのか、判断に迷ってしまう。

 

少々 気味悪いなぁと思いつつ、再び右折、右折で外周路からS字に入るのだが、この時「けん引2種免許は仕事で必要なの?それとも趣味?」と聞かれたので、もちろん

 

「趣味です」

 

と答えた。そうしたら、I教官はまた黙ってしまった。そんな沈黙の中、S字を通り抜けて目隠し鉄板の立ててある出口で安全確認をしていると、

 

「バスでやったように、ルームミラー、アンダーミラー、室外ミラーを見てね」と指摘が入る。あれ、俺今見てなかったかな?恐らく動きが小さくて解りにくかったのだろうな。

 

こうして踏み切りから外周路、狭路へと入っていくのだが、ここで痛恨のミス。右後輪で狭路の中央線を踏んでしまった。「ああ、踏んでしまった」 と呟いたところ、I教官から「ここは左縁石目一杯でいってね」と助言があった。確かに、ちょっと小回り気味だった。

 

そしていよいよ方向転換であるが、ギアをRに入れて身を乗り出し、リアタイヤと方向転換所を交互に見て理想のラインをイメージする。そして慎重 にハンドル操作を行い、時に停止してはハンドルの操作方法を反芻・確認して車体を後退させていく。するとどうだろう。一発でほぼ成功してし まった。実際はちょっと左方向へ折れていたので、一旦前に出て姿勢を整えて再び後退する。なんだかあっけなく成功して、自分でも驚いた。

 

こうしてもう一回Aコースを周って、再び方向転換を行う。今回もうまく決まってしまった。今日が試験ならよかったのになぁ。

 

ということで、Bコースの左バックにも挑戦。こちらも台車の後端の動きをよ~く見て、ハンドル操作を行う。あ、ちょっと折りが早かったか、伸 びろ伸びろ、と左へハンドルを回す。おお、何とか間に合って斜めながらも、なんとか車体を押し込んだ。自分でもビックリ。ただ、折れを細かく 修正する時、ハンドル操作が早すぎで、うまいこと台車とヘッドがまっすぐにならない。結局一度前進してからもう一度転換場へ車体を入れてい く。ここでI教官が、「折れていってしまうならば、適当な所で後退を止めてもいいですよ。前方には十分なスペースがありますから。あと、ご自 分でも気が付かれていますが、ハンドルを切ってから反応が出て、それから戻せばよいですよ」とアドバイスがあった。

 

結局この後はBコースを周回していく。どうもブレーキがカックンになってしまうし、左折時の後輪軌跡が一定でない。これでは合格は難しいなぁ。

そう思いつつ、今日の教習は終了した。

 

最後にまとめとして

 

・ ブレーキをもっと滑らかに操作すること→慣れれば問題ないとのこと

・ 左折は後輪の動きをよく見ること

・ 後退は細かい修正をもっと理解すること

 

と助言があった。なんだかあっけない教習であった。

 

2.3.  第3回、第4回教習(5月31日)

 

「今日も15時10分から教習か」と思いつつ、16時過ぎに平針へ向かう。そしてムチムチの受付嬢氏から試験前最後の練習予約として、11日の17時10分からの乗車券を受け取る。

 

さて、前の人はどんな教習をしているのかなぁとコースへ降りていくと、401号車がエンジンをかけて停車している。そして当方と目が合ったI教 官が、「16時から練習ですよねぇ」と話しかけてきた。

 

「え??????」 と思い、乗車券を確認すると・・・、「ああ、やっちまったよ」時間を勘違いしていた。ともかく練習けん引車である401号車に乗車して、急い で準備をしてBコースを回り始める。

 

そしてバックを一回やったところで時間切れ。まったく、自己管理能力の無さに猛烈に腹が立ってきた。しかし、これが現実だ。

 

車両を元の位置に戻して停車したところ、I教官が「次の時間も空いてますので、よかったらどうぞ」と気を利かしてくれた。そうだなぁ、金がか かって痛いところだが、ここは切り替えてもう一枚乗車券を切って練習を受けよう。

 

こうしてすかさず、先ほどのムチムチの受付嬢氏から17時10分の乗車券を購入し、練習をうけることにした。ああ、もったいない、ああ、腹が立 つ、ああ、情け無い。いった俺は何をやってるんだ!「ギミハナゼノードヲドラナインダ」という、友人の中国語の先生から言われた言葉が何故か 頭に浮かぶ。「概して中国人の日本語学習者は、濁点のつけ方を逆にする傾向がある」とは友人の談。

 

こうして20分のインタバルを挟んで、再びI教官の教習が始まる。今日もBコースをお願いして、早速外周路進入、障害物を避けて加速していく。 お、今日は裏ストレートの指示速度50km/hに到達することができたが、ここからがガタガタ、血液ガタガタである。まずは南端の交差点右折 に備えて、手前のカーブで減速するのだが、ここでガックンブレーキになってしまった。さらに、後輪が中央線を踏まないように綺麗に沿わせてい くところも、白線を踏まないまでもラインが一定でない。

 

なんだかけん引車401号のブレーキは、突然効力が立ち上がる気がする。もちろんエアブレーキ自体がそういう傾向にあるのだが、どうしたらよい のだろうか。I教官に相談してみると、

 

「けん引車はブレーキ時には台車が慣性力で押してくるので、一旦ジョイント部のガタを取るブレーキをかけてそれを緩め、再度ブレーキをかけるとよ い」

 

ということだ。なるほど、確かにそうだ。逆に前進する時も、ゆっくりとジョイントのガタを取るように発進し、ガタがなくなったら本加速に入ると よいのだろう。そういえば、車校ではそういう話はなかったなぁ。ショートのトレーラーでは気にする程の慣性力が発生していなかったか、わざと 軽量化していたのだろうか。

 

なんだかフラフラしつつも、コースを周回して方向転換バックを行う。毎度思うのだが、左バックは台車の後輪が見えないのでやりにくい。ただヘッ ドのバックウインドウ越しに方向転換場を広い視野で見ることができるので、その点は良いかもしれない。

 

ともかく左ミラーとバックウインドウを駆使して、タイヤとラインをイメージしつつ後退していく。あっと、伸ばしが早すぎた。仕方ないので、もう 一度折り足してからゆっくり後退していく。今度は伸ばしが遅いぞ、ということで、ハンドルをフルロックさせたまま逆方向へヘッドを振り、なん とか車体を押し込んだ。

 

また、2周目の時はこうならないように、折っては伸ばし、折っては伸ばしを数回繰り返し、なんとか成功した。

 

ここまでで、後退して凹部に車体を入れること自体はできるようになったようだが、I教官からは、

 

「二種の場合はなるべく修正操作が少ない方がよいでしょう。」とのことだ。なるほど、何回も折って伸ばしてを繰り返していては客が不快に思うだろ うからなぁ。とにかくゆっくりと反応を見つつ、小さい修正操作で綺麗に収めることが良いようだ。また、修正の考え方としては、折りすぎを伸ば し伸ばし修正するよりも、伸びたものを折り足して行く方がやりやすいとのこと。要するに、車両内側を空け気味にしておいて、道路真ん中を通し ていくということだ。確かにその方がやりやすい。

 

さらに、今日は車体が斜めになったまま凹部へ入ってしまった。こういう時は台車の後端がポールに詰まっている方向へ一旦ヘッドを振り筒前進し、 車体をまっすぐにしてから後退すると教わった。というか、これは車校でもS教官が丁寧に教えてくれたことじゃん。忘れていた。

 

そして、停車時はハンドルがまっすぐになるようにとの助言もあった。確かに、ハンドルが切れたままでは危ないからね。

 

いやはや、まだ先は長いぞ。

 

2.4.  第5回教習(6月8日)

 

一 週間ほど空けて教習を受ける。教官が珍しくT教官だ。教官は当番制になっていて、大型特殊とけん引を主に教えているとのこと。因みにT教官 は、大特二種の時に一度お世話になったことがある。

 

