2008年11月23日
当日の走行軌跡
二号機KDXは通勤用として毎日稼動しており、月間100km強は走行している。つまり、一日5km強しか走行していないわけで、この飛行サイクルの短さと、ここのところの寒さでマフラーに水が溜まってきているようだ。よくよく考えてみると、前回の本格的な林道走行は8月中旬の渡道前、7月以来と実に5ヶ月近く前になる。そりゃマフラーが熱くなる前にエンジン止めてばっかりだから、水も溜まろうというものだ。ひとつ一気に蒸発させてやろうと意気込んでいつもの林道へ出かける。その前に、エンジンオイル補給しておこうっと。管理人はヤマハ純正のオートルブを愛用している。これはR1-Z氏も絶賛で、値段もお手ごろだ。ここのところの原油高でも900円程で入手可能だと追記しておく。
今回はエス小屋二号線から田内野平線、出来山の南斜面の林道群を走行する飛行計画を提出。もちろんプランは簡単に承認され、エンジン始動許可も下り出発する。飛行方式は完全目視飛行で、計器は一切使用しない。というか、コンパス忘れました。まあ太陽のあるうちに帰ってくればよいだろう、知っている道だ。但し地図だけは携行しているのは言うまでもない。
いつものように豊田市内から国道301号線に乗り換え、いつものコンビニでトイレと食料調達を済ませる。オフツーリングは店の無いところを走行する場合が多いので、カロリーメイトと水分、キャラメルくらいは携行することにしている。おおっと、ガソリンも満タンにしておこう。このコンビニの隣にはシェルのスタンドがあるので都合よい。ガソリンといえば、ここ数ヶ月のうちに原油価格がおよそ3分の1くらいに値下がりした。よって、ガソリンも3分の1というわけにはいかないが、管理人が免許を取得して以来の最高値（120円／L）を下回るくらいになった。今後も値下がりするようでうまくいけば100円台後半までいけるようだ。期待しよう。
準備も整ったので、まずは三河湖を目指す。ここは単なる通過地点であるが、景色が良いので立ち寄ることとした。はたして、予想通りに紅葉真っ盛りちょっと過ぎ、というところだろう。大勢の人たちが見物に訪れていた。尚、管理人が景色を眺めていると、ホンダ イーハトーヴに乗るオジサンも写真を撮っていた。イーハトーヴとは珍しい、思わず見入ってしまったことは言うまでもなかろう。
三河湖（羽布ダム）の美しい紅葉
このイーハトーヴ、ちょっと気になって調べてみた。ホンダのサイトhttp://www.honda.co.jp/news/1981/2810422t.htmlによると、125�佞�CB系エンジンを用いており、乾燥重量が95kgで8.5psとなかなかのスペックだ。そりゃそうだ、このバイクはTL、RTLへと続く同社のトライアルバイクシリーズの元祖であるからな。トライアル競技乾燥重量が95kgで8.3psとなかなかのスペックだ。ところで、このトライアル競技は大変マイナーなものであるが、その迫力はビデオでも十分堪能できる。まるでバイクに神経が宿っているかの如く巨大な岩や人工的な山を登る姿は人間わざとは思えない。まさに神業だ。
ところで、全く話しは代わるが、管理人のカメラ「ニコンクールピクス」は画像がデジタル過ぎると思われてならない。物と物の境目、明と暗がくっきりしすぎているのだ。どうも不自然だ。デジタル技術の発展がオートバイを発展させていることは事実である。が、「アナログ技術をもっと発展させて、限りなく追及すればきっとデジタルを上回るのではないか」と言う人がいる。確かにそうだ。デジタルは所詮近似値でしかない。一定に近い数値以下は切捨てだ。対してアナログは実物そのものであるわけであるから、これを表現する技術を追求すればバイクももっと人間の感性に近くなるはずだ。
実を言うと、既に自宅アパートからは40km走行しているにもかかわらず、ここまではダート走行距離は0kmである。街に住むのでこういう事態は毎度のことであるが、やや面倒に感ずる。かといって、山に住む勇気も無いわけだが・・・。さっそく三河湖の中ほどから針路を060に変更し、まずはエス小屋線に進入する。この林道は行き止まりであるが、肩慣らしにピストンで往復してみる。以前走行した時と同じくらいに荒れている。もっとも、穴ぼこは埋めてあるので整備はしているようだ。行き止まりからは紅葉した木々と共に三河湖が見えた。この景色を独り占めとはなんとも贅沢な話だ。昔、国語の教科書の文章で「この景色を君にあげよう」なんて文句があったが、とんでもない。管理人の場合、「この景色は俺が独占だ」と言うに違いない。
