久々に春ラ・ラ・ラ・メンテ

 

2009年2月28日

 

 

ショップが分解整備した証のステッカー

0.ということは

 

本ページをご覧の方はご存知の通りであるが、当方のTDM900は現在までの累積走行距離が49,700kmである。これは今まで所有したマシンにおいて最大の数値であり、かつ記録を更新中であることは何度か記載しているわけだが、40,000kmを超えたあたりからどうもリアサスにヘタリ感を感ずるようになった。もっとも走行のたびに懸架装置の内部をオイルが動いているので、少しずつ確実に劣化しているはずだ。それが少しずつなので、人間には感じないのであろうが、それが顕著にわかるということは相当にキているといえよう。そんなわけで、今回は浜松にあるババナショックスさんへリアサスオーバーホールを依頼した。

 

依頼はあらかじめメールで見積もりをお願いし、その後リアサスを車体から取り外した後に新聞紙等を用いて厳重に梱包。上記ショップへ送付となる。尚、リアサスの取り外しは当ページのリア足回りの注油を参照のこと。ところで、そのメールの見積もりによると、納期は1週間程度ということであったが、管理人の場合先週の日曜日に発送、その週の金曜日到着と1週間かからなかったと付記しておこう。

 

ところで、このババナショックさんは元モトクロスのワークスライダー馬場善人さんが経営しているお店で、リアサスのメンテを専門に行っているそうだ。今はシーズンオフなので良いが、シーズン中だときっと納期はより長くなることと思われる。

 

1.オーバーホール後のリアサス観察

 

     

                       サブタンクの入り口                  バンプラバーとOリング                  交換部品

 

 上の写真3点を説明しよう。左はサブタンクのふたを外したところだ。Cリングでさらにフタを留めてある。これを外すと中にブラダ(膀胱)が入っており、オイルがドボドボと出てくるんだろうなぁ。真ん中はリアサスの下の方を写したものだ。よく見ると、サスの胴体に少し何かをこじって入れてその胴体下部に付いているフタを外した形跡がある。ここも空けて、内部のシールやシム(薄い円盤状の板ばね)を取り出しのであろう。また、バンプラバーは新品に交換してあるし、ストローク確認用のOリングも取り付けてある。そして右の写真は交換した部品として、同梱されていたもの。左からバンプラバー、真ん中の上からロッドガイド用スライドメタル、シール ▲掘璽覘◆▲屮薀澄募胱)である。

 

ところで、リアサスオーバーホールなんて意味あるの?という質問を受けそうだが、推測するにオオアリであると断言しても問題ないと思う。管理人は大体10,000km毎にフロントフォークのオイル交換を行っている。これも別途参照願いたい。この際、伸び側、圧側共に減衰力が大幅に向上(というか復活)することを体感できた。具体的にはフロントタイヤが凸凹な路面を通過する際、横の振れが無くなり、縦の動きのみで収束するということだ。リアの場合は横の動きは無いので、減衰力の復活とそれに伴うコーナリングの向き換え時のレスポンス、そしてトラクション感覚の向上(これも復活ね)が期待できよう。

 

2.もう1つメンテ

 

ここで一旦リアサスから離れて、ブレーキのメンテに移ろう。リアパッド交換も別途参照願いたいが、今回はフロントのパッド交換である。実は今回の交換は購入後初のものである。ということは、約50,000km持ったというわけだ。これは管理人のリアブレーキを多目に使用する運転様式と、ヤマハのパッドがやや厚目であることが要因であろうと思われる。因みにリアは今までに2回交換している。

 

さて、フロントブレーキパッドを交換する前にリアのパッドとキャリパーをメンテしておこう。まずはキャリパーの一部を外し、パッドを取り出す。そしていつものように地面で擦って・・・ではないよ。今回は安物であるが、棒ヤスリの5本セットを購入してあるのだ。ゴリゴリとカドを落としてコボレないようにと。また、キャリパーのピストンも清掃しておこう。ここでも新兵器が登場。

 

これです!!