今日は前回指摘されたブレーキに重点を置いてみた。要するに、ブレーキ時に台車が押してくる慣性とジョイント部のガタによる振動の発生を抑える ということだ。これにはブレーキの2段がけをすることで対処を試みる。まずはガタを取る軽いブレーキ、そして目標位置で止める本ブレーキとい う形だ。

 

コー スはAコースを回ることにし、そしていままであまり上手くいっていない指示速度への加速について、「指示速度の50km/hへ到達するにはど の辺りからの加速が必要か」と尋ねたところ、障害物を避けて、左車線に戻る辺りから徐々に加速し、40km/hを越えた辺りで5速へ入れると よいとのことだった。

 

加速は決まり、50km/hを越えてしまったほどだ。ただ、ブレーキはうまくいった。

 

あと、ちょっと慣れてきたせいか、右左折での寄せすぎを指摘された。ミラー分くらいはあけておくようにとのこと。また、方向転換へ入る狭路は大 型車などが「あい路への進入」にしようしているので、そういう車両がいないかよく確認しておくようにとのこと。

 

また、左折がイマイチ決まらないので、ハンドル操作について尋ねたところ、「左折は出来高払い制、つまり、その都度適切な操作が必要」というこ とだった。まあ、基本的にはやや戻すタイミングを遅らせると、大回りを防ぐことができるようだ。

 

あと、バックは不調だった。教官曰く、「ある程度後退して、折りながら入れていけばよい」とのこと。たしかに。あと、「行く方向と車体の傾きを 交互に確認すること」、これはいつも言われることだ。

 

また、最初の外周から右折のところは、「外周から最初の右折は5速保持で右折の手前までいってもよい」とのこと。また、「車線変更はAコースで 右折する交差点を過ぎた辺りでよい」ということだ。

 

そ の他注意事項としては、もっと円滑に操作することが必要とのこと。ブレーキはひとまずOK?だったようだ。そして、基本的に遅れてハンドルを 切り、遅れて戻す=台車の動きに合わせてハンドル操作を実践して欲しいとのことだ。

 

2.5. 第6回教習(6月11日)

 

試験前最後の教習である。教官はI教官だ。この人は余計なことは言わないので、やりやすい。Bコースに山をはっているいるので、Bコースでス タートする。最初の外周から右折のところで右後輪が中央線を踏んでしまった。

 

その後は昨日習った「ハンドルは遅れて切りはじめ、遅れて戻す」の原則を意識し、その前の教習で指摘されたブレーキは二段がけで対応する。

 

後退は一回目は折れすぎてやり直しになってしまったが、2回目はギリギリで成功した。危ない危ない。もうちょっと伸ばし気味で折って、伸ばし気 味で折ってという具合でやるとよいだろう。

 

交差点では明らかにクリアな場合は、クラッチ無しで徐行という技も試してみた。確かに滑らかに走行できる。S字で草刈の作業員がいて、注意しな がら通過したりと、ややイレギュラーな運行も体験した。

 

その他、左折や踏み切り通過などは指摘事項はなかった。

 

Bコース2週目を行う。この時は、「右左折時など大きくハンドルを切る場合は台車の肩も見よう」と指摘があった。また、「ルームミラーも忘 れずに」とのこと。よくよく考えてみると、確かに忘れている。ここは手順をイメトレで叩き込んで対応するしかなさそうだ。

 

あと、ブレーキについてはかなり良くなったとと褒められた。これを二輪車の2段がけブレーキに例えて話したところ、確かにそうだねと納得され た。

 

さらに、外周からの右折は手前交差点の前で合図を出して、もうすこし余裕を持って右車線変更を行い、さらに滑らかなブレーキにした方が良いと指 摘があった。

 

最後に、後退は、入り口ポールの内側50cmを狙えと!

はたして、6月14日の結果や如何に?

 

2.6. 第7回教習(6月22日)

 

前回の14日の試験では「加速不良」をとられて、完走はしたものの「50点以下」という厳しい採点を喰らってしまった。そこで今日はその辺りを 重視して教習を受けることに。因みに担当はT教官だ。見れば見るほど「カトケン課長」に似ている。

 

さて、最初はAコースを回る。そして前回の試験の結果を伝えると、「試験官の意思通りに運転しないと落とされることもあるからねぇ」と自らも苦 労した体験を話してくれた。ところで、練習車に乗るのは一週間振りだが、最初はちょっと戸惑ったものの、最初の右折をするところまでくれば気 分はすっかりトレーラー運転手になっていた。

 

裏ストレートの50km/h加速はだいぶ慣れてきたが、まだイマイチぎこちない。そして減速だが、「出す所は出す、落とす所はとことん落とす」 と指示が出る。

 

そ してメインストリートではちょっと加速して4速を積極的に使うようにしてみる。また、裏ストレートに戻る為に右折するところで、前回の試験で 中央線を踏んでしまったので、今回は注意してみる。だが、次の右折では気が抜けたのか、線を踏んでしまった。「ここはベタベタに寄せなくても いいよ」とT教官。

 

また、S字では、「無理してベタベタに寄せる必要はなく、車線の中央を台車が通ればよい」という指示があった。どうも寄せすぎの感があるらし い。

 

そして、中央交差点までは少しだけ加速して赤点滅一旦停止。その後、踏み切りで停止、2速、ウインカー右、窓を開けて車両周囲と左右確認と一連 の手順を反芻しながら確認事項をひとつずつ片付けていく。そして、「前回の試験で台車が踏み切りに残っていたと指摘された」と話したところ、 「もっと前に出て確認すればよいよ、丁度トレーラーの長さ分だけの距離がとってあるよ」とのことだった。なるほど、じゃあ外周路との境界線位 まで出ればいいってことか。

 

その後は、慎重に右折して狭路に入り、方向転換を行う。台車後輪と転換場とを交互に見比べて、ゆっくり入れていけばよいと頭で考えつつ後退してい くと、するすると車体が吸い込まれていった。右バックは問題なし。

 

そして、狭路へ出るところの左後輪も、外周へ出るところの左後輪も問題なし。もっと寄せても良いくらいだそうだ。

 

こうして、外周内回りを加速して、40km程に加速したら左ウインカーでルームミラー、左ミラー、左後方、そして右肩確認、左折していく。

 

また、次の黄色点滅交差点を右折して、前回はここで間が空きすぎと言われたので、ギリギリを目指していく。適度にやることが大事だ。

 

次にB コースを走行する。まずは外周からの車線変更が早いと指摘があった。「交差点に一台右折車がいると思えばよい」ということだ。そしてカーブは 5速保持でゆっくりと周り、ウインカーを途中で出してから早めのクラッチ切りで右折態勢に入る。右側も見てね。

 

バックは折りすぎないで、ちょっと伸ばしを早めにすること。折り足しつつ後退していけばよい。

 

また、外周路へ出る所で中央線を踏んでしまった。「一か八かのことはしないようにと」

 

狭路から右折で外周に出る時、「停止線で止まって見えないならば、ちょっと前に出て2段停止でいい」と。

行く時は思い切っていく、「大胆かつ慎重に、アタック25の児玉清の名台詞だ」だと。なるほど、「ナゼそのタイミングでいかない!!」というこ とか。

 

そ んなところだ。


2.7. 第8回教習(6月29日)


明日30日が試験なので、前日に教習を入れてみた。前回の試験で指摘された「どこを見とるかわからん」という試験官の言葉の意味を考えてみた。多 分、いろいろと余計な確認をし過ぎていて、発車が遅れたり、本当に何をそんなに確認しているのか解らんのだろうと解釈し、T教官にその旨伝えた。 その後Bコースを周回しつつ、「ハンドル操作と確認動作が一致していない」、「余計な確認が多くて、発進遅れを指摘されかねない」とのことだっ た。

そこで首を振る時は振る、その後ハンドルを切るという風に意識してみたところ「だいぶよくなった」とのことだった。また、「止まれで停止した後、 車両周囲を確認しておけば、右左折時にもう一回巻き込みなんかを確認することもなかろう」とのことだった。

ところで、この教習では上記事項の定着を図るつもりだったのだが、方向転換で時間を食ってしまい、結局2周ちょっとしか周回できなかった。情け無 し。

 

