エアロビクスインストラクターが誕生するまで

〜管理人自らが挑戦した、120日間+∞のドキュメント〜

 

第5回講義(6月3日)

 

5-1学科

 

今日は肩甲骨周りの関節と筋肉について学ぶ。肩甲骨は上腕骨、肋骨、頚椎と様々な筋肉で結ばれており、実に複雑である。それにより、挙上、下制、内転、外転、上方回旋、下方回旋、という動きが生ずる。

 

また、肩甲骨と上腕骨は肩関節を形成しており、そこにも屈曲、伸展、外転、内転、水平屈曲、水平伸展、外旋、内旋と細かく定義されている。

 

詳細については省略するが、この定義を用いてボールを投げることを解説してみよう。まず肩関節を外転し、肩の高さまで上げる。その後水平伸展して、素早く水平屈曲しながらボールを放すという具合だ。実際には肘関節、橈尺関節の動きも絡んでくるので、さらにこの倍程度の説明が必要だ。

 

さらに、筋肉について見ていく。特に大事なものについては、来週ボデービルダーでトレーナーのK特別講師が見えて、深い解説をしてくださるそうだ。

 

今日のメインは僧帽筋で、キリスト教なんかの坊さんが着るパーカーのフードのような形をしている、背中にある筋肉だ。上部、中部、下部に分けられていて、肩甲骨の動きにも大きく影響する。因みに肩こりは肩甲骨に付着している僧帽筋中部の凝りであることが多いそうだ。この僧帽筋中部は厚みがあり、他の部位よりも大きな力を発揮する。

 

僧帽の一例

http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E5%83%A7%E5%B8%BD)

より引用し、筆者一部改編

 

僧帽筋を鍛えるには、ショルダープレス、ショルダーシュラグ(上部)やプルダウン(下部)などが有効である。要するに、肩甲骨の上方旋回・下方回旋、内転・外転する動きだ。逆にストレッチは上記動きの逆を行うとよい。例えば、テーブルの下面に手をかけて、肩甲骨を下制したまま頚椎を側屈したり(上部、中部)、伸びをする(下部)ことがそれにあたる。

 

また、肩甲骨の下部の尖った部分を下角というが、ここから肩甲骨内側縁に手を入れて外転方向へ引っ張ると、僧帽筋中下部が効果的にストレッチできる。

 

前回も述べたが、解剖学的に筋肉の機能を知ることにより、トレーニング・ストレッチ、エアロビクスのコリオ作成が、明確な目的を持って行うことができるようになるというものだ。

 

その他にも肩甲挙筋、小胸筋、前鋸筋、菱形筋などのトレーニング、ストレッチを学んだ。このうちで、前鋸筋というのが面白い。まさに鋸のようにギザギザの形として認識できるのだが、これは肩甲骨の内側縁に起始し、肋骨に停止している。機能は肩甲骨の外転であるが、以下の写真を見ていただくと、「こんな筋肉見たことない」という方がほとんどだろう。

 

胸の下に見える、ギザギザの筋肉が前鋸筋

(写真は、来週講義をしてくださる、筋肉のK先生が2位入賞した時の写真

http://bigtoe-jp.com/competition.resurut.2008.htmlより引用)

 

因みにこれら筋肉は胸を張る際にも力を発揮するが、筋力が弱まると猫背になりやすい。また、猫背で腰椎や胸椎が屈曲すると、頚椎も反射的に屈曲する。中年の猫背であごを出している人を見かけるが、その典型と言えよう。架空の人物では、東京FM系列で放送されているラジオドラマ、「あ、安部礼司の大場部長」を思い出せばよかろう。

 

さて、次の学科項目であるが、トレーニングする際に必要な概念である。そもそも、フィットネスにおけるトレーニングとは「体力を高めること」である。心配機能、筋力などがその代表と言えよう。

 

仝什澆梁領蓮Χ變呂紡个靴禿切な負荷をかけることが必要である(オーバーロード・過負荷の法則)。一般的には最大筋力の40%程度以上の負荷をかけると、筋力が向上するとされている。

 

△修Δと言って、猛烈な負荷をかけては怪我をしてしまう。つまり、徐々に負荷や回数を増やすことが必要である(漸進性の法則)。

エアロビクスについても、最初は短い時間のクラスからおすすめし、徐々に45分のクラスなどにステップアップできるよう、助言をする。

 

B領蓮Χ變蓮関節の可動域などは人それぞれであり、障害がある場合もある。その人の要望に適う運動を処方することが必要である(個別性の法則)

 

ぅ肇譟璽縫鵐阿老兮海垢襪海箸砲茲蝓△修慮果をあげることができる(反復・継続性の法則)。

因みに、概ね3ヵ月程度の継続を要するという考えが一般的である。

逆にトレーニングを止めてしまうと、せっかくの効果は無くなってしまう(可逆性の法則)。

 

ゥ肇譟璽縫鵐阿砲鰐榲がある。水泳でタイムを出したい人が短距離走の練習をしても効果は期待できない。その目的に合ったトレーニングが必要である(特異性の法則)。

 