さて、エス小屋線があるならエム小屋線は無いのか、と質問されそうだがそんなものは無い。ただ、エス小屋2号線という完抜した林道はあるよ。M字開脚が好きなことは言うまでもない。というわけで、エス小屋線を退出して2号線へ進入する。こちらは路面が締まっており、非常に走りやすい。初心者でも楽しめるものだ。いい気分で走行し、峠に差し掛かるとエス小屋支線がある。まだ調査していなかったので、早速進入してみよう。やはり行き止まりである。しかし、終点にはユンボとトラックが止っているので、採掘中と思われる。この先完抜することを願おう。
ピストンで本線との分岐点まで戻り、エス小屋線を進んでいく。すると、またも分岐点がある。地図を調べてみると完抜していそうである。これは行かない手はないだろうとプラン変更、右折してみる。林道の名前を示す看板が無いので正式名称は不明である。路面はそれほど良くないが、悪いということもない。所々に荒れた部分があり、草が飛び出している程度だ。時々バシバシと草に当りながら行くとなにやら池のようなものが現れた。看板があるので見てみると、燃えないごみの埋立地だそうだ。こんな山奥に埋めているとは驚いた。
埋立地（池）発見
さて、この埋立地の周辺は舗装されている道であるが、またダートに戻り、最終的には県道の35号線に飛び出した。ああ、ここに出るのね。納得した。新ルートの開拓に成功したので喜びもひとしおだ。
この後、２km程北に向かうと東山勘蔵線の入り口が前述県道の右手に、ひっそりと存在する。さて、ここはショートダートであるが、完抜しているので嬉しいところだ。最初は舗装されているが、数百メートルで舗装が途切れそのまま出口までダート路だ。路面状況としては並である。初心者でも問題なく走行可能だ。そうして舗装路に退出、左折後は柿平線を目指そう。おおっと、舗装されているではないか。なんだぁ〜、と思って進入すると途中からダートに変更だ。ここは少々荒れ気味なので気を遣い、ゆっくりと先に進む。
ああ、舗装工事が始まっている
結構なアップダウン、荒れ気味の柿平線から再び県道３５号線へ出る。この後は本日のメインエベント、田内野平線へ向かう。南側の竜頭山方面もいずれ検索したいという気持ちもあるが、だいぶへばってきたので今回はパスしよう。さて、前述の県道は国道420号と合流、さらに国道257号に接続している。そこから少々走って清崎トンネルの手前を左折し、山にへばりついたように存在する集落の中からさらに森の中へ入っていく。
途中に滝があることが目印だ。
ウッソウとした森の中に滝があります
さて、いよいよ林道入り口に到着だ。この林道は林道浪漫の主宰者、kenken氏も絶賛しておられる。完抜しているだけでなく、全線ダートで長さも10km以上である。管理人は久々に走行するので楽しみにしている。いざ、進入。道幅もあり適度に小石が撒かれており、時折タイヤもズルズルと左右の動きを交えつつ、またそれをハンドルと過重移動で抑えつつコーナリングを続けていく。標高もどんどんと上げて行く、おおっと、水が流れた跡が溝となって道幅一杯に横切っている。辛うじてフラットな道の隅を通過、アクセルオンで加速する。おおっと、タイヤが空転している。ブロックがだいぶ減ってきているからなぁ。そんなこんなで格闘しつつ直線に出てきた。腹も減ったので、カローリーメイトを食って一息入れよう。
田内野平線の直線にて
エンジンを停止させてマシンの横で休息していると、人工的な音は高空を巡航する飛行機のエンジン音以外には何も聴こえない。鳥のさえずり、鳴き声、風が木々を揺らす音・・・。静寂がそれらを際立たせている。いやいや、熊が出るといけないのでさっさと走行再開だ。まだまだ田内野平線の全工程からすれば半ばである。柄にもなく勢い良く加速していく。と思っていると、いきなり舗装路が始まっている。しかも新しい舗装だ。ついにここも全線舗装される日が近くなってきているのだなぁ。がっかり。「がっかりするのはお門違い♪」という優香が出演しているCMがあったが、この場合はお門違いではなく、本当にがっかりだ。もっとも、林業従事者にしてみればお門違いであろう。