2.8. 自主練(7月14日)

 

このところ数日は病院のリハビリ後に平針へ出かけ、他の人の走りを見て、安全確認や加速の方法を盗み取ろうと企んでみた。運が良いと教官の走りを拝見することもできるのだが、これはもはや一種の職人芸である。スイスイと加減速をして、後退でもよどみなくポケットに入れてしまう。もほや声も出ない。

 

感心している場合ではないと、教習の休み時間にそのラインを確認しようとコースをウロウロしていると、もう一人、熱心にコースを見ている方が見えた。そしてその方から「けん引ですか」と声をかけていただいたので、「そうです」と答えて会話が始まった。この方はトラックの運転をされていた経験を基にして、タンクローリーの運転手職に就こうと平針で練習をされている。

 

お話を伺っていると「バックが苦手」ということであったので、まだ合格してもいない当方が、おこがましくも持論を展開させていただいた。また、それに耳を傾けていただいて、まったくもって恐縮です。

 

その日は数分お話をしただけだったが、今日もコース発着所に面したベンチでお会いした。そして、「なかなか上達しない」と少々へこんでおられたので、またまたおこがましくも「免許は粘り勝ちですよ。なんとかなりますよ」なんて偉そうに激励申し上げた。さらに調子こいて、当方の1種免許の時は12時間の教習時間の10時間目くらいでバックができるようになったこと、そして、バックのみを2時間ぶっ続けで練習したこともあると、苦労話も開陳させていただいた。

 

さらに彼のお話を伺っていると、「ちょっと練習すれば受かる」、とか「けん引免許はセンスがないと受からない」と言われたりしたそうだが、当方はこの考えには少々懐疑的だ。というのも、自ニの中型限定解除審査について、「愛知では絶対に受からない」などとまことしやかに言われていたが、43回の非公認練習所で鍛錬を積み、4回目の審査にて一応合格をしたからだ。当時は1回の試験で30名程が受験し、1名、ないしは2名、多くても3名くらいしか合格しなかった時代である。

 

つまりは、合格率が10%を切る難関ではあったわけだが、合格する人は確実にいた。そして、悲しいかな、人によって上手い、下手は厳然として存在していた。しかし、練習を積めば合格は確実に近づいてくるものであるし、前述のように「免許は粘り勝ち」という教訓もここから、当方の実体験にて得たものだ。もちろん、当方は決して上手い方ではなく、いいところ「並」程度であろう。

 

結局のところ、この種の話は噂などが誇大化された、いわゆる「都市伝説」レベルのもので、そういうことを言う人は、たいていは実際に試験を受けたことが無いという場合がほとんどであった。

 

このような逸話も交えつつ、彼とお話をさせていただいたのだが、幸いにもこれにより「ちょっと気が楽になった」ということだったので、微力ながらお役に立てたとちょっと嬉しく感じた。俺も生きている必要性とはいかなくとも、役に立つこともあるのだな。

 

こうして、彼の教習が始まり、自分も負けてはいられないなとイメトレを繰り返す。すると、当方の助言通りに方向転換場をクルクルと回って、バックのみを練習されている。当方もアドバイスした責任もあるのでそれを見ていると、ちょくちょくではあるが、車体を凹部に押し込んでいる。時には一発で入ることもあった。さすがは大型の運転手さんだ。確か7回か8回目の練習と伺っていたので、当方よりは完全に上手いということになる。 もっとも、当方と比較していては話にならないが、これならば合格は割合近いのではないだろうか。

 

こうして教習後も声をかけていただいたので、ついつい熱く語ってしまった。どうも失礼しました。もしよろしければ、今後ともよろしくお願いします。

 

2.9.第9回教習(7月16日)

 

今日も暑い日だ。よって17時10分からの教習で多少は涼しいかと思ったが、全くもって暑い。ただ、気温的には35℃を超えていないので、昨年よりはマシと思う。

 

少しずつイメトレをしたり、ブラブラと用も無いのに平針で教習を見学したりして、なんとかやる気と雰囲気だけは維持している。だが、実際に乗車してみると、半月ぶりの教習でどうもブレーキがいまいちカックン気味だ。また、最近はけん引の受験者が多いせいか、I教官も疲れ気味である。質問をしてもなんかボーっとしていて「どこの話?」って逆に返されてしまう。いやいや、今の直線の加速ですよ。そして、こっちもイッパイッパイオッパイで運転しているのだから、少し話しているとすぐに確認事項を忘れてしまう。「寄せる時」、「減速時」、「曲がる時」が確認し時であることは言うまでもなかろう。

 

さて、そのI教官に「メリハリ」のことをしつこく聞いていたら、「メリハリは多分交差点を曲がってきて、安全が確認できた時に間髪入れずにアクセルを入れろということでは」というアドバイスを頂くことができた。「つまりは速度のことではないのですか」と聞き返したら、「速度の規則は最初の50㎞/hだけだからね」と。なるほど、何か少しホッとした。それならばなんとかなりそうだ。

 

このアドバイスと、この前の教習のものとを混ぜると、交差点の発進がもたつく件について一応解決しそうだ。

 

① ミラーで側方を確認する時についでに左右を確認する。

② 発進してすぐ3速にして、左右の安全が確認されたら素早く加速

③ 曲がる交差点に合わせて減速、周囲の安全確認、徐行速度で曲がる

④ 曲がり終えたらすかさず加速

 

この繰り返してスムースな運転を心がければ少しは合格に近くなるかな?I教官によれば、「久々の練習でだいぶギクシャクしていたが、後半はかなり良くなった」ということだ。一応この作戦であと2回の練習をこなしていきたい。また、その他のアドバイスとして、

 

・踏切の所で、先にウインカーを出しておくと、さらにもたつきを指摘されにくくなる

 

というものもあった。なるほど、Aコースなら左折してきて停止前に右ウインカー、Bコースならば左折してきてそのまま左ウインカーを点灯継続というわけか。そしてギアを2速にして窓を開けて車両周囲と左右確認というわけね。また少し、課題を詰めていくことができそうだ。

 

また、座学?として、帰宅後にリンク頂いている「めざせ!試験場一発合格」のページに寄稿されている「うんちゃん」氏のページも確認してみた。すると左折の上手いやり方が掲載されていた(カギカッコ部引用)、

 

左折をするとき、ハンドルに意識を集中すると、ぎこち無い運転になります。縁石に沿って曲がっているとき、トラクタは縁石と平行になっているような感じ(厳密には後輪の位置だけが平
行)で走ります。トラクタ本体に意識を集中し、トラクタを縁石から一定間隔に保つようにコントロールするのです。前頁で述べたように「
トラクタ本体の向きでトレーラをコントロール」するというイメージが身に付けば、トレーラ後輪を縁石に沿って走らせることは易しくなるはずです。

 

という記載を発見した。なるほど、イメージをうまく言葉で具現化している。みなさん必死になって免許を取得しているのですなぁ。

 

2.10. 第10回教習(7月20日)

 

自分が下手なことは解っているが、本当に下手だ。いつまでたっても左折の軌跡が安定しない、ブレーキがカックン、後退が不安定。今日は安全確認のやり方を根本的に見直してみようと思って、I教官に質問してみる。すると、

 

・別に確認は右から左へ視線を移し、ルームミラーを確認すればよいのではないか

・車両後方の確認は、ミラーを最大限に使えばよいのでは

・後方の目視を無理やり行うと、なんだか不自然だ

・けん引の車両は、オーバーハングの振出しはあまりないので、そんなに気にしなくてもよい

 

そういえば、何回目かの試験の時に、「ミラーを使え」という指示があったような。ああ、あのことかな。

 

また、当方が、「バスの時に後方をよく見ろ」と言われ、ミラーと目視で車両の周囲を確認していたのだが、これについてI教官は「そりゃ室内ミラーのことじゃあないかなぁ」と。というのも、バス、トラックなどはミラーの死角になる部分はバックモニターの撮影範囲と、車両の頭部分だ。走行中にそこに人が入る可能性があるのは横断歩道のところだから、普通の右左折で目視することもないのじゃあないかと。要するに、「ミラーを最大限に用いて、確認箇所を丁寧に見ていけばよい」ということだ。また、確認の時期が遅いので、「停止線前には確認は終了して、行き先を見ていること」というアドバイスがあった。