Ε肇譟璽縫鵐阿鮃圓際、どの筋肉を鍛えているか、今何のトレーニングをしているかを意識することにより、その効果を高めることができる(意識性の法則)。

 

この法則に則ると、レッスンにおいて「今は胸の筋肉を使ってます」、「おしりの筋肉を鍛えてます」など、参加者の意識をその部分に向けることができるような言葉添えが必要である。また、それにより、参加者自身の目的意識が高まり、効果が上がるという循環に貢献することができる。

 

Д肇譟璽縫鵐阿倭歓箸謀呂蝓▲丱薀鵐垢茲行う必要がある(全面性の法則)。例えば、ハムストリングスを使ったら、大腿四頭筋も使うということだ。これは、主働筋、拮抗筋の考え方にも通ずるものがある。

 

長々と書いたが、エアロビクスに限定すると、インストラクターは簡単な、短いクラスからお薦めし、継続して参加していただくことができるようにせねばならない。また、各動きには意味づけをし、それに基づいて指導することが必要であるし、全身の筋肉をバランス良く動かすプログラムとする必要がある。

 

そう、コリオを考える際には、上記の法則を念頭においておかねば良い指導はできないというわけだ。つまり、インストラクターは振り付け師ではなく、運動の指導者である、とはっきり意識していることが絶対条件である。

 

また、筋トレについては、「自分が実際にトレーニングする」ことで、その理解を深めることができる。何事も「理論と実践が車の両輪の如く機能する」ことが大切なのである。

 

5-2 実技

 

この辺りまでくると学科はともかく、実技については明らかな上手い、ヘタが見られるようになる。もちろん当方はヘタな部類で非常に悔しいのだけど、なんだかんだ、それなりに忙しいし、各々目標も違うので自分が進歩するようにだけ考える。もちろん、他の受講者の上手いところはメモしておく。もっとも、それすら理解できないぐらいの差になりつつある。

 

今日の課題発表は、指定コリオにレイヤリングをしてくることだ。自分のノートを見ると、グチャグチャと色々書いてあるが、どうも「これ」と決まるものは創造できなかったらしい。

 

結局のところ、a節のグレイプバインをトラベル方向変化、c節の前4つ後ろ4つを横4つ前4つに変更するという平凡なレイヤリングとした。因みに他の方々は・・・、アイディアの豊富さに脱帽です。特に最年少のE氏は、M師匠に「アイディア・ガール」と言わしめる程だ。

 

そのE氏であるが、動きそのものを変えるという要素を用いて「ターン」を取り入れた。今現在、一応プロの端くれとしてデビューしたのだが、ターンでレイヤリングすることはできない。そう、難しい動きは、自分の技量も高くないといけない。教えるということは、大体3倍は上手くできるということではないだろうか。

 

さて、今日は色々と学んだので、ちょっとまとめてみよう。

 

・  アームバリエーションは強度的に低いので、先に行う。また、フットワークがメインで、アームバリエーションはその補助として用いるものとする。

・  変化要素は一つずつ教えていく。

・  動きの指示は明確にする(ボディーキュー、イメージキューも積極的に用いる)。

・  前後左右に動いたら、元の位置へ戻るものでなくてはならない。

・  難度と強度では、難度が優先される。

 

そして、師範代が身をもって教えて下さったことであるが、ディック系、ステップタッチ系、マーチ系の系統を越えたレイヤリングはしていけないということだ。K師範代はステップタッチ(ステップタッチ系)をディック系ステップにレイヤリングしてしまったのだ。

えーーー、師範代でも間違えることがあるの?・・・。俺達どうなっちゃうの?

 

今日は指定コリオを教えて、それにレイヤリングするというところまで終えたのだが、ちょっと手順をおさらいしておこう。

 

・  最初はリードチェンジムーブがあるb節から始めるので、レッグカールを1→2→4というように反復回数を増やす手法で示す。

・  次にa節のグレイプバインを追加する。この時は音の頭の節と合致させなければ、後が続かない=グダグダになってしまう。

・  そしてc、d節をエンプティ方式を利用して、マーチを追加する。

・  さらにそのマーチを順番に前に4つ、後ろに4つ(c節)とステップタッチ4回(d節)にする。尚、変化をする場合は、左リード時に次の変化を見せておき、右リードで全体で行うものとする。これは、右側からだと、参加者は左から真似していくので、総合で考えると左が1回多いことになるからであり、これは筋バランスの面からよろしくないからである。

・  こうして基本のラインが出来上がったら、同様に左から見せ、右から実行してレイヤリングを行う。

・  難度は高いものから教えていくのだが、最初にその節のみを行い、残りの節はエンプティでマーチを行い、注意事項を教えていく。因みに、E氏は難しいコリオを準備しているので、この手法を多用しており、超上手い。

・  右から2回見せて、次の右リードから実行する方法もある。

 

さて、次の回はボディービルのK氏が特別講師として、教鞭を執ってくださるそうで、とても楽しみだ。あと、自分のベースラインを考えてくることも必要だ。おいおい、大丈夫か?

第6回講義へ続く