仕方ないので、地図上南方の笹頭方面に伸びる、支線を走行してみることにしよう。分岐点から南下していくとまたもや舗装路に変わってしまう。ともかく行けるだけ行ってみることとして南下を続行していると、林道根道線の看板を発見。方向からするとおそらくこれが地図上に記載されている道であろう。舗装されているが一応進入してみると、すぐにダートに変わった。よっしゃぁ、と右手に力が入ってくる。ただ、道幅が狭く、路面も川が流れていたり、岩が出ていたりとあまり良い状態とは言えない。おまけに草が左右から容赦なく進路を塞いでいる場所もあった。さらに恐ろしいことに、カーブを曲がるといきなり溝が現れ、避けることが出来なくそのまま突っ込んでしまった。うお、うおと意味不明の言葉を口にしつつ、なんとか転倒を避けることができたのでほっとした。油断大敵である。
しかし、峠を越えてからは道が新しくなり、路面状態も格段に向上する。脇にある杭をみてみると、林道笹頭山線とその名称を変えている。気分よく快走して、カーブを曲がるとまたもや溝が・・・、その手は二度と食わないよ。今度はうまくというか、偶然避けることができてよかった。
正面のカーブを曲がると、こんな溝がありました
この先、数kmのところで工事現場があり行き止まりとなったが、おりしもまだ採掘してますよという状況なので、どこかに接続して完抜することと思われる。期待しよう。
さて、だいぶ陽も傾いてきたぞ。体力もだいぶ消耗してきたことだしと根道線の入り口まで戻り、舗装路を南下していく。町道を走行し、時折現れる小さな集落をKDXの2ストサウンドが通過していく。集落の方、やかましかったらごめんなさい。集落では小さい子も見かけ、こちらに手を振ってくれたので、大げさに振り返した。だって、今日は一回も人と話していないんだから、つい嬉しくなってしまったんだもん。こうして町道を繋いで、田峰地区から折立地区へ走行し、国道420号線の弁天橋へ戻ってきた。このまま同国道をheading300で走行すればすんなりと帰宅できるが、せっかくなのでお馴染みの出来山南斜面の大林道群を抜けていくこととしよう。この付近の詳しいリポートは2007 大林道群の調査を参照願おう。
当貝津川沿いに数ｋｍ走行して右折、町道四川豊邦線から栃洞林道へと進入していく。この辺一帯は前述のリポートの通りに、沢沿いにものすごく走りやすい、超一級の林道が走っている。路面は適度にフカフカで、ハンドルをとられつつもなかなかの速度で飛ばすことができる。もっとも、沢のほうにガードレールも無い部分が大半なので、自分が飛ばないようには気をつける必要があろう。それにしてもこの時期は落葉が道全体を覆っている。路面が見えないことが不安であるが、そのあたりは適度にスリルを味わおう。おや、路面には先客の車輪跡がカーブ毎に残っているぞ。どうもコーナーの度に車体を横に向けているのではないか、と思われるようなものだ。推測するに、管理人の倍近い速度でコーナーを脱出しているようだ。それにしてもこりゃ開けすぎだ。というのも、路面が掘られているからだ。
結局栃洞林道から栃洞金沢線を全線走破、距離にして20ｋｍ程の走行であった。同林道の出口で一服後、町道から国道420号へ出てみるとえらいこと渋滞しているではないか。どうやら香嵐渓まで延々5ｋｍは続いている模様だ。仕方がないので、広域農道加茂線で三河湖方面から回って帰ることとしよう。因みにこちらはほとんど車が走っていなかったので、全開走行できたと付記しておこう。この後は行きに食料を調達した国道301号線のコンビニ前を通過し、国道153号線を避けて旧道で帰宅した。尚、国道走行中に朝に出会ったイーハトーヴの方に出会った。どこを走行されてきたのであろうか。
森の中へ続く林道栃洞金沢線
帰宅してから風呂に入って力を抜き、うどんを食べに出かけた。管理人は豊明市の「十四明」をひいきにしている。丁度市役所のある交差点の北側で、オーナーの赤／白のＺ1000が目印である。夜20：00まで営業しているので、その30分くらい前に行くと最後の客となり、話をすることができる。うどんはコシ、のど越し、味ともにレベルが高く、お値段も手ごろだ。お薦めはミニ丼のセットだ。
この日も店が繁盛しており、オーナーとゆっくり話ができなかったが、お互いの近況を報告し合い、楽しいひと時を過ごすことができた。
オーナー、いつもありがとうございます。また走りに行きましょう。
本日の走行 250ｋｍ