 

まとめると、

 

右折:ルームミラー、左(+ミラーでオーバーハング)、前方、右、行き先

左折、ルームミラー、巻き込み(ミラーで確認)、右(+オーバーハング)、行き先

 

ってところなんだとさ。いままで四苦八苦していた確認が、実はこれでよかったとは。これならば少しは加速の時期を早められそうだ。

 

また、左折の軌跡で後半に内側に入りすぎる嫌いがあるのは、少し右タイヤを区分線なり中央線なりに沿わせて、車体を伸ばしてからもう一回ハンドルを切るとよい。これは、Aコースの方向転換脱出でやることと同じだ。もっとも、当方はここで、左後輪がギチギチになってしまう。もうちょっとこれを意識する必要があろう。

 

それと最近バックの成功率が悪い。これは、「入口ポールの50㎝内側を狙え!」を忘れていること。さらに、折り過ぎが原因だ。折すぎになりそうだったら、特に右バックは途中で一回伸ばして仕切りなおすことも必要だ。なんだか、あっちを立てればこっちが立たず、こっちを立てればあっちが立たずという状態である。まったく不器用で、猛烈に自分に腹が立つ。

 

2.11. 第11回教習(7月23日)

 

20日に新しいことを覚えたので、定着させておこうと臨時に教習を受けることにした。金はかかるが、あの合格の瞬間を思うと少々のことは我慢できるから不思議なものだ。さて、今日はT教官の教習だ。この人は割合と陽気な方である。当人曰く「印象に残る教習をしたい」ということだ。そこで当方が「この前児玉清の名言(慎重かつ大胆に)が印象的だった」と言うと、「アハハハ」と笑っていた。さらに「ホームページに教習日誌をつけている」と明かしたところ、「実名を書いても全然かまわんよ」と。ではここからは実名でまいります。

 

豊田教官

いいですね。

 

さて、最近バックが不調な旨、豊田教官に伝えたところ、「バックが入らない場合は、目線が近いってことだよ。行き先へ目線を向けて、車体の角度と常に比較しながら入るかどうかを確認して後退しよう」と。また、「最初の折れ角はへの字くらいがよい」ということだった。

 

なるほど、わかったような気でやるが、このままでは入らないことが解った。つまり、目線を行き先へきちんとむけておけば、早い段階でO.K.かN.G.かを判断できるので、修正も効きやすい。こう思ってもう一回やってみると、スルスルと入っていった。ただ、柵と並行ではなかった。

 

こうしてBコースも練習していく。今度は左バックだが、豊田教官曰く「左バックの方がやりやすいよ」と。「それは、後ろの窓から柵と車体を同時に見ることができるから」なんだって。なるほど、確かに言われてみればそうだ。折れ過ぎにさえ気をつけておけば、全く問題なく入っていく。ちょっと開眼か?

 

こうして3周半くらい教習ができたので、その他細かい指摘事項を列挙しておく。

 

・S字を抜けた後の右折は、センターラインを過ぎたくらいでハンドルを切ればよい。遅くし過ぎると、標識とミラーが接近しすぎる。

・止まれの停止では、ミラーフレームと白線を合わせるくらいで。

・バックでは、よどみなく後退していき、柵と並行にしたい。

・左バックは、折れ過ぎに注意。折れ過ぎになりそうだったら、一度伸ばしてしまおう。

 

ということだった。

 

2.12. 第12回教習(7月26日)

 

明日は試験なので、18時10分からの教習を受ける。人いなくなった平針試験場の発着場ベンチに座り、他の車の教習を見ておやつをかじる。すると、入口の方から人がやって来て当方の横に座られた。さらに

 

「インターネットやってみえますよねぇ?」と単刀直入に尋ねられたので、「はい」と答えたところ、

 

「管理人さんのページを参考にして、今日大特二種に合格しました」

 

って、俺のページが参考になっていたことに驚いた。俺のページの記載ってそんなに解りやすくないと思うのだが。それを見て合格されたとは、信じられないというか、合格して良かったというか、なんとも返答に困ってしまった。ただ、内容には一応拘っており、自分が後で振り返ることができるようにと細かい出来事やアドバイスを網羅している。

 

そんなことで気分良く教習に向かう。今日はI教官で、Aコースから始める。相変わらずちょっと大げさに加速したり、減速したりしているのが気になると助言を頂く。ただ、加速ポイントや確認の迅速化は良くなったとのこと。

 

ただ、バックが一発で決まらない。入ることは入るのだが、やり直して、しかも柵に対して斜めになっている。試験直前でこれは痛い。前回の豊田教官から「柵と車体の角度を交互に見て、慎重かつ大胆に後退していく」というアドバイスで、多少は感覚が戻ってきていたのだが、いまひとつシャキッとしない。

 

これに対してI教官は「不思議なもので、車体は視線を向けている方向へ行くもので、柵のさらに奥の方を見ながら後退するとうまくいく」とのこと。「転換場入口の柵に当たりそうになって、伸ばすのは目線がまだまだ近い証拠だ」と。なるほど、明日の試験では幸運を祈ろう(イメトレ実践で詰めるんじゃあないの?)。

 

このバックの不調は、おそらくアプローチが長いこと、そして路端との距離がやや広いことが影響していると思わる。まあ、その辺りは当日の状況をよく見ていこう。

 

さらに、左折で後半に側溝に切れ込むことを指摘されて、ハンドルを戻すタイミングが遅いとのこと。「一旦早めに戻し、そこからもう一回車線内側に入れていくとよい」ということだった。もっとも、曲率が途中で変化する場所が多々あるので、そこはミラーを見つつ修正舵を当てていくとのこと。

 

あと、Bコースも1周半周回したが、外周から左折して、さらに信号を左折し、中央通り真ん中の車線に入る。そしてそこからすぐに右車線に入るのだが、これを忘れてしまった。ちゃんとコースを覚えていたつもりだが、何か「ヌケ」ている。本当に大丈夫かぁ?俺知らんぞ、って俺のことだぞ。

 

さらに、S字で脱輪小があったり、Aコースの方向転換後に狭路から外周路へ出て、大二の坂道発進路の所の交差点を左折するが、ここの寄せがやや甘かったり、細かい点がいくつか課題が残った。

 

こうして教習が終わり、上記アドバイスを頂いた後、教官から「明日合格したら報告に来てね」と言われた。「え??、合格するかどうかわからないよ。でも見込みがあるってことか?」、マジ??この瞬間、トリデニ校作戦最終章のゴールが近くなってきているということが明らかになったわけだ。すぐには無理かもしれないが。その他注意事項は、

 

・ あせってハンドルを切り急ぐな

・ メリハリは必要だが、ブレーキは早めに

 

そしてこれが特に重要だが、

 

右左折の寄せ、バック、お客を乗せての走行、歩行者や周りの交通の邪魔にならないように走行するという「安全運転のマインド」

 

これも合格には欠かせない重要な要素である。確かに、さっきの後退ではないが、行きたい方向を見据える、左折は縁石に沿っ曲がる、なるべくショックの少ないブレーキを心がける、滑らかな加減速で交通の円滑な流れを妨げないよう気をつける。技術をさらに確かにするためにはこういうマインドが貢献することは言うまでもなかろう。

 

さて、今日は早く寝て明日に備えよう。

 

3. 技能試験

 

け ん引二種免許の教習所は近郊には存在しないようなので、平針試験場直接受験・合格が唯一の取得方法である。いままで平針取得免許としては、 1995年11月5日(金)の3回目の自動二輪中型限定解除審査(正確には免許取得ではない)、今年の1月21日の大特二種の2つのみであ る。あとは平針取得に失敗した大型二種も、2回試験を受けたことがあると追記しておこう。

 

3.1. 第1回技能試験(4月20日)

 

大 型二種とけん引一種の教習を受けて同時申請したその日に、「もう止めよう」と思いつつもけん引二種の技能試験を申請してしまった。やはり、 「ここまできたなら最後まで」という気持ちには勝てなかった。ところで、この時の受付者は大型二種の女性試験官であった。「クソッタレェ~」と心で思っていたところ、「この受験者心得の冊子はいらないですね」なんてネチッコイ嫌味を言ってきた。もっとも、俺を落としたことなんて覚えていないだろうが、こちらも「ご存じの通りですので」と言ってみる。すると「あんた私が落とした人ね」というような不敵な笑みを浮かべている、ひょっとして覚えていたのか?