 

デイトナ製で信頼性にはやや不安があるが、キャリパーのピストンツールだ。これは取っ手を握ると先が開く構造になっており、先にある丸いところをピストンの内側押し付けることができる。ここにはローレット加工(細かいギザギザ)が施してあるから、取っ手を握りつつピストンを掴んで回転させることができる優れもの。これにより、キャリパー本体との隙間が無く清掃しにくい部分もピストンを動かして、簡単に清掃することが可能となるし、またシールと接触している所を変えるわけなので固着を防止することもできる。

 

妊娠・引退してしまったリア・ディゾンはともかく、リアブレーキは簡単に作業完了。清掃&グリスアップしてO.K.牧場。因みにここで言うグリスは必ず、耐熱性があるシリコングリスを用いる必要があると注記しておく。問題はフロントだ。しばらく清掃していなかったし、ダブルディスクなので同じことを2回行う必要がある。まずはキャリパーを外して現状確認。ああ、汚れているし、少々錆びも出ている。そこでパーツクリーナーで汚れを拭き取るわけだが、熱や経年変化でこびりついていてきれいに取れない。根本的にはキャリパー分解整備が必要というわけか。今回はシール類を用意していないので、できるだけきれいにし、グリスアップして対処しておく。それにしてもこのキャリパーツール、イケてます。ピストンを回転させる時に固着気味のものはグッと手ごたえがあるが、清掃&グリスアップしていくうちにだんだんと回転もすんなりいくようになる。つまりピストンの動きを復活させる事に成功しているわけだ。

 

こんな感じで使用

(写真はリアキャリパー)

 

 

 清掃とグリスアップが終了して、ピストンをよく揉んだらいよいよパッドの取り付けだが、その前に前述のやすりで面取りをしておこう。棒やすりがあると、きれいに作業をすることができるし効率も良い。

 

               

                                                            面取り作業中(リアパッド)                    おなじみ新旧品比較

 

3.リアサス効果確認

 

やれやれ、一通りの作業が完了したがヘトヘトだ。歳は取りたくないものだね。5時間程の作業でこんなになってしまうとは、メカニックは体力勝負なんだなぁ。工賃にも納得。ところで、リアサスのオーバーホール効果確認であるが、スタンドを外して車体を後ろ向きに押した瞬間から手ごたえが違う。いままでは押した瞬間にグっと沈む感じがあったが、どうだろう、今日はポンと反発してくる感じがする。ますます期待が高まってきた。エンジンをかけ、暖機中にボルト・ナットの締め忘れなどが無いか点検する。よおし、大丈夫だ。出発進行。あ、着座位置が今までよりも5mm位高いところにあるようだ。ヘタリが無くなって、余計な沈み込みが無くなった=圧側の減衰力が復活したのであろう。今まではケツ下がりの感覚があったが、見事に解消された。そして道路のギャップを通過すると、コンとオケツに突き上げと言うかタイヤの受けた衝撃を感ずる。しかもその後バタつくことなくスっと動きは収束するではないか。ああ、新車の時はこんな感じだったかも???

 

ちょっとペースを上げてみよう。むむ、加速時のケツ下がり感も改善されている。交差点を曲がってみよう、向き換えからアクセルオン、サスが伸びて路面にタイヤを押し付けている感覚=押し出し感が蘇ったよ。いままでいかにヘタッていたかを思い知らされました。

 

とまあ、こんなふうに10km程走行して大変良い感覚を得てご機嫌の管理人でありました。

 

4.まとめ

 

今回はリアサスとフロントブレーキのメンテナンスを行ったわけだが、ブレーキパッドは昨年1セット6200円で購入していたものだ。また、リアサスの整備費用は以下の伝票通りである。これに往路の送料800円を追加して、大体20,000円というところだ。この金額が高いか安いかはライダー各々の価値観に委ねられるわけだが、管理人の場合は費用対効果を考えると安いと言っても過言ではなかろう。何せ気持ちの良いコーナリングを存分に楽しむことができるので、これからのシーズンが楽しみでならない。

 

 

 

細々した部品を交換しているようだ

(送料・代引き手数料も記載されている明朗会計に注目)

 

ところで、リアが復活するとフロントのヘタリも気になる。昨年春にオイル交換を行っているが、やはりヘタリは隠す事ができない。金銭的な問題もあるので処置についてはこれから検討するが、できればYSPでオーバーホール、思い切って再び専門店でメンテナンスも視野に入れておきたいものだ。

 

いずれにしても、サスペンションのメンテナンスは費用対効果の高い整備であると強調しつつ本論をしめくくろうと思う。

 

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