 

17番窓口に座る、大型二種の時に「当方をハメタ」試験官殿

 

学 科試験は免除なので、技能試験の受験指定日の書かれた「運転免許試験当結果通知書」を受け取る。指定日は4月20日であった。

 

そ して試験日、昨日からの雨は上がったがどんよりと曇った日であり、昼から試験を受ける。受付に行き、受験票などを提出すると「今日はBコース だよ」とのこと。え、ということは左バックか?当方は一回もやったことがないよ。教習所では右バックのみで試験に通過できてしまうのだ。これ は困ったなあと思うが、左も右も基本は同じだからなんとかなるか。またさらに悪いことに、平針の試験車である、ロングタイプのけん引車両は一 度も運転したことがない。こんなんで合格するわけがなかろう。

 

さ て、今日の受験者は5名で、当方はその最後だった。二種は最後に回されたのだろう。大特の時は一番最初だったのだけどなぁ。そんなことを思い ながら順番を待っている。

 

1 時間は待たされただろうか。やっと順番が回ってくる。一応試験官殿にはきちんと挨拶をして車両に乗り込む。そして一連の発車準備をしてから車 を出す。おっと、全く感覚が解らないので、発着所の縁石から左後輪がかなり離れてしまった。

 

そ して極めつけはバックだ。入れることができなかった。玉砕。

 

3.2.  第2回技能試験(6月13日)

 

8 時45分からのアサイチの受付・試験である。1時間近く前から試験場入りし、コーヒーを飲んだり、トイレに行ったり、イメージトレーニングを 繰り返したりといつものように過ごす。因みに今回は6回程練習をした後の試験であり、イメトレも20週回くらいは行ったと思う。

 

自 信があるわけではないが、これだけ試験を受けると雰囲気に呑まれることはない。肩の力が抜けていることが自分でも実感できる。

 

受 付をすると受験番号が「8302」となっている。おや、もう1人の二種受験者がいて、既に受付を済ましているということか。

梅 雨の晴れ間ですがすがしい日だ。こんな日に合格を勝ち取りたいものだが、世の中そんなに甘くはなかろう。ひとまず今日は完走して点数をもらい たいものだ。

 

そ う思っていると試験官がやってきて、試験の説明を行う。全て知っていることだが、一応黙って聞いておこう。

 

最 初の人の試験が開始された。お、結構上手いじゃないか。寄せもできているし、後輪が中央線を踏むことも無い。この人は合格かな。

2 人目、3人目、4人目は明らかに寄せが甘い。この人達はだめだろうな。と偉そうに評価をしていると、最初の人が話しかけてきた。当方は多分い けるんじゃないかと見解を示したら、嬉しそうにしていた。当人も手ごたえがあったのだろう。とそこまではよいが、なにやら隣にチンピラみたい なオヤジがいる。どうも最近この種の暇人(人のことは言えないが)が試験場にはびこっているようだ。前回の試験でも後退をみながら「あんなや り方ではだめだ」とか、「あそこまできたなら押し込まないといけない」としたり顔で解説していたカマキリみないな顔をしたオヤジがいたっ け。

 

さて、このチンピラオヤジは自称全免許制覇をしているらしく、最初の人と親しいようだ。しかし、本当に制覇しているのかどうかは知らないし、何かカンに障る発 言が目立つ。まあ、適当に流しながら最初の人と会話して、教習の苦労話なんかを共有した。

 

当方の出番だ。4人目の人は「だめだ」と言いながら車から降りてきたが、内心「言われなくともわかるさ」と思っていた。そんなことより、自分が 力を出し切ることの方が大事だ。とにかく焦らずに、練習のように走ればなんとか完走はできるはずだ。

 

最 初の発着所から出る時の左後輪の軌跡は問題ないだろう。そして問題の50km/h加速であるが、イメトレで5速に入れて右ウインカーをすぐに 出し、右方確認をしている間にメーターを見るという台本通りの動きはできたが、50km/hを少し越えていた。ああ、減点。

 

次 の右折のブレーキは綺麗に決まった。右折も中央線を踏むことはなし。メインストリートを抜けて、2個目の交差点右折で右ミラーを確認すると、 後輪が白線にタイヤ半分くらい掛かっている。ああ減点。外周外回りへ合流し、S字は完璧。ちょっと縁石ギリのところもあったが、減点はないだ ろう。S字脱出時の左寄せも今までで一番よかったと思う。

 

再 びメインストリートへ入り、左折して踏み切りだ。停止、ギア2速、ウインカー右窓を開けるという手順はイメトレで何回も練習した。これまた 台本通りに行うことができた。

 

踏み切りを通過して、外周外回りへ入る時に左から乗用車がやってきた。一旦停止してギアを2速にして待っていると、「踏み切りに車体後部が残っ ているよ」と試験官の指摘。玉砕決定。

 

右折して、右後輪を中央線にピタリとつけて狭路へ右折していき、矢継ぎ早に右へウインカーを出して右へ寄せてから方向転換路へ右折していく。こ こもイメトレで何回修正したことだろう。

 

そ してけん引のメインイベント後退・方向転換であるが、タイヤと凹部を交互に見ながら、自分の狙った位置へ後輪をつけた。ほぼイメージ通りのラ インを描きつつ、やや左寄りながら車体を一発で押し込むことに成功した。

 

こ こで気を抜いてはならない。左折して再び狭路へ出て、左後輪が縁石ギリギリをかすめるように、右前輪を中央線に沿わせて前進し、後輪が抜けて きたら右ウインカーで右へ車体を寄せる。んー、いいんでないか。

 

さ らに、鋭角気味に左折して、外周内回りへ合流する。ここはやや長めにハンドルを残していくと後輪が縁石に沿って綺麗に回ってくれる。ミラーで それを見届けてから、原付講習所のところを左折して、次の交差点を右折する。今日はあらかじめ信号の作動様式を確認しておいた。ここは黄色点 滅だから注意して走行する。そして、右折した後に外周外回りへ合流するのだが、右へ寄せすぎると中央線を踏む可能性があるので、やや空け気味 で曲がる。OK牧場。

 

そ して外周から発着所へ入るために左ウインカーを出すと「もっと加速しなさい」と試験官から指示があった。だって、もう発着所へ入る態勢だよ。 今更加速なんかできるかよ。と思いつつ、右ウインカーを出し、左肩とミラーの安全を確認しつつ、発車位置へ戻ってきた。合格は難しいが、それ なりに点数が付いてくれるはずだがなぁ。なんて思っていたら、試験官が呆れたように「もっと加速して」と吐き捨てるように言い放った。ああ、 そうですか。そして、「確かに寄せは上手かったし、安全運転であったことには間違いない。しかし、メリハリがない」と講評を述べた。ああそう ですか。

 

こ うして13時の試験結果発表では合格は無いだろうからと、はじめから不合格者が行く17番窓口前で待つ。すると、4番目の受験者のおじさんがいた。どうも同じ心境のようだ。彼は「難しい免許を取って、安全運転したい」という理由でけん引二種を受験したとのこと。当方は「趣味で」と お決まりの言葉。

 

結果と次回試験の通知書をもらった後、3番目の受験者がやってきた。今日の合格者は2名のようだ。最初の方は当方の予測どおりだった。

 

さ て、10日後、どうなるか。


3.3. 第3回技能試験(6月24日)


6 月22日の教習では、前回の試験で指摘された「加速不良」とならないように、アクセルを踏むことができる直線では「できるだけ」加速するよう に練習した。おかげで、以前よりまマシになったので、「次は合格いただきますか」なんて考えていた。しかし、「加速しなくては」という焦りか らか、右左折でややハンドルを早く切り始めてしまう悪い傾向が出てきた。まさに、「あちらを立てればこちらが立たず」の状態と言える。ただ、 教習時間内ではそれが修正しきれなかったので、結局試験前にイメトレに頼ることになった。


そ して当日、梅雨の中休みというか、空けてしまったんじゃあないのかという暑さの中、XLRで試験場へ向かう。一応病院のリハビリ職員からも応 援してもらっているので、そろそろ受かりたいところだが、前述の右左折が気になる。


そ れはそうと、今日の試験受付は11時40分からとなっている。前回のように朝8時45分の方が早く試験が始まって、午前中には終了するので気分的にに楽だ。この試験を待つ「間」が嫌いな当方にはちょっと辛いが、10時30分頃に試験場入りをして試験に備える。


ひ とまずはエアコンの効いた建物内に入り、ベンチに座る。折しも何かの試験の合格発表があった時間らしく、若い女の子がキャーキャーと歓声を上げている。俺も今日は「よし」と小さくガッツポーズしてみたいものだな。


そ して汗が引いた後、コース図や自作のコース攻略法を読みながら一時間程過ごし、ちょっと疲れたので早めの昼食とする。と言っても、おなじみの カロリーメイトとブラック缶コーヒーである。試験前の食べ過ぎは頭の働きを悪くするようなきがするので、それなりに栄養があってもたれないも のを選択している。それがカロリーメイトというわけだ。別に旨いわけでもないのだが。


そうこうしていると試験の受付時間がやってきた。受付には前回の試験官であった人が立っている。書類等を提出すると「ああ、あんたか」という笑顔で目を通している。3回目の試験ともなると顔を覚えられているようだ。そして免許を返してもらいつつ、「Bコースね」とコースを告げられ た。当方も負けじと「今日は加速で決めますよ」と言ってみる。すると試験官も笑っていた。案外冗談のわかる人のようだ。


さて、手続きも済んだので試験車が置いてある発着場の一番東側へ向かう。扉を開けて建物の外へ出るとむせかえるような暑さだ。しかし、一度方向 転換場を見ておきたかったので、さらに暑い日なたへ出てみる。そして踏切とその前後の道路長などを確認しつつ、方向転換場へやってくる。「狙うはこの辺りだな」とつぶやきつつ、路面の凹んだ場所を目安に後退していく真似をして、車両の感覚を確認しておく。


ちょっ と安心して周りを見てみると、この暑い中をテクテクと歩きまわっている人が結構いることに驚く。ああ、皆真剣なんだなぁと感心しつつ、体力の 消耗を嫌い発着場へ戻る。やれやれと試験車両を眺めつつゆっくりしていると、前回の試験で講釈を垂れていたオヤジが馴れ馴れしく話しかけてき た。そして、聞きもしていないのに攻略法らしきものを語り始めたので、「暑いので中に入りますわ」とその場を離れた。こんなことで気分を害されていてはたまらんからなぁ。


こうして試験の始まる12時45分頃までくつろいで過ごす。そしてこの暑さのせいで喉が渇いたのでポカリスエットで水分、並びに電解質を補給し ておく。余談だが、この電解質が汗と一緒に体外に放出され過ぎると「夏バテ」の一つの原因となるそうだ。


い よいよ試験の時間がやってきたので、発着場で試験官を待っていると先週試験を受けたおじさんもやってきた。この人も少々くどいが、一緒の受験者なのでなんとなく親近感があり、発言も穏やかなので問題はない。一方講釈オヤジは当方が突っぱねたせいか、あまり絡んでこなくなった。


こうしてまずは第一種の試験から開始された。当方は今日は3番目の受験者なので、2番目の方と何気無く話をして、運送業界のことや、練習のこと などを聞かせてもらった。彼は4回目だったかの試験で、大型の長距離運転手だったそうだが、近場で仕事をしようとけん引の免許取得に乗り出し たそうだ。なんか趣味でけん引2種を取得しようとしている当方と違い、かなり真剣だ。いや、当方も真剣なんだけど、その度合いが違う。彼は生活がかかっているからだろう。


そ して最初の受験者の方が戻ってきて、今日の出来栄えなんかを訪ねてみたところ、試験官からかなりのダメだしがあったそうだ。もっとも、それがあるから不合格というわけでもないのだが。そんなことで話していると、今度は当方の出番だ。いつも通りに大きな声で挨拶をしてから車両に乗り 込む。別に点数には関係ないのだが、評価をしてもらうのだから自分に気合を入れるという意味で重要なことだろう。これは自動二輪の中型限定解 除の時から実践していることだ。

 

コースを周回してきて、課題は問題なくこなせていた。特に後退は一発でど真ん中に押し込んでやったぞ。ちょっと期待して発着所で好評を聞くと、「加速が足りない、いろいろ確認をしているのはよいが、何を見ているかわからない、交差点を曲がる時にハンドルを切るタイミングが早い」などいろいろとダメ出しを食らう。結局65点で不合格。なんだよ。


3.4. 第4回技能試験(6月30日)


結果から申し上げよう。65点で玉砕だ。指摘事項は「走行ライン、方向転換等は完璧だ。しかし、速度が遅すぎるし、交差点でモタモタしすぎだ」と いうものだった。ああ、またやってしまった。かなり落ち込んだが、合格は近いかもとなだめる。

 

加速不良なんて言うけど、いったいどこでアクセルを踏めばよいのだろうか。AコースならばS字手前とか、方向転換が終わった後の周回路内回りくらいだろう。Bコースならば裏ストレートを戻るところと、方向転換を終わって外周路をショートカットする北通り、S字手前、踏切を超えて左折して発着所へ戻るところだろうか。何にしてもそれほど多くない。

 

あと、次回試験が7月27日ってどういうこと?練習所の入所期限が7月10日で切れてしまうのだが、また3,0003,500円払うってことかよ。自分で漕ぎ出した船とはいえ、ちょっと金が・・・。

 

因みに今日は講釈オヤジは来ていなかった。また、初めて午前の試験でけん引二種の合格者という方にお会いした。あの嬉しそうな顔が印象的であった。当方もそうなりたいよぉ~。

 

3.5. 第5回技能試験(7月27日)

 

4回目の試験から2週間程間を空けて、再び7月中旬から教習を開始した。金額的にも痛いところだが、いまさら後に引くこともできない(ここまで来ているので戻れない)。また、練習と並行して、今回は他の人の走りも見ようと、時間がある時に平針に出かけて数回の自主練と称した観察も行った。上手い人の走りを見ると「なるほど、確かに当方の走りでは加速不良をとられても文句は言えまい」と納得してしまった。

 

こうして合計で12回の練習を消化して(吸収できたかの保証は無い)、第5回の試験日がやってきた。当日の指定時刻は8時45分、つまりは朝イチの試験というわけだ。

 

書類に貼る試験手数料の証紙と試験車の貸車券はあらかじめ「証紙売りさばき所」にて購入していたので、頃合いを見て受付窓口17番へ向かう。今回は中型二輪限定解除、また大特二種の時と同じ、一番最初に受付をしてもらうという「縁起かつぎ」をすることにしてみたのだ。こんなことをする前に、イメトレで方向転換でも反復した方が良いのだろうが、これが人情であることも事実である。

 

さて、受験番号「8301」を手にして試験車両の発着所へ向かう。今日は今までの試験の中でも割合涼しいので、外のベンチに腰かけて試験官がやってくる時を待つ。当方自身が作成したページを読み返したり、箇条書きにしたメモに目を通したりして、走行イメージの最終確認を行っていると「この前の試験でお会いしましたね」と声をかけられた。見上げてみると、2回目の試験の時にお会いした方だった。彼はその後、化学薬品の運送会社に就職して見習い期間中であり、ゆくゆくはタンクローリーに乗るということであった。

 

そんなことを話していると後から他2名の受験者もやって来られて、色々と苦労話などを披露しあって試験開始を待っていた。すると、試験官がやってきて形式的な試験説明を始めた。しかし、その内容で、今回だけ違うところがあった。それは、「試験が終了したら駐車措置をとって、エンジンを停止する」ということなのだが、今まではエンジン停止は項目に無かったような。そこで「何か質問は」というところで当方が、「エンジンを停止し、ギアを2速かRに入れるということでよいですか。今までの試験ではエンジンを停止することが無かったので」と初歩的な事項を確認すると、「じゃあエンジン切らなくていいわ」とあっさり、エンジンアイドリングで、ギアNで良いことになった。結構いい加減なものですな。

 

さあ、こうして試験が開始されたのであるが、今回の二種受験者は当方のみだ。そしてまた、当方が一番最後の受験者となってしまった。さて、どうなることやら。

 

試験の順番を待つ間に、先ほどのローリー運転手候補者と会話を続ける。今のところは積み下ろしの補助などをしているということだった。また、輸送距離は基本的に近場らしく、薬品の積み降ろしが作業の大半だということだった。

 

それはそうと、最初の受験者の様子を見て、勝手に頭の中で評価をしてみる。うーん、走行ラインはイマイチだし、速度は遅いし、赤点滅信号のところでモタついているし、この間までの誰かさんのようだ。申し訳ないがこの人は「落ち」かなと心の中で判断した。そして、その方は一応完走して戻ってみえたのだが、何やら5分くらい試験官と話している。ますます「落ち」の予感だ。

 

2人目の方はずいぶん乗り慣れている方だ。きっと普段からトラックに乗っているのだろう。慣らし走行発進時に、「ガク」っと大きく車両を揺らしてしまったりとややぎこちないが、スムースな展開で走行をしている。しかし、「ちょっと寄せが甘く、操作が粗いなぁ」、多分「落ち」だと思われた。

 

そして3人目の候補生氏だが、きれいな走行ではないだろうか。しかし、所々でミッションを「ギーギー」と鳴らしている。ギアが入らなくて苦労しているようだ。そりゃそうだろう。ミッションのマウントが完全に死んでいると思われる「402号車」、どこにギアが入っているか非常に解りにくいし、入ったかどうかも手応えが薄い。特に5速は全く入った感触が無い。この点では練習車「401号車」の方がマシかもしれない。しかし、こちらもミッションに不具合を抱えている車両で、大差は無かろう。

 

こうして当方の順番が回ってきた。いつも通りに荷台に手を乗せて数秒間「黙想」してから運転席へ向かう。ところで、全く関係ないが、高校の体育の時に剣道の時間があった。この時にある講師(教諭ではない)が最後の締めの時にいつも、

 

「黙とう」

 

と言っていた。「あれ?何か違うな」と思い、同じ体育の教諭であるアベ先生にこの件について訪ねたところ、「そりゃ多分黙想の間違いだ」と予想通りの回答が返ってきた。やはりそうか。この後この講師は教諭にならなかったそうだ。

 

さて、運転席に座り、まずシートベルトを締めてから書類を試験官に提出する。こんなクダラナイことで落とされてはたまらんですからなぁ。それから、いよいよ当方の試験が開始された。ミラーの位置を調整し、ギアを2速に入れて発進だ。まずは慣らし走行なので試験ではないが、慎重に発着所縁石に左後輪を寄せて通過し、すかさず加速態勢に持ち込んで3、4速へシフトアップする。それにしても相変わらず手応えの薄いギアだ。

 

慣らし運転停止位置付近で一旦停止し、ギアを2速にしてからウインカー右で周囲確認。もちろん、今までのようなまどろこしい確認ではなく、ミラーを活用した方法だ。こうして、この2週間で修正した走りで障害物を避けて、裏ストレートで5速に入れて、50㎞/hを速度計で確認。おっとと、1㎞位超えてしまったが、即座にぴったりに戻したのでセーフか?

 

すかさずウインカーを出して車線変更から右折準備をして右折、さらに中央通りへ右折していく。まあまあいい調子だ。そして信号を2個過ぎてから再び裏ストレートへ戻り、S字へ向かう。進入はいつも通りであったが、脱出時に内側後輪がやや危なかったので、外側(左側)前輪に注意して慎重に車輪を進めていく。お、なんか一瞬縁石に当たった感触があったが、気のせいか?

 

そして、中央通りを横切り右折するのだが、ちょっとハンドルを切るタイミングが遅かったか、標識とミラーが近かった。ここは「センターラインを過ぎた辺りでハンドルを切る」と指摘を受けたばかりだが、そうそう直ぐに身につくものではない。まあ、当たっていないのでO.K.か?

 

さらに左折して踏切で所定の確認を行い、2回目の時のように、線路に車体後部が残らないように気をつけてギリギリまで前進する。

 

さあて、次の課題は?カツオです、方向転換右バックです。ハンドルの切り方と車体の折れ過ぎに注意です(サザエさんエンディング風に)。いよいよ、けん引試験の最難関課題の方向転換だ。こうして転換場へ向かうも、その入口でハンドルを切るタイミングが早かった。うおー、しまったと即座に回避行動をとったので、右後輪と縁石の接触は避けられたようだ。あぶねぇなぁ。

 

さらに、方向転換本体だが、まあ最近ちょっと調子が良くないが、1回切り返して、転換場ど真ん中に真っ直ぐに入れてやればよいかな、と軽く考えていたのだが・・・。おいおい、後輪が全然狙った位置に寄ってくれないじゃん。ということで、前輪が縁石に当たりそうになって最初からやり直しとなった。そして2回目は、おいおい、いきなり内側が広すぎでこれは無理じゃあないか、と思っていたら案の定、左台車が柵に当たりそうだ。ってことは、3回目、ラストチャンスじゃあないか。

 

ここで豊田教官の「慎重かつ大胆に」を実践する羽目になってしまった。率直なところバックは苦手ではないのだが、どうも今日はイマイチだ。さて、まずは後退のイニシャルポイントを確実にするために、アプローチをかなり長めに確保して、車両の内側の幅を何とかねじ込めそうな位置へ持っていく。そして後退していくが、どうも今日は台車が言うことを聞いてくれない。結局元の木阿弥で、台車左側が柵と50㎝位しか空いていない。しかもこの角度では転換場に入らない。仕方ないので、思い切ってタイヤを据え切りで折方向の左回転へ回す。そして大きく車体を折り、何とか柵の中に台車を入れて、きわめて慎重に台車と柵の平行状態を維持してから、これまた思い切って伸ばしにかかる。ここでは伸ばし過ぎ=台車が柵に接触=玉砕を意味するので、細心の注意を図る。

 

台車と柵の平行を高精度で維持して、最後は柵と左ミラーがギリギリに接近するまで後退して「入りました」と終了を宣言。すると試験官も「はい」と言ってO.K.を出してくれた。やれやれ、「クルクルバビンチョパペッピポ、ヒヤヒヤドキッチョのも~ぐたん」という感じだった。

 

この後は慎重に転換場から狭路へ出て、左後輪に注意して、左寄せから一旦停止、左折で外周内回りを軽快に加速していく。よくよく考えると、前回の試験ではここでも3速20㎞/hちょっと程度しか出ていなかったので、そりゃだめだぞ。剣道の稽古の最後に正座し、精神を落ち着けることを「黙とう」と言っているようなものだ。

 

こうして、中央通りへ戻り、わざと中央線を踏ませようとしている設計の所をうまくクリアし、発着所へ戻ってきた。どんな指摘がなされるだろうか。

 

バンパー端とポールを会合させて停車、ハンドブレーキを引きギアをニュートラルへ。「終わりました」と終了を宣言した。

 

試験官:んー全体にメリハリがあって、滑らかな良い走りだった。ところでバックは苦手?

管理人:いえ~、いつもは一発で入るんですけど、今日はちょっとバック開始位置地が良くなかったと思います。

試験官:それでも、最後の時は台車の左側がこんな狭い(30㎝くらいを手で示しつつ)のによく入れたねぇ。

管理人:いえ~、3回目で後がなかったので慎重にやりました。

試験官:ああそうですか。あと、バックの入口でちょっとハンドルを切るタイミングが早かったね。

管理人:はい。

試験官:じゃあそういうことで、以上!

管理人:はい。

試験官:ああ、あとねぇ、あえてもう一つ言わせてもらえば、バックの時に折り過ぎる傾向があるね。そして、途中で逆側もミラーで確認することは良いのだが、

     その間に車も動いているから、軌跡が意図する所とズレるんだよ。その辺りを上手くやってね。

管理人:こんな感じですか(後方確認の姿勢をとり、反対のミラーを見て速やかに元の姿勢に戻る)。

試験官:そうだね。はい、おつかれさんでした!

 

「もうこなくていいよ」と言わんばかりの試験官の口調に戸惑いつつ、運転席を後にした。期待はできるものの、ミスが2回もあってはきついかなぁ。

 

そして13時の発表時間が近づいてきた。結局、ハンドル切り始めが早いのが-10点、バック切り替えし2回だからなぁ。規定では2回目から減点ということだからギリでO.K.なんだけど、それこそ左ギリギリだったもんなぁ。客を乗せているんだから、真ん中に一発で、しかも柵に平行にできて当たり前と言われたこともあるし・・・。まあ70点であと一歩というところだろうか。

 

そう思い、不合格者が試験通知書を受け取る18番窓口へ向かう。実は、こっちは電光掲示板よりも先に「不合格」がわかってしまうのだよ、ヤマトの諸君。受験票を提示して書類を受け取ろうとすると、係員が何回も探している。そして、

 

係員:あなた発表見てきました?

管理人:見てません。

係員:ここに無いからちょっと見てきて。

管理人:はい。

 

あれぇ、おかしいなぁ。もしや合格??と電光掲示板へ走っていく。すると他の3名の方がみえて、発表を待っている。そう、まだ発表がなされていなかったのだ。そして、当方の書類が18番に無いことを告げると「合格じゃないの」ということになってきた。

 

なんかドキドキして苦しいなぁと思っていると発表が始まり、発表後の合格者、不合格者の行き先を指示している。そんなことは何回も見て知っているから早く番号を出せよ、そう思っていると・・・

 

「けん引二種 8301」

 

ありゃ、合格ジャン。うそ、味噌。ああ、2回切り返しても合格するのか、思わず「よっしゃぁ」と叫んでしまった。

 

そして他の3名の一種受験者うち、2名の方は合格している。皆で合格を分かち合い握手をする。当方は半ば信じられずに頭は真っ白だ。「今日は明らかに採点が甘かったな」、そう思いながら2階の22番の部屋へ向かう。ここでは写真撮影をし、免許申請料2,100円を支払う為の用紙をもらい、1階の「証紙売りさばき所」へ向かう。この時係員から、「管理人さんは何回か行っていると思いますので、他の人と一緒に行ってください」と他の人との同行をお願いされてしまった。なんか合格の実感が湧いてきたよ。

 

売りさばき所でも「全免許制覇ですね」と祝福されつつ、他の合格者の書類も記入漏れ等が無いかを確認する。

 

こうして、再び22番の部屋へ行き、古い免許と引き換えに新免許が交付された。もちろん、免種欄の右下段には「け引二」の文字が入っている。おお、これがフルビット免許かぁ、実物は初めて見た。そうだよ、こんなのネット上でしか見たことないのだよ。そして他の受験者の方々も「すっげぇ」と祝福してくれた。どうもありがとうございます。

 

おっと、住所などの他の記載事項も確認しておこう。これで間違っていたらシャレにならんからなぁ。そう思っていたらスキンヘッドの運転手氏が「ゴールドって消えるの」と質問をされている。もちろん、彼は無事故無違反で過ごしてきているので、消えるはずもない。係員は「ここでは解らないので、1階へ」とたらい回しの開始を宣言していた。

 

一方当方はこれにて解放されたので、昨日のI教官に言われたように平針練習所へ顔を出す。するとムチムチのH嬢が「おめでとうございますぅ~。全免制覇ですね♥」と祝福してくれた。若い女性に癒されるのもおっさんの特権ですなぁ。

 

ところで、今日はI教官が見えないということを聞いていたので、豊田教官が出てきてくれた。

 

管理人:合格しました。バックは先生の指示を思い出し、「慎重かつ大胆に」行いました。

豊田教官:おめでとう。一発合格だったっけ?

管理人:いえ、5回目です。

豊田教官:ああ、もうそんなに受けていたんだ。これで「パリ挑戦権獲得」だね。あの合格発表のパネルに出てくる人物を当てなきゃ。

管理人:平針練習所とけん引401号車がでてきて、さてその人物は、「豊田教官」、正解!って感じでしょうか。

豊田教官&H嬢:あははは。

豊田教官:まあ、おめでとう。

 

とマニアックな会話で盛り上がった後、車に戻って帰宅準備をする。しかし、何か舞い上がっていて、自分が何をしているかよく解らない。そこで、少し休息して帰宅の途に就いた。

 

4.まとめ

 

随分と手間取りましたが、トリデニ校作戦第4弾 ~ 俺はターミネーターになる~が完結し、フルビット免許が完成した。因みに「ターミネーター」とは「終わりにする人」を意味する。バスの終わりが「ターミナル」=「終点」であることを考えると理解しやすいのではないだろうか。

 

さて、気になる「トリデニ校作戦」のお値段だが、正直計算したくない。しかし、当方のメモとして作成しているこのページ、今や多くの方々に支えられているようなので、以下にまとめてみる。

 

大特二種

 

二種免許試験用問題集 :940円

試験申請料 :2,950円

自動車練習所入校料 :3,500円

技能教習費用 :8,500円*6回=51,000円

試験車両使用料(貸し車両代):1,650円

免許申請料 :2,100円

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合計                :62,140円+ガソリン代数百円

 

大型二種

 

教習料金(平針練習所): 9,500円*12回=114,000円

試験申請料: 4,500円*2回=9,000円

試験車貸車料: 3,700円*2=7,400円

教習料金(自動車学校): 242,100円

平針試験受験料2,000円(指定教習所卒のため)

免許申請料: 2,100円

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合計                :376,600円+ガソリン代(2,000円)

 

けん引一種

 

教習料金: 111,500円(大型二種の教習を受けて3か月以内だったので、割引価格)

平針試験受験料2,000円(指定教習所卒のため)

平針免許申請料:200円(大型二種と同時申請の為)

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合計               :113,700円+ガソリン代(約1,000円)

 

けん引二種

 

練習所入校料: 3,500円(7月10日で期限が切れた為、再入校)

技能教習料金: 9,000円*12回=108,000円

試験申請料: 2,950円*5回=14,750円

試験車貸車料: 1650円*5回=8,250円

免許申請料: 2,100円

---------------------------------------------------------

合計                                :136,600円+ガソリン代(1,500円)

 

トリデニ校作戦展開費合計=689,040円+ガソリン代(7,000円)

 

70万円かぁ。新機材購入費用の頭金並ですなぁ。しかし、この作戦で得たものは

 

トリデニ校作戦展開による技量の向上=PRICELESS

トリデニ校作戦完結による喜び=PRICELESS

トリデニ校作戦を支えて下さった方々の有難い気持ち=PRICELESS

 

すべてを精算すればチャラということでO.K.牧場なのではないだろうか。

あと、第4弾のけん引二種の教習回数が12回だが、この数字は偶然にも一種の規定教習回数と同数だ。また、大特二種についても、一種の指定教習所のそれと同じである。やはりそれなりの根拠があるのだろうか(裏でむりやり根拠に仕立て上げているのか?)

 

これにてトリデニ校作戦終了を宣言します。

ご声援ありがとうございました。また、こういうことを行おうという人達にとって、この記録が少しでも役に立てばよいと願わずにはいられません。

 

 

2011年7月30日(土)

筆者記す

 

以上

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